サステナビリティ
素材管理
レノボのアプローチ
レノボは、できる限り環境に優しい素材を優先して使用します。この予防的なアプローチを固守するにあたり、経済的および技術的に代替可能な素材が他にある場合は、潜在的な懸念がある素材を意図的に添加しないように制限することを支持します。こうした制限においては、有害事象の偶発的発生を防ぐ濃度限度が導入される場合もあります。
レノボが求める、または支持する制限は以下のとおりです。
- すべての用途でオゾンを激減させる物質の使用を禁止する
- ストックホルム条約に基づき、残留性有機汚染物質 (POP) の使用を制限する
- 欧州連合 (EU) の有害物質使用制限 (RoHS) と化学物質の登録、評価、認可、および制限 (REACH) の対象素材を廃絶する
- 臭素化難燃剤 (BFR) やポリ塩化ビニル (PVC) などのハロゲン素材を段階的に廃止する
- 全製品のフルマテリアル申告 (FMD) システムを管理し、すべてのコンポーネントの材料や物質を表示する
さらにレノボは、すべてのパートナーとサプライヤーが、環境面の健全な慣行に対して同様の真摯な姿勢を実証することを期待します。
レノボの素材管理の概要
229,000点を超える部品が、それに含まれる素材と共に、当社のフルマテリアル申告システムで 文書化されています
100%のプラスチック製機械部品で、臭素化難燃剤およびポリ塩化ビニルを廃止しました
97.4%のレノボのコンポーネントサプライヤーがフルマテリアル申告を実施しています
環境への配慮
レノボは可能な限り、自社の厳格なテクノロジー、品質、環境、健康、および安全面の要件に適合した、環境に優しい素材を使用することに努めます。経済的に代替可能な素材が存在しない場合は、定義した濃度限度を超える使用を監視します。このデータはお客様や他の関係者に報告されます。
レノボは、臭素化難燃剤 (BFR)、塩素系難燃剤 (CFR)、およびポリ塩化ビニル (PVC) の段階的な廃止を支持しています。BFR は主に電源コード、ケーブル、AC アダプター、平面組立部品、サブカード、コネクター、一部のモジュラー部品に使用され、PVC は主に電源コードとケーブルに使用されています。
大手電子機器メーカー、サプライヤー、協会、政府機関、大学から成る非営利の研究開発コンソーシアムである、国際電子機器製造イニシアティブ (iNEMI) が設定した「BFR/CFR/PVC フリー」の定義も支持しています。
加えて、自社製品からハロゲン素材を除去するよう努めると同時に、自社サプライチェーンが同様のアプローチを採ることを推奨しています。
これまでの主な実績は以下のとおりです。
- 全製品のメカプラスチック部品(外装カバー、ハウジングなど)における BFR、CFR、PVC の使用を完全に廃止
- ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、LCDスクリーン、メモリ、CPU、チップセット、通信カードなどが iNEMI による低ハロゲンの定義に適合
- PCBを含むすべての市販ノートPCは、ケーブルとワイヤ、ACアダプターを除き、iNEMIの低ハロゲンの定義に適合
- すべての市販モニターは、PCBAとケーブルを除き、iNEMIの低ハロゲンの定義に適合。また、一部のモニターはiNEMIの低ハロゲン定義に完全に適合
- スマートフォン製品は全てCFR、PVC不使用
- いかなるレノボの部品に対しても、以下の素材を意図的に添加することを禁止:
- ポリ臭素化ビフェニル (PBB)
- ポリ臭素化ジフェニルエーテル (PBDE)
- デカ臭素化ジフェニルエーテル
さらに許容できる代替材料が入手可能になり次第、BFR、CFR、PVCフリーの部品や材料を製品群全体で追加使用し、最終的にこれらの材料の使用を段階的に廃止するという目標に向けて取り組んでいく予定です。一方当社はサプライヤーとの連携を継続し、BFR、CFR、PVC フリー素材の新たな用途も探っています。
また、環境面で注目に値するさまざまな材料や物質をリストアップしており、これらの物質は、将来的にさらなる制限の対象となる可能性があります。そのため当社はサプライヤーに対し、当社への提出が必要な申告書の中でこれらの素材の使用を報告することを義務付けています。
レノボ製品についての申告
レノボのフルマテリアル申告 (FMD) システムには、当社製品に使用されている材料や物質がすべて表示されます。詳細な情報の件数は 1 製品あたり 200 ~ 300 件になります。FMD は、当社の構造設計と研究開発業務、環境面での健康と安全、および製品の信頼性の向上に大いに役立ちます。このビッグデータツールには、フルマテリアル情報が 50,000 セット以上格納されています。
コンポーネントサプライヤーの5%未満は、セキュリティや知的財産権上の理由から、完全な材料情報を提供していません。ただし、フルマテリアル申告を提供しないサプライヤーは、自社のコンポーネントが、IEC 62474 開示、テストレポートなどの他の形式のマテリアル申告に準拠していることを保証する必要があります。この取り決めに関して、レノボはいかなるサプライヤーにも例外を認めません。
自社製品の健康および環境面の潜在的な影響を評価するために、規制環境の分析と、お客様、民間非営利団体 (NGO)、その他の関係者からのフィードバックの検討を継続的に行っています。これにより、レポートへの記載目的や今後制限対象になる可能性から、当社は規制物質や追跡対象となる物質の使用を判断することができます。
レノボは、お客様に、製品の環境属性および適用される法規制への準拠についてお知らせします。この情報は業界標準の ECO Declaration フォームに記載されます。詳しくは、製品のカーボンフットプリント (PCF) 情報シートと併せて、こちら でご覧いただけます。