目 次
コンピューターウイルスについて
コンピューターウイルスに備えるには、この存在がどのようなものかを知る必要があります。まずは基本的な知識を身につけましょう。ここではウイルスとマルウェアとの関係や種類、感染したときの症状について解説します。
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コンピューターウイルスの定義
とマルウェアの存在パソコンに深刻な被害を与えるコンピューターウイルスは、以前から問題になっています。パソコンや携帯端末などに侵入してファイルを改変し、意図的に不正な動作を発生させる悪質なプログラムです。
近年ではマルウェアという言葉も似たニュアンスで用いられるようになっていますが、基本的に意味は同じです。正確には、ウイルスを含めた悪意がある攻撃プログラム全般をマルウェア (malicious software) といいます。
経済産業省では、コンピューターウイルスを以下のように定義しています。パソコンに侵入し、悪意を持って攻撃するプログラム全般が当てはまります。
「第三者のプログラムやデータベースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすように作られたプログラムであり、次機能を1つ以上有するもの」
・自己伝染機能:他のプログラムやシステムに自身をコピーして伝染させる機能
・潜伏機能:感染していることを感知されないように潜伏する機能
・発病機能:プログラムやデータの破壊や書き換えをして、本来とは異なる動作をさせる機能
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コンピューターを攻撃するマルウェアの種類
パソコン内に感染して悪意のある動作を起こすマルウェアは、さまざまな種類が開発されています。以下は代表的な一例です。
・ウイルス:コンピューター内のファイルに寄生して通常データを装う。条件を満たすと悪意のある動作を起こす
・ワーム:独立して動作して、コンピューター内で自己増殖する。CPUの処理能力や記憶媒体の容量を圧迫する
・スパイウェア:知らないうちに侵入し、情報を外部に送信する。バックドアを作成するものやウイルスをダウンロードする場合もある
・トロイの木馬:正規のファイルやソフトウェアになりすまして侵入して攻撃する
・キーロガー:キーボードの入力ログを記録してパスワードなどの個人情報を盗む。本来は開発やデバッグ用のプログラム
・ランサムウェア:データをロック・暗号化してアクセス不能にし、解除条件として身代金を要求する -
感染したらパソコンはどうなるのか
マルウェアに感染したパソコンはさまざまな異常動作を発症します。感染したマルウェアの種類によって被害もさまざまで、中には自分が加害者になってしまうものもあるので注意が必要です。
【マルウェア感染による被害の一例】
・画面表示が乱れる
・個人情報が送信される
・いつの間にかファイルが削除される
・勝手に広告やメッセージが表示される
・Web ブラウザのトップページが変更される
・ウイルスを添付したメールが自動送信される
・ソフトウェアやプログラムが動作しなくなる
コンピューターウイルスの感染経路と防衛策
パソコンをコンピューターウイルスから守るにはどのような経路で感染するのかを把握する必要があります。コンピューターウイルスの侵入経路は多岐にわたるため、防衛策をしないといつの間にか感染していることも珍しくありません。
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メールからの感染
送られてきたメールにコンピューターウイルスが仕込まれているケースがあります。メールに添付されたファイルを実行したり、記載されているURLサイトにアクセスしたりすることで感染するケースが主流です。HTML 形式のメールの場合は、開くだけで感染することもあります。
送信者が分からないメールは開封しない、開封しても正体不明の添付ファイルや URL は不用意に触れないといった対策が有効です。迷惑メールフォルダも積極的に活用して、HTML メールを受信しないようにするのも大事です。
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インターネットからの感染
プログラムの脆弱性を悪用し、ウイルスを埋め込んだ危険な Web サイトを閲覧した際に感染するケースが多く見られます。近年では Web ブラウザに機能を追加するプラグインソフトの脆弱性を利用した感染や、公式サイトがウイルスを仕込まれ閲覧するだけで感染してしまうというケースも増加しています。
以前は信頼性が低い Web サイトにはアクセスしないことで大部分のリスクを回避できましたが、公式サイトにコンピューターウイルスが仕込まれるようになったことで対処が難しくなりました。
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共有ファイルからの感染
サーバーを経由して複数のユーザーでファイルを共有するソフトに仕込まれていることもあります。ファイル共有ソフトはひとつのファイルを不特定多数のユーザーで共有するため、ひとりが感染すると共有しているユーザーに広がっていく仕組みです。ファイルを USB など外部メモリに入れて物理的に感染させられる方法もあります。
ファイル共有ソフトを使用しないことがもっとも確実な対策ですが、仕事などで必要な場合は特定のファイル以外にはアクセスしないことも大切です。知人のファイルであっても安易に信用せず、ファイル形式に注意して実行ファイルになっていないか確認しましょう。
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Windows Update の更新をしておこう
コンピューターウイルスからパソコンを守るには、感染経路を意識するともに、 OS の更新やセキュリティソフトの導入するのがもっとも手身近な防衛策です。Windows10 の更新にはウイルス対策のアップデートも含まれており、最新の状態に保つことで新たに開発されたコンピューターウイルスにも対応できるようになります。
OS はリリース時点でセキュリティ性が確保できていても、時間が経つと技術の進歩や脆弱性の発見によってコンピューターウイルスに対応できなくなります。ウイルスの制作者はこのようなポイントを突いて攻撃してくるので、更新はしっかり行いましょう。
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Windows セキュリティと
アンチウイルスソフトWindows10 にはウイルス脅威の防止やファイアウォールとネットワーク保護を目的とした Windows Defender というセキュリティを搭載しています。この機能をオフにしていると無防備になってしまうので、特に理由がなければ有効化しておきましょう。
Windows Defender だけでは心配という方は、アンチウイルスソフトをインストールすることをおすすめします。アンチウイルスソフトは無償のものも多数提供されていますが、基本的に有料のほうが高機能です。よりセキュリティを強化したい方は有料ソフトの導入を検討してみてください。
Windows コンピューターがウイルス感染した場合の駆除方法
どれだけ気を付けていても、コンピューターウイルスに感染するリスクをゼロにするのは難しいのが実情です。ウイルスに感染しまったときはセキュリティソフトに頼りましょう。ここでは、Windows パソコンがウイルスに感染した場合の駆除方法を解説します。
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Windows セキュリティを使用する場合
標準搭載している Windows Defender による復旧手順を解説します。なお、別途キュリティソフトがインストールされている場合は Windows Defender は自動的にオフになるので、この手順では復旧できません。
1. スタートボタンをクリックして [設定] を開く
2. [更新とセキュリティ] → [Windows セキュリティ] を選択
3. [ウイルスと脅威の保護] を選択
4. [現在の脅威] の項目の [クイックスキャン] をクリックして実行。オフラインスキャンが実行されます。スキャンの所要時間は 15 分前後で、完了後パソコンは再起動される
5. スキャン終了後、同項目の [保護の履歴] をクリックして結果を確認する。問題や推奨事項が合った場合は結果画面に表示される。表示が出ている場合は [フィルター] をクリックすると深刻度や推奨事項などの条件別に並び替えができる -
アンチウイルスソフトを使用する場合
任意で導入したアンチウイルスソフトで復旧する場合は、実際の実行手順は使用しているソフトによって異なります。大まかな流れは以下の通りです。
1. アンチウイルスソフトをダウンロード・インストールする
2. 各ソフトのメニューを開いてウイルススキャンを実行する。ソフトによってはインターネット接続の切断や一時ファイルの削除を求められることもある
3. ウイルスが発見された場合は、ウイルスや感染したファイルを削除するか隔離するかの選択がある。どちらかを選んで実行。
4. 多くの場合パソコンの再起動を要求されるので実行する以上の手順で復旧できますが、すでに被害が出ている場合は別途対応が必要です。個人情報が盗まれているケースを考慮して、各種パスワードは変更しておいたほうがよいでしょう。Windows やブラウザを更新して最新バージョンにすることも大切です。
まとめ
コンピューターウイルスはマルウェアの一種で、パソコンを攻撃する悪意のあるプログラムです。感染するとユーザーの意図しない動作を行い、個人情報の送信やファイルの書き換えなどを行います。 感染経路は多岐に分かっており、メールや Web サイト経由で侵入するのが主流です。白井性が低いファイルやサイトにはアクセスしない、アンチウイルスソフトを利用するといった方法で対策しましょう。 レノボでは、アンチウイルスを搭載したモデルを多数取り揃えています。ウイルス対策に自信がない方にも安心してお使いいただけますので、気になる方は下記よりチェックしてみてください。
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