Glass milk bottle with a red lid
農業

デジタル化で牛乳製造工程に革命を起こす

インドは、2019年度の世界最大の牛乳生産国でしたが、国内全土の牛乳製造工程は大部分が未だに手作業でデジタル化されていません。しかし、Prompt Equipmentsの支援によってこの現状が変わりつつあります。Prompt Equipmentsの開発したシステムにより、過酷な集乳作業がデジタル化・自動化され、プロセスの可視化と牛乳の優れた品質管理が実現しました。

大規模な牛乳生産において、搾乳のプロセスはほんの一部です。全工程において、牛乳は不純物混入や品質低下を防ぐために適切な方法で搾乳され保存されなければなりません。多くの酪農が農村地帯で行われ、牛乳消費が安定して増加し続けるだろうと予測されるインドでは、これは厄介な問題です。

インドのアフマダーバードに拠点を置くPrompt Equipments Pvt Ltdは、革新的テクノロジーを利用してこれらの課題を解決しようとしています。同社は牛乳の収集および監視プロセスを一新し、集乳プロセスのデータをリアルタイムで距離に関係なくあらゆる場所から監視できるようにしました。

Prompt Equipmentsは見事なまでに酪農の自動化を実現し、集乳の主要なステップをデジタル化、酪農業者の管理能力を向上させながら全体的な負担を軽減できるようにしました。また、同社の開発した20を超えるソフトウェアプログラムは、調達チェーン内のそれぞれのリンクを管理しています。酪農の管理や集乳から品質分析や保存まで、Prompt Equipmentsはあらゆる段階で牛乳の品質管理を徹底するための機器、ソフトウェア、ソリューションを提供しています。

これまで長く農村部の業者によって手作業で行われていたプロセスをデジタル化することによって、Prompt Equipmentsは計り知れない偉業を成し遂げました。そのパートナーとして抜擢されたのがLenovoです。Prompt Equipmentsは、使いやすく同社のテスト機器と互換性があり、さらに最も重要な点として高い耐久性と信頼性を求めていました。過酷な環境で行われる酪農作業を支えるシステムには最大限の耐久性を持つ機器が必要です。

6ヶ月間に渡ってLenovoは3つのアプローチを使用しました。まず、様々なソフトウェア構成で牛乳の監視機器をテストしてLenovoデスクトップとの最大レベルの接続性と互換性を確保し、これを様々なソリューションのテストに使用しました。テスト段階の後は、予測モデルを使用して導入期間を短縮し、迅速にリリースを行いました。システム導入後も、Lenovoは24時間体制でサポートとトラブルシューティングを行なっています。

デジタル化は農場からスタートします。Farm365は酪農業者にとっては救いの神とも言うべきアプリで、リアルタイムの実行可能なアラートを提供して給餌や繁殖のプロセス、全体的な家畜の健康状態を改善し、結果的に牛乳生産量を向上させます。そこからPrompt EquipmentsのMilkEasy Milking Machine (搾乳機)が、従来の手作業で発生していた不純物混入や汚染を防止し、バクテリア数値を最小限に抑えます。この機械は家畜を傷つけないよう搾乳するため、怪我のリスクも抑えることができます。MilkoChillは牛乳の温度を冷却して貯蔵寿命を伸ばし、品質低下を防止します。

さらに、同社の革新テクノロジーは農場だけでは終わりません。Prompt Equipmentsのソリューションがあれば、生産者が手作業で牛乳品質の分析やテストをする必要はありません。こうした手作業は従来、非常にずさんで深刻な過失につながる可能性もありました。PromptのiSmart Milk Analyzer (インド初の現地開発された牛乳テスト用スマート機器) を利用すると、酪農業者と協同組合は濃度から追加水分の割合、脂肪分やSNFの割合まで自動的に牛乳の構成分を把握することができ、これにより、両者間の可視性を向上させることができます。

2019年のインドの牛乳消費量は世界トップで、7770万トンが消費されています。こうした膨大な消費量を前に、牛乳製造工程はPrompt Equipmentsの革新テクノロジーのおかげでかつてないほど簡単なものとなりました。