ペニシリンやインシュリン。MRIにペースメーカー。コンピュータ、検索エンジン、ワールドワイドウェブ。私たちが生きていく上で欠かせない発明は、すべて大学の研究から生まれています。
その理由の一つは、頭脳です。スタンフォード大学 (Stanford University) とシンガポール国立大学 (National University of Singapore) という、世界で最もホットなイノベーションを生み出している2つの機関には、優れた頭脳がより多く集まっています。
そして、もう一つの理由はコンピューティングパワーです。大学から偉大な発明が生まれるのは、研究者が利用するテクノロジーが、大量のデータを驚異的なスピードで処理できるからです。
世界有数のスーパーコンピュータプロバイダであるLenovoは、研究イノベーションに貢献するテクノロジーを提供しています。ハーバード大学のFASRC (Faculty of Arts & Sciences Research Computing)、ウィーンのサイエンティフィッククラスター (Vienna Scientific Cluster)、バルセロナのスーパーコンピューティングセンター (Barcelona Supercomputing Center) など、世界有数のコンピューティングセンターは、Intel®を搭載したLenovoで稼働しています。
研究者とそのIT部門に必要なのは、単なるコンピューティングだけではありません。
人間の創意工夫とテクノロジーのイノベーションが結びつくことで、非常に素晴らしい発見がなされています。ここに、その一部をご紹介します。
世界の健康を守る
AIを活用する研究機関であり、人工臓器を研究している大学として有名なのがビクトリア大学 (University of Victoria) です。同大学のArbutusイニシアチブでは、クラウドベースのAIと機械学習を用いて新しいタイプの研究プロジェクトを実施しています。プロジェクトの内容は、人体と人工臓器の相互作用の理解から、非処方のストリートドラッグを使用する人々の生活の改善までにおよんでいます。サザンプトン大学 (University of Southampton) でも同様の研究が加速されており、Lenovoのクラスターが、抗生物質耐性の抑制に必要なスーパーパワーを科学者に提供しています。
世界の食料供給を確保
世界の人口は、2050年には90億人になると言われています。人類が一人も飢えないようにするためには、60%以上の食料の増産が必要になります。ただ、異常気象によって発生する害虫や病原菌の被害を防ぐことは容易ではありません。しかし、ゲノム解析用に最適化されたスーパーコンピュータを使って、研究者たちは作物の収穫に対する脅威に耐えうる種子を育てています。例えば、デリー大学 (University of Delhi) のCGMCP (Centre for Genetic Manipulation of Crop Plants) の作物遺伝学者は、インドの食用油と家畜の飼料の供給源であるマスタード油の種子を、現在壊滅的な被害を受けているカビに対抗できるように育種しました。このように、大学の研究室で開発されたスーパーシードが、明日の食糧供給を支えているのです。まさに未来に貢献する研究イノベーションの好例です。
貴重な資源の保護
水位は低下し、土壌は枯渇しています。それでも、より多くの作物を栽培する必要があるわけですから、より少ない水と肥料で栽培する方法を見つけなければなりません。研究者たちはそれに成功しつつあり、Lenovoが彼らの進歩を加速させています。サスカチュワン大学 (University of Saskatchewan) のPlant Phenotyping and Imaging Research Centreでは、Lenovoの画像取得およびグラフィック処理テクノロジーにより、植物が土壌から栄養分を抽出する方法を正確に解明しています。ノースカロライナ州立大学 (North Carolina State University) のCenter for Geospatial Analyticsでは、LenovoのAIに最適化された技術が、農学者が作物への灌漑の最適なタイミングを予測するのに役立ち、明るい未来へと導く研究イノベーションを実現しています。このイノベーションがあれば、収量を下げることなく水の浪費を最小限に抑えることが可能です。
かなりの暗雲が立ち込めてはいるものの、大学に目を向ければ未来は明るいと言えそうです。