コミュニティ形成と成績アップ、eスポーツが実現する社会貢献
勉強についていけなくなる生徒の問題は今に始まったことではありませんが、「孤独感の強い世代」出典と称されることもあるZ世代にとって、孤独や孤立がリスク要因であることがわかっています。そして驚くべきことに、 集団に属するという帰属感出典が、生徒の成績や生活の状態も向上させることが証明されているのです。
これは、コロラド州最大のチャータースクール (民間が運営する公立学校)、GOAL高校が身をもって体験したことでした。GOALは一般的な高校とは違い、問題を抱える生徒を広く受け入れている高校です。リスク要因を2つ以上持つ生徒は全体の90パーセント以上にのぼり、多くの生徒は7から8種類のリスク要因を抱えています。この学校のミッションは、生徒たちが社会において生産的な人員となれるよう、生活、社会、キャリア、能力開発などのスキル習得を支援し、卒業と同時に社会に出て生きていけるよう育成することです。
GOALは常に、生徒たちの興味を惹きつけられる創造的な方法を探しています。それが、Lenovoが初のeスポーツリーグを創立することになった理由です。Lenovoはeスポーツプログラムを一から立ち上げるために人員や専門知識を提供し、その過程で約218万円の奨学金を設立しました。
「生徒のほとんどは18歳以上で、単位が大幅に足りなかったり、仕事を探しており、そして多くは家族を養っています」とGOAL最高情報責任者、ジェイミー・トルヒーヨ氏 (Jamie Trujillo) は説明します。「私たちは、テクノロジーの力を使ったクリエイティブな方法でアプローチする必要がありました。常に考えているのは、いかにテクノロジーを活用するか。それが我が校の核となっています」
GOALはその答えをeスポーツに見つけました。新たに始まったeスポーツプログラムは参加学生たちに驚くほどの変化をもたらしたのです。最初がコロラド州キャノン・シティの校舎1箇所で小規模に始まったこのプログラムは、その後7つの拠点それぞれで20人から35人の参加者を集めるまでになりました。
「チームに入った生徒たちは、目的や使命を持つようになり、勉強もうまくいくようになっています」とトルヒーヨ氏は話します。「大学コースに入った生徒が2人いるのですが、それまでは基本コースを修了させるのも難しいような子たちだったのです」
勉強をまったくすることなく、出席することすらままならなかった生徒たちが、今では全クラスを及第しています
— GOAL、CIO、ジェイミー・トルヒーヨ氏
データ、創造性、接続性において長年王者の座を守り続けるLenovoは、教育機関に経済的援助、奨学制度、インフラストラクチャ、ライセンスアシスタント、そしてもちろん、専門知識など、数多のリソースを提供しています。そしてこうした取り組みの結果、生徒たちには大きな成長が見られました。GOALでのeスポーツリーグ設立以来、チームに参加した生徒たちの成績が平均で20パーセントも上がるという驚異的な結果を記録しているのも、そのひとつであり、eスポーツが社会貢献へとつながっている好例です。
「勉強をまったくすることなく、宿題を提出することも、出席することすらままならなかった生徒たちが、今では全クラスを及第しています」とトルヒーヨ氏は言います。「学問に集中することが難しかった生徒たちも今では、このプログラムのおかげで学校に来る理由と続ける理由を見つけました」
「このプログラムは私のモチベーションを大きく上げてくれました」と話すのは、GOALでeスポーツに取り組む学生のコルトン・マンディ君 (Colton Mundy)です。「毎週金曜日にはプレイできるように、それまでにすべてを終わらせています」
「eスポーツクラブに入ってから、僕は社交的になりました。仲のいい友達もできました」- UNC生徒、ロン・リー君
Lenovoが支援している教育機関はGOALだけではありません。ノースカロライナ大学 (UNC) では最近、Lenovoが巨大なゲームアリーナを建設したことで、さらに多くの生徒たちがプレイできるようになりました。そこにはキーボードやヘッドセットなどの必要な周辺機器とともに、ゲーム用に特別に設計された40近いLenovo Legionコンピュータのトップ商品がeスポーツなど用に装備されました。Lenovoはまた、必要に応じて専門知識や進行中のテクノロジーサポートを提供しています。
ロン・リー君 (Long Lee) は、こうした取り組みの恩恵を直接受けた1人です。新入生であるリー君は、集団に溶け込めませんでした。「僕は一日中寮で過ごしていました。自分自身、何をしたらいいのかわかりませんでした。新生活への恐怖だったのだと思います」とリー君は振り返ります。
それがガラリと変わったのは、eスポーツクラブに入ってからでした。
「eスポーツクラブに入ってから、僕は社交的になりました。仲のいい友達もできました」とリー君は続けます。「大会出女チームに参加することで社交的な人間に成長できたことは、最高の経験です」
リー君だけではありません。ほんの3年ほどで、eスポーツクラブの参加学生数は300人から800人に膨れ上がりました。
eスポーツを通して、集団に馴染めなかった生徒たちには仲間意識と目的意識が芽生え、クラスへ出席し続ける理由ができました。「生徒たちの変化は、まさに目を見張るものでした」
「私たちはLenovoを教育のベストフレンドとして頼りにしています」とトルヒーヨ氏は締めくくりました。
