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20名のプレイヤーが参加した『ESCAPE FROM TARKOV』(以下タルコフ)の大会「ESCAPE FROM TARKOV Special BATTLE PARTY Powered by LEGION」が、2021年8月28日に開催されました。
公式配信では、実況の馬人氏と解説のこうまい氏に加えて、プロゲーミングチーム『父の背中』所属の“けんき選手”がプレイヤーとして参加。さらに、有名ストリーマーたちが本大会のために集結しました。
この『タルコフ』は、超リアリスティックかつハードコアなFPSです。ゲームの舞台となるのは、政治混乱から紛争状態になり隔離された無法地帯の架空都市Tarkov。プレイヤーはそこで戦場に赴いて、タスクやアイテム集めをして脱出することがゲームの目的となります。本作では、この戦場に赴くことを“レイド”と呼んでいます。
ゲーム内には、リアルなプレイヤーが操るPMCだけではなく、AIプレイヤーが操るSCAVが存在しています。リアルな戦場を再現しており、緊張感のあるプレイが体験出来るところが本作の最大の特徴です。
今回の大会では、20名のプレイヤーがソロで参加。3時間という制限時間のなかで繰り返しレイドの中に入り、PMCキルとドッグタグを持ち帰ったことで得られるポイントの合計で勝者が決定されるというルールで行われました。マップはFACTORY固定で、大会用のカスタムサーバーを使用。各選手が使用するアカウントは大会用のものになっており、全プレイヤー同じプリセットとなっています。
レノボ・ジャパン合同会社がサポートした本大会ですが、デビット・ベネット社長自ら参戦。普段から『タルコフ』をプレイしているというデビット社長は、半年ほど前から仕事が忙しくなったため、ゲームをプレイする時間が取れなかったとのこと。久々のプレイということもあり、大会に参加することも楽しみだと抱負を語っていました。
大会は、ポイントの合計でランキングが決定されますが、順位に応じて賞品も用意。1位~3位のプレイヤーには、順位に応じて設定された額の中で、好きなものがプレゼントされます。4位以降のプレイヤーには、順位に合わせてAmazonギフト券がプレゼントされます。
3時間に及ぶ長い戦いがスタート。試合開始直後、優勝候補のひとりであるたまっち選手が、N41Ru選手に倒されるという波乱の幕開けとなりました。
今回の大会で使用されているマップのFACTORYは、他のマップと比較しても狭くなっています。そうしたこともあり、敵とも頻繁に遭遇しやすく戦闘も起こりやすいというのもこのマップの特徴のひとつです。また、『タルコフ』ではプレイヤーが出現するポイントを全員知っているということもあり、こうしたシーンも多々発生します。
この大会のいいところは、たとえ倒されたとしても何度も参加できるところ。唯一注意しなくてはいけない点は、使用アカウントがプリセットであるため、使える資金には限りがあるところです。自分が倒されるとアイテムもロストしてしまうため、そのたびに新たに装備を購入する必要があり、どんどん使えるアイテムもなくなっていきます。
ちなみに、ポーチに入れてあるアイテムは、自分が死んでも持って帰ることができます。しかし、ポイントとして加算されるドッグタグはポーチに入れることができないため、他のプレイヤーに倒されると集めたドッグタグも一緒に奪われてしまいます。
戦場ではプレイヤーのPMC以外にも、AIキャラのSCUVが登場しますが、そちらを超接近戦で倒したのは、べるるる選手。その直後に他のプレイヤーと遭遇したときに、あえて壁に向かって走ることで敵が自分に向かって走っていくと相手に思わせ、動いた所を狙って倒すという高等テクニックを披露していました。
互いに近距離での戦闘で撃ち勝ったDevil選手。両腕やボディにダメージを負った状態でしたが、銃声を聞きつけてほかのプレイヤーの足音が迫ってきます。敵がいる方に突っ込んでいったところでSk4R選手に倒されてしまったDevil選手。一方、勝った方のSk4R選手も残りHP13の全身ボロボロ状態に。ちなみに、このゲームではたとえ様々な部位が破壊されていたとしても、HPが0にならない限り死ぬことはありません。
レイドに出かける前に、武器の構成やどのアイテムを持って行くかといった選択も、本作では重要なポイントです。いいアイテムはそれなりに強力ですが、ロストしたときのダメージも大きくなってしまいます。しかし、弱すぎる装備では撃ち合いで負けてしまうため、ある程度のバランスを考える必要があるのです。
今回は、Factory keyの使用も可能になっていました。通常、脱出口はひとつしかありませんが、この鍵を使うことで4つほど増やすことができ、その分安全に逃げることができるようになります。
このゲームに登場する、一番大きなサイズのライトを装着していたのは、かしわねこ選手です。SCAVを倒した後、「これは違う」とつぶやいた瞬間、その後ろからやってきたたまっち選手に倒され絶叫を上げていました。しかし、SCAVだと思っていたのが、実はプレイヤーだったことがあとで判明。見事1キルのポイントを獲得していました。
その、かしわねこ選手が使用していた武器はMP7です。この銃は弾丸も安く、ほぼノーカスタムで運用することができるのが特徴となっています。ほかのプレイヤーを倒して入手するほか、自分で購入しても使い勝手がいい武器でもあるため、本大会では使用しているプレイヤーが非常に多かった印象でした。
アサルトライフルや近距離用のショットガン、サブマシンガンといった武器がこの手のFPSでは主力の武器となることが多いのですが、大会開始後初めて公式の配信に映し出されたデビット社長が手に構えていた武器は、なんとハンドガンのFive-seveNでした。銃声を聞いて漁夫の利を狙いに行きましたが、敵とは出会わず。その後、入念にクリアリングしながら探索を続けていました。
デビット社長、几帳面な性格なのか、手持ちの武器は綺麗に並べられていました。この時点の戦績は、SCAV2キルで、物資も持って帰っていたもののポイントは0のまま。装備を調え次のレイドに挑んだ社長でしたが、ショットガンで待ち構えて先撃ち出来たにもかかわらず、あえなく返り討ちにあってしまいます。
このショットガンというは防弾チョッキを着ている相手にはあまり有効な武器ではありません。防弾チョッキを避けて足などを狙う必要があるため、至近距離ではサブマシンガンなどのほうが有利になることが多いのです。
ゲーム開始から1時間が経過。まだまだ残り時間が2時間近くもあるという状況にも関わらず、手持ちのルーブルをほとんど使い果たしてしまっていたのが、スタジオから参加しているけんき選手です。
ヘッドセットだけは欠かせないということで、これまで使ってきた武器を売ってまで手に入れていたけんき選手。このヘッドセットは、身につけておくことで敵の足音が聞きやすくなります。そのため、本作では必須アイテムのひとつといえそうです。
PCオーバークロックする日本代表でもある、どーにゃ選手。この日の大会で、初めて公式の配信に映ったのもつかの間、キルを取られてしまいます。手持ち残金のなさに思わず「きついな~」というセリフが飛び出していましたが、このあたりから手持ちの資金がきつくなってきたプレイヤーがちらほら出始めてきました。
けんき選手とたまっち選手、takamask選手、Sirry選手が同じマッチということで4分割画面に。たまっち選手に倒されたtakamask選手は、思わず「すげぇうめぇ、えげつねぇ!」と画面に向かって絶叫!?
そのたまっち選手も倒され、残りはけんき選手とSirry選手に。けんき選手がSirry選手を倒し、大量に落ちている死体からアイテムを収集していました。その中に、自分が落としたアイテムが含まれていたため、思わず「お帰りー」と叫ぶけんき選手。さらにアイテムの中には、マップのボスキャラが落とすゴリラマスクも含まれていました。このゴリラマスクは、アーマークラスが最も高く基本的な弾丸はすべて防いでくれるというかなり有用な代物です。
ここで1時間経過時点の集計が発表。最下位はデビット社長で0ポイント、上位陣は1位がたまっち選手で23ポイント獲得。2位はN41Ru選手で19.5ポイント、3位はtakamask選手で13ポイントとなっていました。
けんき選手を倒したAlphaAzur選手は、ゴリラマスクを身につけた最強装備状態に。メットも胴体も最強装備では、倒すほうも時間が掛かってしまいます。しかしそれが油断を招いたのか、隙をついたのが、たまっち選手でした。AlphaAzur選手がやってくるのを待ち構えて、ヘッドショットでキル。一方のAlphaAzur選手は、装備を失っただけではなく資金もなくなり回復すら出来ない状態になってしまいます。
高台で様子をうかがっているときに、後ろから撃たれて倒されていたのは武者丸選手。ログで倒された相手が、SCAVボスキャラのTagillaであることがわかり、「コイツ、マジ……お前やってくれたな」と、拳を握りしめながら悔しがっていました。
ゲーム開始から2時間経過時点でのランキングも発表され、デビット社長は0ポイントのままの最下位に。上位陣では、1位のたまっち選手が39ポイント、2位のN41Ru選手が33.5ポイント、3位のtakamask選手が25.5ポイントを獲得していました。5位から9位まではほぼ得点差が無い状態となっており、まだまだ順位の変動も激しそうな状態に。
先ほどSCAVのボスキャラに倒された武者丸選手ですが、残り時間も少なくなってきたなか、華麗なプレイを披露していました。長い通路で3人のプレイヤーが戦うという場面で、トップのたまっち選手を含むふたりをキル。鍵を所有していなかったことから通常の出口を目指して移動している途中、高台から撃ってきたらっしゃー選手も返り討ちに。さらには、出口付近で待ち構えていたSCAVも倒し、一気にポイントを稼いでいました。
長いと思われた3時間のゲームも、あっという間に時間が過ぎ終了に。優勝は、最後までトップを走り続けたたまっち選手で獲得ポイントは57.5。2位はN41Ru選手で47.5ポイント。3位はtakamask選手で41ポイント。けんき選手は、27.5ポイントを獲得し、7位という結果となりました。
この長丁場を戦い抜いたけんき選手は、最初はボロボロでどうしていいかわからなかったそうですが、途中で様々な配信者の映像を見て戦い方を学び、最終的には成長することができたと感想を語っていました。
一方、残念ながらポイントを獲得することができず最下位に終わってしまったデビット社長。「本当に本当に楽しかったです。1キルぐらい取りたかったんだけど。すごい楽しかったですよ。お金の計算が全然ダメで、途中でお金がなくなって(武器が)ナイフになりました。最後の方で、ポーチが売れることを思い出して、MP7を買ったんですけど……けんきさんがMP7を拾ったといってましたが、たぶんみんなにひとりずつ、僕のMP7をプレゼントしました(笑)。」と、大会を振り返りながら感想を語っていました。
たまっち選手:他の強いプレイヤーとかがいるなか、その中で優勝できるとは思わなかったのですごい嬉しいです。
見えた瞬間に敵を倒している感じでで、ヘッドラインがビタビタで綺麗な印象でした。なにかコツはありますか?
たまっち選手:『タルコフ』は、他のゲームと違ってレティクルがありません。腰撃ちのときに、どれだけヘッドラインを保って動けるか、移動するときもヘッドラインがずれないように保てるかというのがコツじゃないかと、個人的には思ってます。
エイムだけではなく、立ち回りとか知識で誰でも勝てるゲームなので、今回は1位になれましたが、100パーセント勝てるというわけではありません。強いヘルメットを付けていても撃ち合いに負けることはあるので、いろんな要素で勝敗が変わってきます。そこが『タルコフ』の面白いところです。今回は自分の運が噛み合ったんじゃないかなと思います。
賞品30万円の使い道は?
たまっち選手:二十歳で実家暮らしなので、親へのありがたみを言葉では表しにくいこともあり、物など親孝行できるものがあれば。
N41Ru選手:やってる最中は見られなかったんですけど、コメントで終わった後に、キルする度に「いい匂いがする」といってるのがバレているらしくて。配信でも映ってしまっていたので、反省の意を(笑)。
賞品10万円の使い道は?
N41Ru選手:けんきさんがすごく褒めてくれてたので、10万円払ったら一緒にゲームしてくれますか(笑)。今思いつかないので、一生懸命考えときます。
takamask選手:この1週間ぐらい、練習でずっと回していたので、その成果が報われました。慌ててミスる場面もありましたが、自分の中では概ね満足できる結果になったかなと思っています。
賞品5万円の使い道は?
takamask選手:こういうご時世なので、実家と相談して足りてないモノを送れたらいいかなと思っています。
ラウンド制で成績を付けていく大会も面白いですが、長丁場だからこその戦略なども生まれ非常にユニークな大会となりました。参加者からも、ぜひ次回も同じルールでやりたいという声が上がっていましたが、果たして次回はいつになるのか、今後の続報にも注目していきたいです!
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