目 次
用途や作業環境に合ったサイズを選ぶ
目に優しいモニターを選ぶためには、サイズ選びが重要なポイントとなります。サイズが合わないモニターを使っていると、目だけでなく首や肩への負担が増加し、疲れやすくなってしまうでしょう。目や身体の疲労を和らげるためにも、モニターのサイズは用途や使用環境に合わせて選ぶことが重要です。まずは大まかなサイズごとに適した用途や画面距離の目安について紹介していきます。
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21~24インチ
21~24インチのモニターは、省スペースで文章作成やプログラミング、ブラウジングなど一般的な作業に適しています。画面との距離は約50~70cmが適切とされており、手元に近い距離でモニターを使用できるため、狭いデスクでも活用可能。コンパクトで取り扱いも簡単なサイズなため、スペースを取らずに快適に作業したい人にぴったりです。
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27インチ前後
27インチ前後のモニターは大画面で視認性が高く、資料作成やデータ分析、動画編集、デザインなどさまざまな作業に適したサイズです。一般的なデスクトップ作業に加えて、動画編集やグラフィックデザインなどの作業でも使い勝手が良いのが特徴。デスク上でも無理なく使えるサイズで、目とモニターとの適切な距離は約80cmとされています。この距離を保てる作業スペースを確保することができれば、目への負担を軽減することができるでしょう。
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32インチ以上
32インチ以上のモニターは、大型で複数の作業を一画面でこなせるサイズです。ただし、大き過ぎるモニターは視線移動の距離が増えるため、モニターから十分な距離を確保できなければ首や目に負担がかかりやすくなるので要注意。一般的には約90cm以上離れて使用するのが良いとされています。大きなモニターは一度に多くの情報を表示することができるため、効率的な作業環境を構築できるのが魅力です。作業のジャンルが多岐にわたる人や、マルチタスクが多い人に適しています。
パネルの種類や性能にもこだわる
モニターのパネルの種類や性能も、目に優しいモニター選びの大事なポイントです。パネルは映像の見え方や目への負担の大きさにも関係してきます。目が疲れにくいパネルを選ぶことは、快適な作業につながるため慎重に選びましょう。ここではパネル選びのポイントについて解説します。
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目の疲れを軽減するなら
グレアがおすすめモニターには、表面に光沢のあるグレアと非光沢のノングレアがあります。グレアは表面が光沢加工されており、画面が鮮やかでコントラストが高く、美しい映像や画像を楽しめます。しかし、画面への映り込みにより目が疲れてしまうこともあるのが難点。一方、ノングレアは表面がマット加工されており、照明や窓からの映り込みが少ないため長時間の作業に適しています。目に優しいという観点で選ぶのであれば、光沢の無いノングレアがおすすめです。
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IPS液晶は視野角が広く色がきれい
モニターの液晶パネルにはIPSやTN、VAといった駆動方式があり、それぞれ異なる特徴を持っています。中でもIPSパネルは色の再現性が高く視野角が広いため、作業中の姿勢や目線を変えても色やコントラストの変化がほとんどありません。複数のモニターを並べて同時作業する際にも色がそろいやすいので、仕事や趣味で色の正確性が求められる場合はIPSパネルのモニターを選ぶと良いでしょう。
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リフレッシュレートは
高い方が疲れにくいリフレッシュレートが高いモニターは、画面の動きが滑らかに表示されます。ちらつきが無いため動画視聴やゲームプレイが快適というだけでなく、目に優しく疲れにくいといったメリットも。画面を滑らかに表示できれば目の疲労を軽減できるため、動きが多い作業をする場合や、長時間パソコンを使用する場合は高リフレッシュレートのモニターが適しています。一般的なモニターのリフレッシュレートは60Hzですが、ゲームをプレイするのであれば144Hz以上のモデルがおすすめです。
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高解像度なら文字や画像が
シャープに見える解像度が高いモニターは、文字や画像がくっきりと表示され視認性が向上します。細かい文字を読みやすく、目の負担を軽減することができるでしょう。特に、文字を読んだり書いたりする機会が多いデスクワークに最適です。21~24インチのモニターであればフルHDでも十分ですが、モニターのサイズが大きい場合は高解像度対応のモニターでなければサイズの恩恵を受けにくくなってしまいます。32インチ以上の大画面モニターを選ぶのであれば、4Kなど高解像度のモデルを検討してみると良いでしょう。
スタンドの可動性の高いモデルを選ぶ
モニターの位置を自由に調節できるスタンドは、快適な作業姿勢を保つために重要な役割を持ちます。モニターの上部と目線を水平にするのが、目が最も疲れないポジションであると言われており、可動性が高いスタンドは、目や身体の負担を軽減することができるでしょう。どのような調整機能があるのかそれぞれ簡単に紹介していきます。
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チルト
チルト機能とは、モニターの角度を上下に調節できる機能です。画面を自分の目線に合わせることで、首や目の負担を軽減することができます。上下の角度を微調整するだけでもモニターを見やすくなることもあるため、長時間の作業をする場合に有用な機能です。
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スイーベル
スイーベル機能とは、モニターを左右に回転させる機能のことをいいます。スタンドでデスクに設置する場合は不要な機能ですが、壁に固定して設置する際は視線に合わせて左右の角度を調整できるため、目への負担も軽減します。
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ピボット
ピボット機能は、モニターを90度回転させて縦向きにできる機能です。プログラミングや文書作成などの用途では、縦長の画面として使用することで作業効率が向上します。また、視認性が高まり姿勢も安定するため、目への負担も軽減できるでしょう。
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高さ調節
高さ調節機能付きのスタンドは、簡単にモニターを目線の高さに合わせることができます。より快適な姿勢で作業することができるため、首や肩の負担を軽減します。長時間のデスクワークでも身体への負担が減り、集中力を維持しやすくなるでしょう。
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エクステンション
エクステンション機能は、モニターを前後に動かせる機能です。使用環境や作業内容に合わせて、モニターと目の自由に距離を調節できる点が魅力。距離を調整することで画面が見やすくなり、特に細かい作業をする際に便利です。
目に優しい機能が搭載されたモデルを選ぶ
目に優しいモニターを選ぶのであれば、ブルーライトカットやフリッカーフリーなどの機能が搭載されているモデルがおすすめです。これらの機能は目の負担を軽減し、長時間の作業でも快適に使用できる工夫がされています。それぞれの機能が目にどのように優しいのか解説します。
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ブルーライトカット
ブルーライトとは可視光線の中で最も波長が短く、強いエネルギーを持っている青色光のことです。 スマホやパソコン、テレビ、LED照明などの光源から多く発せられ、長時間目にすると目に悪い影響を与えると言われています。ブルーライトをカットする機能が備わったモニターなら、目の疲労を和らげることができるでしょう。特に長時間パソコンを使う人におすすめで、睡眠の質を向上させる効果も期待されています。
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フリッカーフリー
フリッカーフリー機能は、画面のちらつきを抑え、目の疲れを軽減することができる機能です。画面のちらつきは、長時間の作業で無意識に目に負担をかけるため、この機能があると目が疲れにくくなります。特に長時間モニターを見続ける必要がある人にとって、フリッカーを抑えることができるモニターは目の緊張を和らげ、快適に作業を続けることができるでしょう。
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輝度の自動調整
輝度の自動調整機能は、周囲の明るさに合わせて画面の輝度を自動で調整する機能のことです。輝度が高過ぎると目への負担が大きくなるため、自動調整によって明るさの変化に目が順応しやすくなります。室内環境が一定に保たれている場所で作業するのであれば、輝度の設定を小まめに変更する必要はないかもしれません。しかし、日中と夜間で光の量が変化するような環境で作業する人にとっては便利な機能となるでしょう。
目に優しい設定や環境を整える
目に優しいモニターを選んでも、設定や環境が整っていなければ効果が半減してしまいます。適切な明るさの調整や環境の整備、そして適度な休憩を挟むことで目の負担をさらに軽減しましょう。ここでは、目に優しい設定や運用方法について解説します。
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適切な明るさとコントラストの調整
明る過ぎる画面はまぶしく、暗過ぎる画面は細部が見えにくく、どちらも目に負担をかけてしまいます。また、コントラストが強過ぎると明暗の差が強調され目が疲れやすく、低過ぎると文字や画像が見づらくなるため、一般的には50~70%程度のコントラストが推奨されています。明るさとコントラストは、周囲の環境に合わせて適切に調整することが重要です。
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スケーリングで視認性を高める
高解像度のモニターでテキストが小さく見づらい場合は、スケーリングによって見やすい大きさに設定することで視認性を高めることができます。文字やアイコンを見やすいサイズに変更することにより、目の負担を軽減することができます。また、画面内の情報がはっきり見えるようになるため、集中力も維持しやすくなります。
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作業環境の改善
目に優しい作業環境を整えるためには、照明やデスクの配置が重要です。適切な明るさの照明やモニターとの距離を調整することで、目の負担を軽減しましょう。モニターの位置や角度を適切に調整すれば、無理なく長時間の作業が可能になります。
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適度な休憩を心がける
モニターを長時間見続けると目が疲れてしまうため、適度な休憩やストレッチを取り入れて目をリラックスさせることも大切です。長時間の作業を行う際は、目の緊張を和らげるためにも定期的に休憩を取りいれましょう。短い休憩をこまめに取り入れることで気分転換にもなり、集中力を高め作業効率の向上も期待できます。
まとめ
仕事やゲームなどでモニターを使用する機会の多い人は、目に優しいモニターを選ぶことをおすすめします。長時間モニターを見続けていると、目が疲れてストレスを感じ、作業効率が低下してしまうこともあるでしょう。目に優しく快適な作業環境を整えることで、長時間の使用でも健康を保ちながら作業を続けられるようになります。本記事で紹介したポイントを参考に、自分に合ったモニターや環境を見つけて下さいね。