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ゲーミングパソコンと一般のパソコンの違い
ゲーミングパソコンと一般のパソコンの違いは、高性能なGPUやCPUが搭載されている点や、冷却性能に優れている点、スペックの選択肢が豊富な点などにあります。また、ゲーミングパソコンの方が価格は高めに設定されていることも、大きな違いのひとつといえるでしょう。 ここでは、ゲーミングパソコンと一般のパソコンの4つの違いについて詳しく解説します。
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高性能なGPUやCPUが搭載されている
ゲーミングパソコンには高性能なGPUやCPUが搭載されており、一般のパソコンに比べて高速な処理や、滑らかなグラフィック表示が可能となっています。
GPUは「グラフィックボード」とも呼ばれるパーツで、映像を表示するための処理を行うパーツです。一般のパソコンに搭載されているGPUはゲームをプレイすることを想定したものではないため、スペックがそれほど高くなく、ゲームを快適にプレイするためには力不足になりがちです。一方のゲーミングパソコンには高性能なGPUが搭載されており、高精細な映像を楽しめます。
CPUはゲームの演算処理を行うパーツで、こちらも一般のパソコンに比べると高性能なものが搭載されています。
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ゲーミングパソコンの方が価格は高め
一般のパソコンに比べるとゲーミングパソコンの方が価格は高くなることが多く、スペックによっては30万円以上になることもあります。安価な製品でも10万円以上は見ておく必要があるため、ゲーミングパソコンの購入を検討している場合は、一般的なパソコンよりも予算を高く見積もっておきましょう。
時々、「激安ゲーミングパソコン」などの名目で5万円前後の安価なゲーミングパソコンが販売されているケースがありますが、このような機種は十分なスペックが備わっていないことも多いです。激安パソコンに安易に飛びつくのではなく、価格とスペックのバランスを考慮して自分に合った機種を選ぶことが大切です。
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冷却性能に優れている
ゲーミングパソコンには「冷却ファン」と呼ばれるパーツが搭載されており、効率的に本体を冷やすための仕組みが備わっています。そのため、一般のパソコンに比べると冷却性能に優れています。
冷却ファンには「空冷式」と「水冷式」の2種類があります。空冷式はゲーミングパソコンの内部に発生した熱を、ファンの力で空気ごと外部に押し出す冷却方法です。水冷式はゲーミングパソコンの内部に冷却用の液体を循環させ、その液体が熱を吸収する冷却方法となっています。
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スペックの選択肢が豊富
ゲーミングパソコンはスペックの選択肢が豊富なので、一般のパソコンよりも自分の希望に近づけてカスタマイズできるという特徴があります。
CPUやGPU、ストレージ、メモリなどの主要パーツを自在に組み合わせて自分だけの1台を制作できるため、オーバースペック(必要なスペックよりも過剰に優れたスペックを選んでしまうこと)になりにくいのが強みです。
自作も可能ですが、初心者の場合はメーカーが組み上げた状態で出荷する「BTO品」を選ぶことをおすすめします。
ゲーミングパソコンを普段使いするメリット
「ゲーミングパソコンはゲームをプレイするためのもの」という認識をお持ちの方も多いでしょう。しかし、ゲーミングパソコンは普段使いするためのパソコンとしてもおすすめです。 ゲーミングパソコンを普段使いすることで、ゲームを快適にプレイできるだけでなく、動画編集などの処理の重い作業にも使いやすくなり、安定的かつ高速な稼働も期待できます。ここでは、3つのメリットについて詳しく解説します。
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ゲームを快適にプレイできる
当たり前のことではありますが、ゲーミングパソコンはゲームをプレイすることに特化したパソコンなので、快適なゲームプレイが可能です。普段それほどゲームをプレイしない人でも、時々パソコンで遊ぶ機会があるという人は、ゲーミングパソコンを購入するのがおすすめです。
今後、気になるゲームが新しくリリースされたときに、一般のパソコンではスペックが不足していてプレイできない可能性も考えられます。「ゲームを遊ぶのが好き」という人は、すぐにゲーミングパソコンでゲームをプレイする予定がなくても、ゲーミングパソコンを購入する価値は十分にあります。
一般のパソコンを購入した後でスペック不足になってしまうと、早期に買い替えなければならず、結果的に費用がかかってしまう可能性があるためです。
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動画編集などの処理の
重い作業にも使いやすい動画編集などの処理の重いアプリケーションは、一般のパソコンだと力不足になりやすい傾向にあります。ゲーミングパソコンならスペックが高いため、動画編集などのクリエイティブな作業を行う場合でも、快適な処理が可能です。
また、パソコンからリアルタイムで動画配信を行いたい人も、ゲーミングパソコンはおすすめです。動画配信には高いスペックが必要になるため、一般のパソコンでは処理落ちが発生したり、配信画面がスムーズに再生されなかったりするおそれがあります。
ただし、複雑な3Dモデルの制作など、より高いスペックが必要な処理を行う場合は、ゲーミングパソコンでもスペックが不足する可能性が考えられます。このようなケースでは、タワーパソコンなどのさらにスペックが高いパソコンの購入を検討しましょう。
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安定的かつ高速な稼働が期待できる
ゲーミングパソコンはスペックが高いため、処理に時間がかかって長時間待たされるなどのデメリットが少なく、安定的で高速な稼働が期待できます。安定稼働を求める人は、ゲーミングパソコンを普段使いすることをおすすめします。
趣味の領域だけでなく、ビジネスにも幅広く活用できるのも、ゲーミングパソコンの強みです。特にビジネスでは、Excel処理にかかる時間を短縮したり、大量のデータを蓄積したデータベースをスムーズに処理できたりすることから、業務効率化施策の一環としてゲーミングパソコンを導入するのもおすすめです。
ゲーミングパソコンを普段使いするデメリット
ゲーミングパソコンを普段使いすることにはさまざまなメリットがありますが、いくつかのデメリットも押さえておく必要があります。例えば一般のパソコンよりも高額な予算が必要な点や、消費電力が一般のパソコンよりも多くなりがちな点などは、事前に把握しておくことが大切です。 また、用途によってはオーバースペックになる可能性がある点も考慮して、ゲーミングパソコンを導入するかどうかを判断しましょう。
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一般のパソコンよりも高額な予算が必要
ゲーミングパソコンは、一般のパソコンに比べて高額な予算が必要になることから、予算が限られている人には不向きな場合があります。とにかく低予算にこだわる場合は、一般のパソコンを購入することも検討しましょう。
多くのゲーミングパソコンは、10万円以上の価格帯に設定されていることが多いです。中には5~10万円程度の価格帯で購入できる場合もあるため、どうしてもゲーミングパソコンを購入したいという場合は、メーカーのセールや型落ちなどを狙ってこの価格帯の機種を購入するのも方法のひとつです。
基本的に、5万円以下などの限られた予算でパソコンを購入する必要がある人は、ゲーミングパソコンを購入することは難しいと考えておきましょう。
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消費電力が一般のパソコンよりも多い
ゲーミングパソコンは一般のパソコンよりも消費電力が多いため、電気代が高くなる可能性がある点に注意が必要です。
一般的なPCが消費する電力の最大値は、160W程度といわれています。この消費電力を参考に電気代を換算すると、1時間の電気代は約4.96円です。1日5時間使用した場合で24.8円、30日間で744円になります。
一方、ゲーミングパソコンの場合は、最低でも300W程度の消費電力が発生すると考える必要があります。300Wの機種の電気代は1時間あたり9.3円、1日あたり5時間使用した場合で46.5円かかります。30日間で1,395円の電気代がかかるため、一般的なPCの約2倍程度です。
ゲーミングパソコンの消費電力が高まれば高まるほど電気代も上がっていくため、長期的なコストも事前に想定しておきましょう。
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用途によってはオーバースペック
になる可能性がある普段の用途によっては、ゲーミングパソコンを購入するとオーバースペックになる可能性があります。
インターネットをしたり、動画を視聴したりするだけであれば、それほど高いスペックは必要ありません。高額なゲーミングパソコンを購入しても、スペックを十分に活用しきれず持て余してしまうオーバースペックの状態になるため、インターネットや動画視聴が中心であれば、一般的なパソコンの購入を検討することをおすすめします。
前述のように、ゲーミングパソコンの電気代は一般的なパソコンよりも高くなります。そのため、オーバースペックのパソコンを購入すると、初期コストもランニングコストも高額になってしまう点に注意が必要です。
ゲーミングパソコンの普段使いに向いているのはこんな人!
ゲーミングパソコンの普段使いに向いているのは、時々でもパソコンでゲームを遊ぶ人や、動画編集・3Dモデリングなどを日常的に行う人、パソコンから動画配信をしたい人などです。複雑な処理が必要なアプリケーションを使う場合や、複数の処理を並行して行う場合は、ゲーミングパソコンの購入をおすすめします。 ここでは、ゲーミングパソコンを普段使いするのがおすすめな3つのパターンを紹介します。
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時々でもパソコンでゲームを遊ぶ人
ゲーミングパソコンは、その名の通り「ゲームをプレイすることに特化したパソコン」です。そのため、パソコンを使用する目的がゲームを遊ぶことにあるのなら、迷わずゲーミングパソコンを購入することをおすすめします。
一方、「普段はインターネットをしたり動画を視聴したりするくらいだから、ゲーミングパソコンを購入するほどではないのかな?」とお悩みの方も多いでしょう。このような場合でも、ゲーミングパソコンを購入することが望ましいと考えられます。
多くのパソコンゲームには、「必要スペック」と「推奨スペック」が設定されており、最低でも必要スペックを満たしていなければ、ゲームを快適に動作させることは難しくなります。一般的なパソコンでは「ゲームを遊ぼうかな」と思い立った時に気軽に遊べない可能性があるため、ゲーミングパソコンを購入して、ゲームを快適にプレイできる環境を整えておくことが大切です。
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動画編集や3Dモデリングなどを行う人
動画編集や3Dモデリングなどを行う人も、ゲーミングパソコンの購入が適しています。
近年ではパソコンで誰でも気軽に動画編集を行えるようになり、複雑なアニメーションを付けたり、複数の動画をつなぎ合わせて一本の動画に仕上げたりする処理が可能になりました。しかし、クオリティの高い動画を制作するためにさまざまな処理を重ねていくと、スペックが不足してスムーズに動作しなくなったり、「レンダリング」と呼ばれる動画の出力作業に支障が出たりするおそれがあります。
3Dモデリングや音楽制作、イラスト制作などのクリエイティブな作業を中心にパソコンを使いたいと考えている人は、ゲーミングパソコンを普段使いすることをおすすめします。
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パソコンから動画配信をしたい人
パソコンから動画配信をしたい人は、高いスペックのパソコンを選ぶと快適に動作しやすいです。一般的なパソコンからでも動画配信は可能ですが、スペックの低いパソコンを使用して配信を行うと、カクつきや配信遅延が起こりやすくなります。
配信遅延が起こると視聴者側にもストレスを与えてしまい、継続して視聴する意欲を低下させたり、リピーター離れを起こしたりする可能性があるため注意が必要です。
特にキャプチャーボードを使ってSwitchやPS5のゲームを配信するなど、処理が重い動画配信を中心に考えているのであれば、ゲーミングパソコンの購入を検討すると良いでしょう。
普段使いにもおすすめのゲーミングパソコン5選
最後に、レノボで扱っている「Legionシリーズ」から、普段使いにもおすすめのゲーミングパソコン5選を紹介します。 初心者でも扱いやすいコストとスペックのバランスが取れた機種から、ヘビーゲーマーも満足できるハイスペックな機種まで幅広く紹介するので、これからゲーミングパソコンを購入したいとお考えの方はぜひ参考にしてください。
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Legion Pro 7i Gen 8 16型
Legion Pro 7i Gen 8 16型は、LenovoのゲーミングノートPCの中では最高峰の性能を持つゲーミングパソコンです。予算は少し高めになりますが、「高スペックなゲーミングパソコンで快適なゲームプレイを体感したい!」という人におすすめの1台となっています。
毎日のようにゲームをプレイする予定がある人や、できるだけ高スペックなゲーミングパソコンを購入したいという人は、選択肢のひとつとして有力な候補になるでしょう。
CPUにはIntel社の「Core™ i9-13900HX」が搭載されています。このCPUは、2023年7月現在発売されているIntelのCPUの中でも、最上位のスペックを持つ製品です。GPUには「NVIDIA® GeForce RTX™ 4080 Laptop GPU 12GB GDDR」が採用されており、こちらも非常に高い性能を備えています。
3Dが多用されている処理の複雑なアクションを必要とするゲームや、4K・8Kなどの高解像度のゲームであっても、処理落ちを気にせず快適にゲームをプレイできます。
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Legion Pro 5i Gen 8 16型
Legion Pro 5i Gen 8 16型は、Intel社の最新世代(2023年7月現在)となる第13世代のCPUを搭載したゲーミングノートPCです。「ゲーミングノートPCはスペック不足が心配」とお考えの方も満足できる、安定的で高速な処理が可能な高いスペックを備えています。
GPUには「NVIDIA® GeForce RTX™ 4050 Laptop GPU 6GB GDDR6」が採用されており、多くのゲームを高解像度で快適にプレイできます。ディスプレイはWQXGA液晶であり、美しい画面でゲームを楽しめます。
外出先でも高パフォーマンスでゲームを遊びたいという人にとって、コストとスペックのバランスが取れたおすすめの1台です。
大容量のバッテリーも特徴のひとつで、急速充電にも対応していることから1時間で満充電が可能です。AIを活用したバッテリーの劣化抑制機能も搭載されているなど、Lenovoの最新技術が詰まっています。
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Lenovo Legion Slim 5 Gen 8 16型(AMD)
Lenovo Legion Slim 5 Gen 8 16型(AMD)
Lenovo Legion Slim 5 Gen 8 16型(AMD)は、AMD社の「AMD Ryzen™ 7000シリーズ」を搭載したゲーミングノートPCです。処理スピードと耐久性に優れており、ノート型でありながら高いパフォーマンスを発揮します。
GPUには「NVIDIA® GeForce RTX™ 40シリーズ 」を採用しており、「NVIDIA® GeForce® RTX™ 4050 Laptop GPU 6GB GDDR6」や「NVIDIA® GeForce RTX™ 4060 Laptop GPU 8GB GDDR6」などのハイパフォーマンスな製品で、快適な処理を実現できます。
パフォーマンスを最大化するための効率的な冷却機能を備えている点も特徴のひとつで、負荷のかかる処理を行ってもスムーズに本体を冷却し、安定稼働につなげられます。
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Lenovo LOQ 16IRH8
Lenovo LOQ 16IRH8は、コストとスペックのバランスが取れたエントリー向けのゲーミングノートPCです。Intel社の第13世代CPU「インテル® Core™ i5-13420H プロセッサー」を搭載するとともに、GPUにはNVIDEA製の「NVIDIA® GeForce® RTX™ 3050 Laptop GPU 6GB GDDR6」を採用しており、快適でパワフルなゲームプレイを楽しめます。
16GBのメモリと512GBのSSDが搭載されているため、ボイスチャットを楽しみながらのゲームプレイや、複数タイトルのゲームデータを保存することも容易です。
Lenovoが開発した「Lenovo AI Engine+」と呼ばれるAIエンジンを搭載しており、センサーを利用してバッテリーの駆動を自動的に効率化したり、最小のゲーム遅延でFPSの向上を図ったりすることができます。
コワーキングスペースなどの静かな場所でも駆動音が気にならない、快適性の高い冷却性能も魅力です。
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Legion Tower 5i Gen 8
Legion Tower 5i Gen 8は、第13世代インテル® Core™ シリーズのCPUを搭載したデスクトップ型のゲーミングパソコンです。パソコンを自宅に設置してゲームを楽しみたい人におすすめの1台となっています。
GPUには「NVIDIA® GeForce RTX® 30」シリーズを採用しており、多くのゲームを高パフォーマンスでプレイすることが可能です。空気を前面に押し出して冷却する空冷システムを備えており、メッシュベントフロントベゼルを採用した本体が内部のノイズを軽減して、静音性を高めています。
4つのRAMスロットが備わっているため、必要に応じて最大128GBまでメモリを拡張することができるのも特徴のひとつです。本格的なeスポーツを楽しみたいなど、プロ仕様にも対応できる1台となっています。多数のUSBスロットが用意されているため、さまざまな周辺機器を一度に接続できるのも嬉しいポイントです。
まとめ
ゲーミングパソコンは「ゲームをプレイするためのパソコン」だと思われがちですが、クリエイティブな作業を行ったり、動画配信をしたりするなど、普段使いにもおすすめのパソコンです。趣味だけでなくビジネスにも幅広く活用できるので、負荷がかかりやすい処理を日常的に行うのであれば、ゲーミングパソコンの購入を積極的に検討することをおすすめします。 ゲーミングパソコンは一般的なパソコンよりも高額に設定されていることが多いため、事前に予算を決めておき、価格とスペックのバランスが取れた機種を選ぶことが大切です。どのような用途に使う予定なのかをしっかりと定めた上で、自分の用途に合った1台を見つけましょう。