目 次
タブレットの価格はどれくらい?
購入するタブレットを選ぶにあたって大きな指針になるのが価格です。なるべく安く良いモデルを購入したいと考えている方は多いかと思いますが、タブレットはどれくらいの予算があれば購入できるのでしょうか。ここではタブレットの価格帯と、価格に差が出る理由について解説します。
-
タブレットの価格帯
価格帯の広さはタブレットの魅力のひとつとなっており、低価格帯から高性能なハイエンドモデルまで、予算に合わせてさまざまなモデルを選択できます。低価格モデルは 2 万円~3 万円で購入可能です。
高性能なハイエンドモデルは 9 万円~程度が多く見られます。低価格帯のモデルでも基本的な動作に問題はありませんが、きれいな画面で動画を楽しみたい方やゲームをハイクオリティな設定で遊びたいという方は、スペックが高いハイエンドモデルも検討してみてください。
-
価格に差がある要因
タブレットの各モデルに価格差がある要因は、性能や使い勝手の違いなどがあります。基本的に価格が高いほど性能や利便性が高く、広い用途で使用できるモデルとなっています。主な価格差が出る要因として、以下の項目があります。
・OS:タブレットの操作や機能を使う土台となる基本ソフトウェア。OS によって扱えるアプリなどが異なる
・画面サイズ:タブレットのディスプレイのサイズはインチで表記される
・通信方式:インターネットの接続方式や無線機器の対応範囲が異なる
・画面解像度:解像度が高いほど細かく色を描画でき、美しい画像を表現できる低価格のモデルでも用途に合った性能が備わっていれば不便を感じずに使用できるので、必ずしも高価格なハイエンドモデルが最適とは限りません。何のためにタブレットを購入するのか目的意識を持って、コストパフォーマンスとのバランスを考慮して選ぶことが大切です。
タブレットの価格傾向【画面サイズ】
タブレットはモデルによって画面サイズに違いがあります。それぞれに適した用途やシーンも異なるので、画面サイズの特徴を知っておくことも重要です。画面サイズを 3 種類に分けて特徴を解説します。
-
11 インチ以上
画面の大きさを重視するなら、11 インチ以上のモデルがおすすめです。タブレットでは 11 インチ以上の画面は大型にカテゴライズされています。12.3 インチの実寸サイズは横 292 x 縦 201 (mm) で、画面の広さを活かしてマウスやキーボードを接続してノートブックパソコンのような使い方も可能です。
クリエイティブな作業やビジネス用途の使い方もできるので、タブレットでパソコンの使い方もカバーしたい方に適しています。11 インチ以上のタブレットはハイスペックで価格も高いモデルが多い傾向です。
-
9~10 インチ
タブレットの標準的なサイズが 9~10 インチです。ある程度の画面サイズが確保されているため、ゲームや動画視聴をメイン用途に考えている方におすすめです。しかし軽量さや携帯性は小型のモデルに劣るため、自宅で使用することを想定している方に向いています。
10 インチの実寸サイズは横 221 x 縦 125 (mm) です。このサイズは多く展開されているため、価格帯も幅広く用意されています。性能と価格のバランスが取れているミドルモデルも多いので、コストパフォーマンスを重視する方にも適しています。
-
7~8 インチ
「スマートフォンよりも大きな画面で見たいけど、大きすぎるものは必要ない」という方には 7~8 インチのモデルがおすすめです。8 インチの実寸サイズは横 177 x 縦 100 (mm) と軽くて持ち運びやすいサイズなので、片手で長時間使用したい方や持ち運びを考えている方にも適しています。
価格は安い傾向にありますがスペックが抑え目のモデルも多いため、Webブラウジングや電子書籍の閲覧といったライトな用途で使用するのがよいでしょう。画面のサイズとは無関係な音楽鑑賞にも便利です。
タブレットの価格傾向【画面解像度】
画面解像度は表示領域に対する情報量を示しており、高いほど画面内に多くの情報を表示できます。画像のきめ細かさにも影響するので、見た目の美しさを決めるうえでも重要な項目です。解像度は「WXGA (1,280 x 800)」「フル HD (1,920 x 1,080)」「WUXGA (1,920 x 1,200)」の 3 種類があります。
-
WXGA (1,280 x 800)
主流の 3 種の中では最も解像度が低い規格で、画像を滑らかに表示するには向いていません。その分価格はリーズナブルな傾向があるので、画質よりも安さを重視する方におすすめの規格です。SNS のチェックやブラウジングが中心なら十分な性能があります。
アプリやゲームを使う分にはあまり気になりませんが、電子書籍で細かな文字を読む際は粗さが目立ちます。読書に使うことを想定している場合は、高解像度のモデルを検討するのもよいでしょう。
-
フル HD (1,920 x 1,080)
写真などの画像を楽しむことやゲームをメイン用途にしたいならフル HD 以上の解像度を備えたモデルがおすすめです。高画質であるため、一眼レフのデジタルカメラなどで撮影した高画質な写真を大きな画面で確認したいときやきれいな画質で動画を楽しみたいときも不足はありません。
対応モデルが多いため選択肢が豊富な点もメリットです。価格は高めに設定されているので、費用対効果を考慮して自分の用途に必要かどうか検討してから選んでください。
-
WUXGA (1,920 x 1,200) 以上
横の画素数はフル HD と同じですが、縦の画素数が 120px 分大きくなった規格です。高解像度のモデルは作業領域が広いため、タブレットで Excel での資料作成や Word での文書作成といった本格的なワーク作業をしたい方に適しています。繊細な画像表示ができるので、動画やゲームをキレイな映像で楽しみたい方にもおすすめです。
高額なものから 2 万円程度で購入できるリーズナブルなモデルもあるラインアップの広さも魅力となっています。
タブレットの価格傾向【OS】
タブレットに搭載されている端末は、Windows OS、Android OS、Chrome OS、その他の OS の 4 種類に大別できます。搭載している OS によってタブレットでできることは大きく変わるので、タブレットを購入する際はしっかりと OS をチェックすることをおすすめします。
-
Windows OS
パソコンの OS として大きなシェアを占めている Microsoft 製の OS です。パソコン用の Windows OS とソフトウェアを共有できるのが特徴で、Word や Excel などのパソコンで使い慣れたソフトをそのまま使用できるメリットがあります。タブレット用に同様のアプリを買いなおす必要がないのでリーズナブルな点も魅力です。
ホームユースとビジネスユースのどちらにも柔軟に使える OS と言えるでしょう。価格も幅広く、リーズナブルな価格帯から 10 万円台と豊富に用意されています。
-
Android OS
Google が開発したモバイル機器向けの OS です。オープンソースとして公開されているため拡張性が高く、多くのメーカーがタブレットの OS に使用しています。採用モデルのラインアップが豊富なため機種選びの選択肢も豊富です。周辺機器も多彩ですが、メーカー間で互換性がないケースもあります。
低価格帯のラインアップが豊富なので、費用を抑えてタブレットを購入したい方にとっても有力な選択肢となってくれます。
-
Chrome OS
Google が提供している Chromebook に搭載されている OS です。 Chromebook はタブレットとは若干異なるものの、2-in-1 タイプならタブレットとしても使用できます。Google が開発した独自 OS であり、起動や読込みが速く動作が軽いのが特徴です。 ベースは Android OS のため、Android アプリも利用できます。
Chromebook はリーズナブルな価格帯のモデルが多く、コストパフォーマンスも良好です。導入コストの低さは魅力ですがスペックは抑え目の傾向があるので、マシンパワーが必要なゲームや映像編集などの作業にはあまり向いていません。
-
その他 OS
Apple 社が販売している iPad は専用 OS として iPadOS を採用しています。iPad はハイエンドクラスでは 15 万円以上するものもありますが、廉価モデルは 3 万円台で購入可能です。iPadOS はインターフェースがシンプルで扱いやすく、タブレット初心者にもおすすめです。他には、Huawei では独自 OS の HarmonyOS を搭載しています。
タブレットの価格傾向【その他スペック】
タブレットはユーザーの需要に合わせて多彩なモデルが展開されており、スペックや搭載機能はそれぞれ異なります。画面や OS 以外にも以下の項目をチェックして、自分の用途にぴったりの機種を探しましょう。それぞれのポイントについて解説します。
-
搭載機能
タブレットには機能を拡張する機能や子ども向けの制限を課せる機能といった便利な機能があります。しかし機能やスペックを追求すると、高価なハイエンドモデルしか選択肢がなくなってしまいます。ピンポイントで必要な機能を搭載したタブレットを見つけられれば、リーズナブルなモデルでも十分に重宝するでしょう。
タブレットの代表的な付属機能
・GPS:全地球測位システムの略で、正確な位置情報を得るのに必要
・ブルーライトカット:目に負担を掛けると言われているブルーライトを軽減する
・キッズモード:子どもにとって不適切なコンテンツへのアクセスを制限する
・NFC 機能:非接触型の IC タグなどと通信する機能で、おサイフケータイやモバイル Suica 機能などを使うのに必要
・HDMI、USB ポート:外部のモニターに画面を出力するのに使用する -
メモリ容量
メモリはアプリを動作させるために必要なデータを一時的に記憶させる装置です。メモリ容量が多いほど効率的にプログラムを実行でき、快適に動作できるようになります。ストレスなくタブレットを使えるメモリ容量は搭載している OS によって異なるので注意が必要です。
Windows OS の場合は 4 GB 以上、Android の場合は 2 GB 以上のメモリ容量があれば快適に使えます。ただ、容量が多いほど価格は上がるため、コストパフォーマンスとの兼ね合いも考慮しなければいけません。
-
ストレージ容量
ストレージの容量が大きいほどたくさんのデータを保存できます。よく写真や動画を撮影する方や音楽などを保存する方は、ストレージ容量の大きいモデルを選んだほうが快適に運用できます。
ストレージには OS のデータも保存するため、カタログスペック通りの容量をフルに使用できるわけではありません。容量 16 GB 程度では OS に大部分を占められてしまうので、アプリやデータを潤沢に入れたいなら 64 GB 以上は欲しいところです。ストレージも容量が多いほど価格は上がるので、必要十分な量を検討することも大事です。
タブレットの価格は通信タイプでも変わってくる
タブレットの通信タイプは Wi-Fi モデルと SIM フリーモデルがあります。どのような環境で使用するかで適切な通信タイプは変わるので、それぞれがどのような特徴を持つのか把握しておきましょう。
-
Wi-Fi モデルの場合
無線 LAN で通信してインターネットに接続するタイプです。Wi-Fi ルーター経由でインターネットに接続するため、外部機器とセット運用するのが前提で運用する必要があります。自宅以外では、公共施設やコンビニエンスストアなどのフリー Wi-Fi やポータブルルーター、キャリア契約したスマートフォンのテザリング機能などで接続可能です。
別途料金を支払う必要がなく安定した通信ができるので自宅やオフィスでのみ使用するなら不便はありませんが、頻繁に屋外に持ち出す場合は不便を感じるかもしれません。しかし価格は比較的リーズナブルな傾向があるので、あまり屋外で使わない場合はお得に購入できます。
-
SIM フリーモデルの場合
通信会社と契約した SIM カードを挿入して、タブレットで直接インターネットに接続できるタイプです。セルラーモデルとも呼ばれており、通信圏内であれば外部機器に依存せずにスマートフォンと同様の通信ができます。SIM フリーモデルも Wi-Fi 通信は可能なので、屋内では通信方法を切り替えるといった運用も可能です。
SIM フリーモデルは良いことずくめに見えるかもしれませんが、実際は通信会社と契約するには月額が掛かることや、対応していない回線があるといったデメリットも存在します。本体価格も Wi-Fi モデルよりも高くなるので、自分の使用スタイルに必要かどうか検討してから判断しましょう。