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ゲーミングPCとは
ゲーミングPCとは、負荷の高い3Dグラフィックスのゲームでも快適にプレイできるスペックを備えたパソコンのことをいいます。一般的なパソコンよりも高性能なCPUやGPUを搭載しているため、滑らかで美しいグラフィックを表現することができます。 FPSなどのように精細で激しい動きを求められるゲームの場合、カクつきや遅延があるとゲームをプレイするのにストレスとなってしまいますよね。ひょっとしたらゲームで思うように動けず、中々勝てないのはプレイヤーの技量のせいではなく、パソコンの性能に原因があるのかもしれません。ゲーミングPCは、快適にゲームをプレイするのに適したパソコンなのです。
一般的なPCと比較したゲーミングPCの特徴
ここでは、ゲーミングPCと一般的なパソコンにはどのような違いがあるのかについて、それぞれのパーツごとに詳しく解説します。また、快適にゲームを楽しむために最低限これだけは満たしておきたいというスペックについても紹介しますので、ゲーミングPCを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
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CPUの性能が高い
CPUとは、パソコンの頭脳に相当するパーツで、CPUの性能が高いほどパソコン全体の処理能力が上がります。グラフィックに関しては後ほど紹介するGPUが重要な役割を担うのですが、CPUのスペックが低すぎるとGPUの性能を十分に引き出すことができません。
国内で販売されている主なCPUは「Intel」と「AMD」という2社で製造されており、Intelの「Core i」シリーズ、AMDの「Ryzen」シリーズともに後ろの数字が大きいほど高性能であることを意味しています。
パソコンを事務用途やサイトの閲覧用として使用する程度であれば、それほど高性能なCPUは必要ありません。しかし、ゲーミング用途とするなら、最低でも「Core i5」「Ryzen 5」を、可能ならそれ以上のスペックのCPUを選ぶことをおすすめします。
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メモリが大きい
メモリ(RAM)とは、CPUが処理するデータを一時的に一時的に記憶しておくためのパーツです。メモリが大きければ同時に処理できる情報が多くなり、逆にメモリが小さすぎると動作がカクついたり、場合によってはフリーズしてしまったりということがあります。
WordやExcelなど、一般的な事務作業やサイトの閲覧にはそれほど大きなメモリを必要としません。一方、ゲームのプレイ中はさまざまな処理状況をメモリに記録する必要があるため、ゲーミングPCには一般的なパソコンよりも大きなメモリが搭載されています。
多くのPCゲームの推奨スペックは8GBに設定されているため、最低でも8GBのメモリは必要です。もし、ボイスチャットやウェブサイトを見ながらゲームをプレイしたいのであれば、16GB以上のメモリを搭載したパソコンを選びましょう。
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グラフィックボード(GPU)を
搭載しているグラフィックボードは、映像を処理するためのパーツで「グラボ」と略して呼ばれることもあります。グラフィックボードには「GPU」と呼ばれるチップが搭載されており、このGPUの性能によって1秒間に何コマ出力できるかを表す「フレームレート(FPS)」が決まります。一般的なパソコンにもGPUは搭載されているのですが、CPUに付属している補助的なものがほとんどです。そのため、負荷のかかるゲームでは動きに不具合が出やすく、場合によっては起動しないケースもあります。
代表的なグラフィックボードはNVIDIA社の「GeForceシリーズ」や、AMD社の「Radeonシリーズ」があり、いずれも後ろの数字が大きいほどグレードが高いことを意味しています。グラフィックボードを選ぶ際はフレームレートの数値に着目し、「60fps以上」出せるものを選びましょう。
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ストレージが大きい
ストレージは、OSをはじめ動画や画像、ゲームデータなど、長期保存を前提としたデータを記録しておくためのパーツです。
ストレージには「SDD」と「HDD」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。SSDは読み込み・書き込みの速度が高速である反面、HDDと比べると容量当たりのコストが高いのが難点。一方、HDDはSSDと比べてアクセス速度は劣るものの、容量当たりのコストが低く大容量のものが多いため、高画質画像や長時間の動画ファイルなど、サイズの大きなデータを保存するのに便利です。
ゲーミング用途においては、速度の速さからファイルのインストール先としてSSDを指定するのが一般的です。ストレージの容量が足りなければそもそもゲームをインストールできないということもあり得るので、最低でも500GB以上の容量を確保しましょう。
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冷却性能が高い
一般的なパソコンよりも高性能なCPUやGPUを搭載しているゲーミングPCは、処理性能が高いために各パーツからの発熱量が多く、本体が熱を持ちやすいといった特徴があります。発生した熱をそのままにしておくとパーツの劣化が進行し、パソコンとしての寿命が短くなってしまいます。そのため、ゲーミングPCには冷却装置が搭載されており、効率的に熱を放出できるようになっています。
冷却装置には主に「空冷式」と「水冷式」の2種類があり、それぞれ仕組みが異なります。空冷式は水冷式と比べて安価ですが、冷却性能に比例してサイズが大きくなり、稼働音も大きいのが難点。一方、水冷式は空冷式よりもコストが高いものの、冷却性能が高くサイズもコンパクトです。
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電源ユニットの容量が大きい
ゲーミングPCは一般的なパソコンよりも高性能なパーツが多く、その分必要な電力も大きくなります。電力が不足すると動作が不安定になったり、突然シャットダウンしたりといった問題が生じる可能性があるため、必要に応じて適切な電力を供給できなければなりません。
電源から電力を供給するパーツを電源ユニットといい、ゲーミングPCで使用する電源ユニットは一般的なパソコンのものよりも容量が大きく、高性能なものが使用されています。
電源ユニットの性能は「変換効率」で表され、この数値が高いほど高性能であることを意味します。変換効率の高い電源ユニットは少ない電力でパソコンを稼働させることができるため、省エネになるだけでなくパーツの発熱を抑え、パソコンの寿命を延ばすことにもつながります。
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普通のパソコンと比較すると価格が高い
ゲーミングPCは、一般的なパソコンと比べると価格が高い傾向にあります。ハイスペックなものでは数十万円、もしくはそれ以上となることも少なくありません。一般的なパソコンであれば10万円以内で購入できる製品も多いのですが、ゲーミングPCの場合はそれなりの性能のものを選ぼうと思ったら10万円以上の予算が必要となることも多いでしょう。また、モニターやマウス、キーボードなどの周辺機器にもこだわる場合はさらに多くの予算が必要となります。
稀にセールとして安価なパソコンが「ゲーミングPC」と称して販売されていることもあります。その場合は本当に自分が必要としているスペックを満たしているのか、十分に検討してから購入することが大切です。
ゲーミングPCのメリット
ゲーミングPCがあればゲームを快適にプレイすることができますが、それだけでなくゲーミングPCは普段使いするパソコンとしてもおすすめです。 高性能なゲーミングPCはWordやExcelといった事務作業はもちろんのこと、動画編集など処理の重い作業でも安定した高速な動作を期待できます。ここでは、ゲーミングPCを使うことによって得られるメリットを3つ紹介します。
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PCゲームを快適にプレイできる
ゲーミングPCはゲームをプレイするのに適したパーツを搭載しているため、普通のパソコンよりも快適にゲームを楽しむことができます。ゲームによってはレーシングやシューティングなど、精細で素早い操作を求められるジャンルもありますよね。もしパソコンの性能が低ければ遅延やカクつきが生じ、いくら純粋にゲームの技術を磨いても、パソコンの性能のせいで勝てないといった状況に陥ってしまうかもしれません。せっかくのゲームを楽しめなくなってしまうのは避けたいもの。ゲーミングPCであれば一般的なゲームをプレイするのに必要なスペックを満たしているものが多く、不要なストレスを感じることなく純粋にゲームを楽しむことができるでしょう。
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クオリティの高い映像を楽しめる
ゲーミングPCは一般的なパソコンよりも映像の処理能力が高いため、精細で美しいグラフィックを表示することができます。ゲームによってはフィールドの細部まで丁寧に作りこまれている作品も多く、「WQHD」や「4K」などの高解像度に対応しているものもあります。せっかくゲームをプレイするなら美しい映像を楽しみたいですよね。
高解像度のゲーミングモニターを使用すれば、よりクオリティの高い映像を表示することができるので、さらに深い没入感を味わうことができるでしょう。また、ゲームの映像を表示させるだけでなく、映画などを鑑賞する用途としてもゲーミングPCはおすすめです。
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ゲーム以外の用途でも
高いパフォーマンスを発揮できるゲーミングPCと聞くと、その呼び名から「ゲーム専用のパソコン」だと思ってしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、「ゲーミング」という名前が付いているからといって、ゲーム用途としてしか使えないわけではありません。実際、ゲーミングPCはその高性能を生かして、業務やゲーム以外の趣味などでも十分に活用することができます。たとえば、動画編集や3Dモデリングの制作など処理が重い作業でも、ゲーミングPCなら快適な動作を期待できるでしょう。
ゲーミングPCは一般的なパソコンよりも価格は高いですが、仕事や趣味でも使える高性能パソコンだと考えると、むしろコスパに優れたパソコンだということができるかもしれません。
ゲーミングPCの選び方
ゲーミングPCにはさまざまな種類があるため、初心者にとってはどれを選べば良いか迷ってしまいますよね。最終的には各パーツの性能や価格を比較して検討することになりますが、まず一番最初の段階ではどのような観点で候補を絞っていけばよいのかといった、ゲーミングPCの選び方について解説します。
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デスクトップかノートどちらにするか
パソコンのタイプには、大きく分けてデスクトップとノートの2種類があります。自分がどのような使い方をするか考えて、どちらのタイプが良いか検討しましょう。
特にこだわりがないのであれば、基本的にはデスクトップをおすすめします。同じ価格帯であればデスクトップの方がノートよりも性能が高く、コスパが優れているからです。パソコンを持ち運んで外出先で使用するといった使い方をしないのであれば、パーツの寿命が長く拡張性も高いデスクトップを選んでおけばよいでしょう。
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必要なスペックを把握しておく
遊びたいゲームが決まっている場合、ゲームをプレイするのに必要なスペックからパソコンを選ぶという方法もあります。ゲームの公式サイトを確認すると、OSやメモリ、GPUなど、ゲームをプレイするために最低限必要なスペックや、快適にプレイするために推奨されるスペックがシステム要件として記載されていることが一般的です。記載されている要件を上回るスペックのパソコンを用意できれば、今後ほかのゲームを遊ぶ際や、ゲーム以外の用途としてパソコンを使用する際など、パソコンの用途の幅が広がります。
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中古品や相場より安すぎるPCの
購入は避けたほうが無難ゲーミングPCは高価なため、できるだけ安く手に入れようとして中古品の購入を検討することがあるかもしれません。しかし、ゲーミングPCに関しては中古品や安すぎる製品の購入は避けた方が良いでしょう。
なぜなら、パソコンのパーツは使った分だけ劣化し、いずれ寿命が尽きます。中古品では各パーツの耐用年数がどの程度残っているかわかりませんし、不具合が生じてもメーカー保証を受けることができません。また、安すぎる製品はパーツのスペックが低く、ゲーミングと謳っていても実際にゲームをプレイするにはスペックが不十分ということもあり得ます。ゲーミングPCは、新品をメーカーから直接購入することをおすすめします。
最強クラスからコスパ重視モデルまで!おすすめのゲーミングPC3選
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おすすめのゲーミングPC①
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おすすめのゲーミングPC②
2つ目は「Legion Pro 7i Gen 8 16型(第13世代Intel® Core™)」です。
Legion Pro 7i Gen 8 16型は、パワフルな高性能ゲーミングノートPCです。第13世代インテル®Core™プロセッサーを搭載しており、ヘビーゲーマーだけでなくクリエイターも満足できるスペックを備えています。NVIDIA® GeForce RTX™グラフィックスカードによる高速なパフォーマンスのほか、薄型で静音、長時間のバッテリー駆動などあらゆる面で高いスペックを誇るハイエンドクラスのゲーミングノート。「本格的にゲームを極めたい」「動画編集などクリエイティブな作業に役立てたい」といった希望を叶えてくれる1台です。
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おすすめのゲーミングPC③
まとめ
ゲーミングPCは一般的なパソコンよりも高価ですが、高い性能によりゲームを快適に遊ぶことができるだけでなく、ゲーム以外のさまざまな用途でも活用することができます。そのため、ゲーミング用・仕事用に別々のパソコンを用意するよりも、高性能なゲーミングPCが1台あれば事足りるというケースもあります。 初めてゲーミングPCを購入する時は、あまり予算をかけずにスペックを抑えたものを選ぼうと考えてしまうかもしれません。しかし、ゲームのクオリティは年々上昇していますし、今後リリースされるゲームではより高いスペックのパソコンが必要となるかもしれません。プレイしたいゲームが推奨しているものよりも、少し余裕のあるスペックのものを選ぶと他のゲームや用途でも使えます。そのため、ゲーミングPCを購入する際はできるだけ「推奨スペック以上」のものを選ぶことをおすすめします。