4K モニターの機能をフルに発揮するには、4K に対応したパソコンやゲーム機器が必要です。モニターはあくまで映像出力する機器であり、4K モニターで表示するもの全てが高画質になるわけではありません。

たとえばデスクトップパソコンの場合、グラフィックカードがサポートしている「最大デジタル解像度」を確認します。この内容が 4K 解像度の 3,840x2,160 以上となっている必要があるのです。4K 出力ができる環境が整っていなければ 4K モニターのポテンシャルは発揮できないことは留意しておきましょう。

ゲーミングモニターはプレイヤーの入力にモニターがクイックに反応することも求められます。モニターの色が切り替わる速度を応答速度と言い、数字が小さいほど遅延が少なくなる画面への反映が速くプレイで有利です。

応答速度は 1ms から 5ms を目安に選ぶのがおすすめです。基本的に 5ms あればゲームプレイで困ることはありませんが、FPSや対戦格闘ゲームといったコンマ以下の反応時間が大きな意味を持つゲームを本格的にプレイするなら 1ms も検討しましょう。応答速度の違いは上級者同士の対戦ほど大きくなるので、わずか違いに思えても軽視できません。

より映像表現にこだわりたい方は HDR 機能の有無も大事です。HDR は High Dynamic Range (ハイダイナミックレンジ) の略で、これまでのモニターに搭載されていた SDR (スタンダードダイナミックレンジ) よりも色の明暗差の階調が増えたことで、よりリアルな表現ができるようになっています。

色表現の幅が広がり光や影をよりリアルに再現できるので、画質重視でゲームプレイする際に特に効果的です。なお、HDR を利用できるのは HDRに対応したコンテンツのみなので、プレイするゲームが対応しているかを予め確認しておきましょう。

モニターに使用されているパネルの種類は大きく分けて 3 種類に分けられます。パネルによって得意なジャンルが異なるので、何を重視するかで選びましょう。

【パネルの種類と特徴】
・TN パネル： 3 種類の中で応答速度がもっとも速く、安価に生産できる。オーバードライブでさらに高速化可能。光をまっすぐ発する構造のため視野角は狭い。
・VA パネル：TN パネルより視野角が改善されているが応答速度は低下している。遮光性とコントラスト比が優秀で引き締まった黒を出力可能。
・ISP パネル：視野角が広く色再現に優れる。応答速度は TN パネルに劣るが VA パネルより早い傾向。色彩面では白っぽさが出る。

おすすめは総合性能が高く 4K の映像表現とゲームで重要な応答速度を両立させやすい ISP パネルです。

ゲーミング用途のモニターの人気サイズは 24 から 28 インチですが、最適なサイズは設置環境によって異なります。モニターとの距離が遠い場合は 27 インチ以上をおすすめします。

モニターは大きいほうがプレイ面で有利かと思われますが、実際は大きすぎると視線の移動距離が大きいため不利になります。小さすぎても細部が確認しづらく不便なので、着座場所から設置場所までの距離を考慮して適度なサイズを選びましょう。

モニターにはスピーカーを内蔵しているものとないものがあり、ない場合には別途音声出力用の外部機材が必要になります。スピーカー非内蔵のモニターにも多くの場合ヘッドホンや外部スピーカー用の端子が搭載されているので、 HDMI 経由で音声出力は可能です。

なお、モニターに内蔵しているスピーカーは音が小さいものや音質が良くないものもあります。高音質でゲームを楽しみたい方は、別途ヘッドホンやスピーカーを用意するのもおすすめです。特に FPS などのゲームは音も重要な情報源になるので、ヘッドホンでのプレイを推奨します。