1856年創業のAGORAは、スペインを拠点とする100%家族経営の独立系企業グループで、ÁmbarやMoritzといった人気ブランドをはじめとする幅広いビールや炭酸飲料類を提供しています。ÁmbarやMoritzはどちらもスペイン有数の歴史を誇り、かつ国内最小規模の醸造グループです。
地元の味と伝統にこだわり、代々この地で行われてきた醸造に信念をつぎ込んでいるAGORA Group。現在は5・6代目が、卓越した品質を誇る由緒あるブランドの数々を受け継いでいます。そうして歴史を重ねる中でグループ傘下会社も多様化が進み、コア商品であるビール事業を支えるための体制を確立してきました。
AGORA Groupのアイコンとも言えるビールは、これまでアラゴン、リオハ、バレンシア、カタロニア、カスティーリャイレオン、カスティーリャラマンチャ、マドリードといった地域の店舗では棚いっぱいに並べられていました。しかし、このビールを飲んでみたいのに他の地域に暮らしている、という人たちはどうすればよいのか、と思う人もいるかもしれません。 大丈夫です。AGORA Groupは現在、国内どこの地域でもビールを飲んでもらえるよう、市場拡大を目指してビジネスの拡張を計画しています。
同グループのITプロジェクトマネージャーであるギジェルモ・ポ・ガラルド氏 (Guillermo Po Gallardo) はこう述べています。「従来、私たちのターゲット市場はずっとスペイン北部とバルセロナ周辺ばかりでした。しかし、スペイン全土の消費者に私たちのビールを届けるため、市場を国内全域に拡大しようと試みているところです」
しかしビジネスの拡大は気分が高まるものである一方、課題もあります。
人々に最も愛されている商品の品質や伝統を今までどおり保ちながら、流通範囲を広げていかなくてはなりません。新しい顧客を呼び込むためには、マーケティング戦略をリアルタイムで立案していく必要があります。夏のシーズンや祝祭日などの繁忙期に、そして新しい拠点で、どう在庫を管理するか考えなくてはなりません。数多くある祝祭の一つ、パンプローナの牛追い祭はその一例で、毎年数多くの観光客が喉の渇きを癒すためにビールを求めてやってきます。
Lenovo-Nutanixのソリューションがあれば、ビジネスを飛躍させることができる、そう確信しています
—AGORA、ギジェルモ・ポ・ガラルド氏
多様化とビジネスの拡張を進めるなか、AGORA Groupは、ビジネスの拡大方法のひとつとして消費者を引きつけられる機会はすべて活かしていく必要に迫られていました。
それまで同社の業務を支えていたのはスピードの遅い時代遅れのハードウェアソリューションで、これが事業拡大の障害になることは明白でした。
「ビジネスを拡張するには、最大限のスピード、信頼性、パフォーマンスが必要でした」とポ・ガラルド氏は語ります。「ハイパーコンバージドテクノロジーについて知るまでは、とても無理な望みだと思っていたんです」
Lenovoサービスチームのサポートにより、AGORA Groupは自社のコンピューティング、ネットワーキング、ストレージコンポーネントをLenovo-Nutanixソリューションという一つのシンプルな形に統合。現在はクリティカルなSAPエンタープライズアプリケーション環境を、SAP HANAをベースにしたLenovoのハイパーコンバージドソリューション上で展開しています。
これにより、リアルタイムの在庫や販売情報を簡単に取得し共有できるようになりました。
「Lenovoのソリューションのおかげで進歩的な成長を遂げられました」AGORA ITプロジェクトマネージャー、ギジェルモ・ポ・ガラルド氏
Lenovoのソリューションのおかげで同グループは「進歩的な成長」を遂げられたとポ・ガラルド氏は語ります。「この新しいインフラストラクチャのおかげで、リアルタイムで正確な情報を取得してクリックひとつで会社全体に共有できるようになりました。在庫水準の管理やマーケティングキャンペーンの企画、熱波が来たり祭礼イベントがあったりして予想外に需要が跳ね上がった場合などに非常に役立っています」
需要のピーク時間帯や、どの商品が一番売れているかと言った情報も簡単に見られるため、営業やマーケティングチームはこうした情報を総合的に照らし合わせ、予測や戦略を絶えず調整することができようになりました。
「LenovoとNutanixとのコラボレーションはすばらしい成果を上げており、すでに次の複数のプロジェクトにも取り掛かっているところです。Lenovo-Nutanixのソリューションがあれば、ビジネスをさらに拡張させ、スペイン国内の隅々まで私たちの素晴らしい商品を届けることができる、そう確信しています」ポ・ガラルド氏はそう締めくくってくれました。