目 次
クリエイターが重視するべきポイント
クリエイターがパソコンを購入するときは、チェックすべきポイントが書類作成を中心としたビジネス用途と異なります。クリエイティブな作業を快適にする、クリエイターが重視するべきポイントを紹介しますのでよく確認してください。
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ストレスフリーな性能の高さ
クリエイティブな気分を維持し続けられる、性能の高いパソコンを選びましょう。ウィンドウの切り替えが遅かったり、重い処理で長時間待たされたりするとストレスが溜まって、せっかく盛り上がったクリエイティブな気分が低下してしまいます。
クリエイターが選ぶべきは、性能の高いストレスフリーなパソコンなのです。イメージしたものをリアルタイムに表現できる環境があれば、創作意欲を保ち続けることが可能になります。
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ロケーションフリーな携帯性
いつでもどこでもイメージしたものを表現できるパソコンも、クリエイターにおすすめです。外出先でイメージが膨らんだときにパソコンがあれば、その場でイメージしたものを表現することが可能です。
持ち運ぶことが苦にならない軽さと、気軽に収納できるコンパクトなサイズを基準にノートブックを選んでみましょう。携帯性に優れたノートブックであれば、あらゆる場所がクリエイティブの場になります。ロケーションフリーのクリエイティブスタイルを試してはいかがでしょうか。
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集中できる見やすいモニター
パソコンを使ってクリエイティブな作業に取り組んでいる人は、長時間モニターを見続けることになります。パソコンの性能や機能は重要ですが、同じくらいモニターも大切なため、長時間の作業に取り組み続けられるモニター環境を整えましょう。
光沢のあるグレアと光沢のないノングレアの使い分け、フルHDや4Kなどの解像度、ディスプレイのサイズなど、検討すべきポイントは少なくありません。何百時間も見続けることになるのですから、妥協せずにじっくりと比較、検討をしてください。
選ぶならデスクトップ?ノートブック?
パソコンを購入するとき、デスクトップパソコンにするか、ノートブックにするか、という大きな選択肢があります。一般的にはノートブックが人気ですが、クリエイターが使うパソコンであれば、どちらを選ぶべきかをよく検討しましょう。
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高性能CPU・GPUが必要ならデスクトップ
CPUはクリエイターに限らず、パソコンを使う人すべてが気にするべきポイントです。しかしクリエイターであればさらに、GPUもチェックしましょう。GPUは映像処理を専門に担当するプロセッサで、CPUの性能だけではフォローできない分野を担っています。
ビジネス用途で使用されているパソコンでは、GPUはCPUに内蔵されています。書類作成などであれば十分な性能を持っていますが、動画編集や3DCGなど映像処理に負荷のかかる作業には力不足です。高性能なGPUを使用したグラフィックボードを搭載するのであれば、拡張性の高いデスクトップパソコンがおすすめです。
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気軽さ・携帯性で選ぶならノートブック
ノートブックを使用するメリットは、省スペースで作業場所を選ばないこと、軽量で持ち運びができることです。いつでもどこでも作業をしたい人にとって、ノートブックはとてもよい選択肢です。思い立ったらすぐに起動し、どこでも作業をはじめられます。
ノートブックはデスクトップパソコンと比べると拡張性に乏しく、また性能面でも劣ることが多いです。性能よりすぐに作業ができるフットワークの軽さを求める人に、ノートブックは向いています。負荷の高い映像処理などを行わないのであれば、すぐに作業に取りかかれるノートブックはおすすめです。
クリエイティブな作業に必要なスペック
クリエイターが使うパソコンのスペックの大まかな目安について解説します。行う作業内容によって必要なスペックが大きく異なるため、実際に購入するときにあらためてよく調べる必要があります。どういったことに注意が必要なのかを参考にしてください。
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CPU
CPUはどれだけ性能が高くても困らないため、予算の許す限り高性能なものがおすすめです。ただし、高性能なCPUは非常に高価なほか、高温を発するために優れた冷却性能が必要となります。つまり、選べるパソコンの種類が少なくなります。
だからといって、あまり性能の高くないCPUは作業をするときに処理が遅くなり、ストレスを感じるおそれがあります。あまり負荷の高くない作業をする人でも、ミドルグレード以上のCPUを選びましょう。IntelならCore i3、Core i5、AMDならRyzen 3、Ryzen 5が目安です。これくらいの性能であれば、不満を感じることは少ないでしょう。
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メモリ
メモリはデータを一時的に保管するパーツで、できるだけ大容量であることが望ましいです。特に動画や3DCG、画像などをよく扱う場合は、メモリの容量が作業の快適さに影響することが多いので、予算の範囲内でできるだけたくさんのメモリを搭載しましょう。
メモリ容量を決めるときは、作業内容に対してメモリ容量が多すぎると、ほとんど使われないままになってしまうので注意してください。あまりメモリの容量を必要としない場合は16GB、大容量が必要な場合は32GBが目安です。ただし、パソコンの仕様によっては、メモリ容量の制限があり、大容量のメモリを搭載できないことがありますので事前に確認しておきましょう。
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ストレージ
ストレージはソフトをインストールしたり、データを保存したりするパーツです。以前はハードディスク(HDD)が一般的でしたが、いまの主流はSSDです。HDDより高価ですがSSDはアクセス速度が速いためデータの読み込みに時間がかからず、快適にパソコンを使用できます。パソコンに搭載するストレージは、予算が許せばSSDを選ぶことをお勧めします。
動画など大容量のデータを扱う場合は、データを保存するストレージとしてHDDを別途搭載するのもよいでしょう。ただし、データの読み込みにはかなり時間がかかります。できればデータを保存するストレージもSSDにしたほうが快適です。
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GPU
GPUは映像処理を専門に行うプロセッサです。CPUではフォローしきれない映像のデータを、GPUが担っているのです。多くのパソコンではCPUに内蔵しているGPUを使用していますが、負荷の高い処理を担えるほど性能は高くありません。
CPU内蔵では性能不足な場合は、高性能GPUを使ったグラフィックボードを搭載しているパソコンを選ぶのもよいでしょう。GPUの主なメーカーにはNVIDIA、AMD、インテルがあり、高い評価を得ています。
GPUには多くの種類があるため、どれが適しているのかは行う作業内容によって異なります。数十万円もするグラフィックボードもあるため、あらかじめよく調べておく必要があります。
【クリエイター別】重視すべきスペック
すべてのクリエイターに対応できるパソコンはありません。どういった作品づくりに取り組んでいるのかによって、適したパソコンが決まります。クリエイター別に、パソコンを購入するときに重視するスペックを紹介します。
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動画クリエイター
動画編集はパソコンで行う作業のなかでも、特に高い性能を求められます。特に高画質の4Kの動画はデータが大きいため、大容量のストレージ、メモリが欠かせません。もちろん、CPUやGPUも性能の高いものが必要です。
さらに効率よく動画編集をするには、高画質のモニターが複数台のあったほうがよいでしょう。
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イラストレーター・マンガ家
イラストやマンガを作成するのであれば、CPUやメモリにある程度以上の余裕が必要です。快適に作業をするのであれば、メモリは少なくとも16GB以上はほしいところです。さらにグラフィックボードがあると、よりスムーズに作業できます。液晶タブレットを接続する場合は、設置するスペースも用意しておきましょう。
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グラフィックデザイナー
Webや印刷媒体のデザインに使用するパソコンなら、CPUとメモリがもっとも重要です。画像加工などの負荷の高い作業を行うときには、性能の高いCPUと大容量のメモリがあるとスムーズに進められます。さらに高解像度のモニターがあれば、より作業がしやすくなるでしょう。また、グラフィックボードがあると、より快適に作業できます。
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ミュージシャン
音楽の作曲や編集をコンピューターで行うことをDTMといいます。DTMを行うにはパソコンのスペックそのものは、あまり重要ではないため、ミドルグレードのノートブックでも十分です。DTMでは音楽に関する周辺機器が必要で、オーディオインターフェイスやスピーカー、MIDIキーボードなど、取り組む音楽によって異なります。
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ゲームクリエイター
ゲームのどのパートを担当するのか、どういったゲームを製作するのかによってパソコンの必要スペックは異なります。すべてひとりで対応すると仮定するのであれば、CPU、メモリ、ストレージ、グラフィックボードなどは高いスペックが必要です。少なくとも製作したゲームを問題なく楽しめるだけの性能が必要でしょう。
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3DCGクリエイター
3DCGは動画編集と同様に、高い性能のパソコンを必要とします。ただし、画質がフルHDであればいま販売されているパソコンの性能が高いため、それほど高性能でなくても対応可能です。それでもCPUだけで3DCGのデータを処理するのは大変なので、グラフィックボードは搭載しましょう。高画質の4Kであれば、より高性能が必要になります。
価格を抑えるなら自作とBTOのどっちがよい?
クリエイター向けのパソコンをなるべく価格を抑えて購入するなら、自作パソコンよりBTOがおすすめです。自作パソコンは自由度が高く、求めるスペックのものが手に入るのがメリットです。ただし、以前は自作パソコンだと価格を抑えられるメリットもありましたが、BTOパソコンの価格が下がったことで、価格的な優位性はあまりありません。 いまはBTOでも価格を抑えつつ、ビジネス、ホビー、クリエイターなど幅広いユーザーに合わせてカスタマイズできます。
ゲーミングPCはクリエイター向けパソコン?
クリエイター向けのパソコンとして、実はゲーミングPCがおすすめです。ゲーミングPCと呼ばれていますが、実際は最新のゲームを遊べるスペックを持った高性能パソコンのことです。高性能CPU、大容量メモリとストレージ、グラフィックボードを搭載しているため、クリエイター向けのパソコンに適しています。 クリエイター向けのパソコンをBTOでつくるのであれば、ゲーミングPCをベースにしてカスタマイズしてもよいでしょう。
クリエイター向けデスクトップパソコン
クリエイター向けのパソコンとしては、カスタマイズの幅の広さや性能の高さから、デスクトップパソコンはおすすめです。特にグラフィックボードを必要とする用途であれば、選択肢の幅が広いので、求めるスペックにぴったりあったパソコンにできるでしょう。
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おすすめデスクトップパソコン
Legion Tower 5 Gen 8(AMD) -
おすすめデスクトップパソコン
IdeaCentre AIO 570i
クリエイター向けノートブック
グラフィックボードを必要としないのであれば、ノートブックは持ち運びできるうえに省スペースというメリットがあります。外出先でもアイデアをすぐにまとめたいという人には、ノートブックによるフットワークの軽さは魅力的です。
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おすすめノートブック
Legion Pro 7i Gen 8 16型(第13世代Intel® Core™)Legion Pro 7i Gen 8 16型(第13世代Intel® Core™)
ノートブックにもゲーミングPCがあります。つまり負荷の高い映像処理をともなう作業も、ノートブックで行えるのです。Legion Pro 7i Gen 8はノートブック用のグラフィックボードを搭載しているため、映像処理にも対応可能です。もちろん、ゲーミングPCらしくCPUやメモリなどのスペックも高いのが特徴です。
CPUは第13世代インテル® Core™ i9 プロセッサー、メモリは最大32GB、GPUはNVIDIA GeForce RTX 40シリーズグラフィックスとかなり高性能で、メインパソコンとして十分な性能を備えています。
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おすすめノートブック
Yoga 9i Gen 8 14型(第13世代Intel® Core™)Yoga 9i Gen 8 14型(第13世代Intel® Core™)
持ち運びを重視するならYoga 9i Gen 8がおすすめです。薄型でスリムなノートブックながら高性能で、どこへでも持ち運びたい、すぐに作業をしたい、という場所を問わない作品づくりをするクリエイターに向いています。
ノートブックとしてはかなり高性能で、画面は鮮やかな有機ELディスプレイ、CPUはCore i7、メモリは16GB、SSDは512GBが基本的なスペックです。ノートブックだからといって、性能に物足りなさを感じさせません。
ビジネス向けの重厚なデザインとは一線を画す、クリエイターらしいスタイリッシュなデザインもポイントです。