目 次
大学生活にパソコンが必須な理由
ほとんどの大学では学生が自由に使えるパソコン室が整備されています。しかし、24時間いつでも使えるとは限らず、パソコンを使う度に大学へ通わなければならないのはとても大変です。大学生はパソコンを使う機会も多いため、自分のパソコンを持っておいた方が良いでしょう。具体的にどのような場面でパソコンが必要となるかいくつか例を紹介します。
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レポート作成や授業の課題
受講している講義によってはレポートや課題の提出を求められることがあります。紙ベースではなくワードなどの電子データを作成し、メールで提出するよう指示されることも多いでしょう。書籍だけでなくインターネットからも情報収集する場合は、スマホやタブレットでは画面が小さく操作性が悪いため非効率的です。課題の質や作業スピードを高めるためにも、自分専用のパソコンがあった方が良いでしょう。
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オンライン授業・研修への参加
コロナ禍を経て、今やオンラインで授業や研修を行うことが日常的になっている大学も多くなってきました。インターネット環境さえ整っていれば、スマホやタブレットで参加することも可能です。しかし、画面が小さ過ぎると板書が見にくかったり、複数人で顔を見ながらディスカッションしたりする場合に見にくいといったデメリットがあります。小型のタイプでもパソコンなら、快適な環境でオンライン授業や研修に参加することができるでしょう。
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就職活動
就職活動ではエントリーする企業の情報を集めるのにインターネットを活用します。ただ順番に企業のWebサイトを眺めるのではなく、企業情報をまとめて分析するのにパソコンがあると便利です。また、エントリーシートの入力や受付をオンラインで受け付ける企業も多く、そもそもパソコンが無いとエントリーできない企業もあるかもしれません。
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課外活動や趣味用途
大学では高校までと比べて、学部や学科の枠を超えて交友関係が広がることがあります。サークル活動やイベントへ参加することによって、将来の仕事や生活に影響を与える出会いもあるかもしれません。パソコンがあればオンラインでも他者とコミュニケーションを取りやすくなり、写真や動画の管理や情報収集においてもスマホよりパソコンの方が便利です。大学の授業や研究はもちろん大切ですが、課外活動や趣味用途でもパソコンを活用することができます。
大学生向けパソコンの価格相場
パソコンは幅広い価格帯のモデルが販売されています。用途によって必要なスペックは異なりますが、高性能なパソコンを購入するのであればそれだけ多くの予算を必要とします。大学生の使うパソコンは10万円程度が相場といわれており、用途やスペック別に価格相場を紹介します。
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レポート作成など軽作業がメイン
レポート作成やメールの送受信、SNSの更新など軽作業にしかパソコンを使わないのであれば、そこまで高性能なパソコンは必要ありません。CPUはCore i3、メモリーは8GB、ストレージはSSD 128GBの性能であれば十分でしょう。予算相場は10万円以下です。CPUに関しては1万円ほど上乗せすることでより上位のCore i5を搭載したパソコンを選べる場合もあります。予算に余裕があれば、CPUやメモリーのグレードアップを検討すると良いでしょう。
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プログラミングや動画編集をしたい
プログラミングや動画編集などを行う場合はパソコンに求められるスペックもやや高くなります。なぜなら、これらの作業を行う際は専用のアプリを使用することがほとんどなのですが、アプリを快適に動作させるために必要なスペックが決まっているためです。CPUはCore i5、メモリーは8~16GB、ストレージはSSD 128~256GBは最低でもあった方が良いでしょう。価格相場は10万円前後です。
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最新のゲームをプレイしたい
最新のゲームをプレイしたい場合は高性能なスペックが必要です。近年のゲームはグラフィックの質が向上しており、ゲームをプレイするためにはグラボの搭載が必須。ゲームの要求スペックを満たすグラボは単体でも数万円するため、パソコンの価格も高くなりがちです。CPUはCore i7、メモリーは16GB~、ストレージはSSD 516GB~を目安に選びましょう。価格相場は15~25万円です。
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特に用途が決まっていない
これから大学に入学する人の中には、まだパソコンの用途がはっきりと決まっていないという人もいるかもしれません。そのような時は大学や学部が推奨しているパソコンのスペックを確認してみて下さい。もし何も情報が見つからない場合は少し多めに予算を用意して、スペックに余裕を持たせると安心です。CPUはCore i5、メモリーは16GB、ストレージはSSD 256GB、予算は10~15万円が目安です。
パソコンの主な購入方法
大学で使うパソコンはいくつかの購入方法があります。どこで購入するかによって価格や保証内容などに違いがあるため、自分に合った方法で購入しましょう。
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量販店で購入する
量販店にはいくつものパソコンが並んでいます。実機を間近で見ることによってサイズ感や操作性を確認できるといったメリットがあります。また、分からないことがあれば店舗のスタッフにすぐに質問できるのも安心ですよね。一方、展示されている商品はラインアップが限られており、ネットで購入するのと比べるとスペックに対して割高である場合が多いです。スタッフによっては売りたい商品をすすめられ、必ずしも購入者の希望通りの商品を購入できない場合もあります。
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大学生協で購入する
大学生協では、学部や学科で求められるスペックを満たしたパソコンが販売されています。大学によってはメーカーと直接交渉してカスタマイズしたスペックのパソコンを仕入れているところもあるようです。また、故障した際に代替機を無償で貸し出してくれるなど、学生向けの保証がしっかりしているのも大学生協のメリット。その分価格は割高となってしまいますが、みんなと同じパソコンだと安心できるという人は、大学生協で購入すると良いでしょう。
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メーカーのWebサイトで購入する
メーカーのWebサイトで購入すると、量販店や大学生協で購入するよりも安くなるケースが多いです。Webサイトで写真や動画を見て注文することになるため、サイズ感などをイメージしづらいといった難点はありますが、幅広いラインアップから自分に合った製品を探すことができます。スペックを自分好みにカスタマイズすることもできるため、欲しいスペックが明確な人や、コスパの良いパソコンが欲しいといった人におすすめの購入方法です。
大学で使うならデスクトップよりもノートがおすすめ
ノートパソコンとデスクトップパソコンどちらを購入すれば良いか迷う人もいるでしょう。デスクトップ型はノート型と比べて性能や作業性に優れていますが、大学で使うのであればノート型がおすすめです。なぜデスクトップ型ではなくノート型がおすすめなのか、理由について説明します。
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持ち運びができる
ノートパソコンの最大の魅力はなんと言っても持ち運びができるという点でしょう。ノートパソコンなら自宅だけでなく、大学でちょっとした空き時間に作業することもできます。時には友人宅にパソコンを持ち寄って、共同で課題に取り組むといったこともあるかもしれません。外出先にパソコンを持ち出すことができれば、作業環境を自由に変えることができるので気分転換にもなるでしょう。
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広い設置場所を必要としない
大学に入ってから初めて一人暮らしをする場合、あまり部屋のスペースに余裕がないという人も多いのではないでしょうか。デスクトップパソコンは本体に加えてモニターやキーボードを設置するため、広いスペースが必要となります。しかし、ノートパソコンなら必要な機能が全て本体と一体になっているため、省スペースでもパソコンを使った作業が可能です。さらに、使わない時は収納することができるため、部屋のスペースを圧迫されたくないという人にはノートパソコンがおすすめです。
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ノートパソコンのスペックでも十分
ノートパソコンはデスクトップパソコンと比べると、確かに性能が低いという面はあります。ハイスペックなパーツは発熱量が大きく、本体内部のスペースが狭いノートパソコンはどうしても性能を控えめにせざるを得ないためです。しかし、大学でパソコンを使う用途は限られており、通常はそこまでハイスペックなパソコンは必要ありません。大学で使うのであれば高性能なデスクトップよりも、携帯性を重視してノートパソコンを選んだ方が良いでしょう。
大学生向けパソコンの選び方
大学生向けパソコンはどのような点に着目して選べば良いのか、それぞれのスペックの選び方について解説します。
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OSは Windows がおすすめ
OSはパソコン全体の動作を管理するソフトのことで、Windows の他にMac OSやChrome OSなどがあります。最もシェアが高いのが Windows で、使えるソフトが多いという特徴があります。もしOSに迷ったら Windows を選んでおけば問題ないでしょう。Windows を搭載しているパソコンのラインアップは豊富なため、予算に応じて適切なスペックのパソコンを選ぶことができるでしょう。
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CPU
CPUはパソコンの頭脳に相当するパーツで、データ処理やデバイスの管理などを行います。主なCPUメーカーはIntelとAMDの2社があり、IntelのCore iシリーズやAMDのRyzenシリーズが人気です。それぞれブランド名の後ろに3、5、7などの番号が付いており、数字が大きいほどグレードが高いことを意味しています。高性能なCPUが必要な場合は、グレードが高く新しい世代のCPUを選びましょう。
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メモリー
メモリーはパソコンが高速な処理を実現するために、一時的にデータを保存しておくためのパーツです。メモリーの容量が大きいほど同時に扱えるデータ量が多くなり、重い処理や複数のタスクを同時にこなす場合でも安定した動作ができるようになります。ノートパソコンは後からメモリー不足を感じても、メモリーの増設ができない場合があります。メモリーが不足するとパソコンの動作が重くなったりフリーズしたりすることもあるため、心配なら少し余裕のある容量を選ぶことをおすすめします。
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ストレージ
ストレージはデータを保存するためのパーツです。最近のノートパソコンであればSSDが主流となっていますが、大きめのパソコンはSSDとHDDの両方を搭載したデュアルストレージを採用しているモデルもあります。SSDの価格は以前より大分安くなってきましたが、容量が大きくなるほどパソコンの価格も高くなります。ストレージに関しては後から外付けやクラウドストレージで対応することもできるため、まずはストレージよりもCPUやメモリーのスペックを重視しましょう。
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Microsoft Officeを搭載しているか
大学ではレポートやプレゼン資料を作成する際にMicrosoft Officeのソフトを使う機会があります。オンライン版や互換ソフトもあるものの、自分のパソコンにソフトをインストールしておけばいつでも作業できるので便利。ソフトを単体で購入すると約3~4万円金額も変わってきますが、初めからインストールされているモデルを選べばお得に購入することができます。
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サイズや重量
ノートパソコンはサイズによって使い勝手が異なるため、サイズ選びが重要です。携帯性と作業性どちらを優先するかよく考えて決めましょう。
● 持ち運び重視なら13~14インチ
頻繁に持ち運ぶのであれば13~14インチのモデルがおすすめです。重量は1.5kg以下を目安に選ぶと良いでしょう。より小さなモデルもありますが、画面やキーボードが小さ過ぎると作業性が悪くなってしまうので要注意。13~14インチであれば持ち運ぶのが苦にならないサイズと重量で、毎日大学へ持参したい人にもピッタリです。
● 作業性重視なら15インチ以上
15インチ以上のノートパソコンは大きな画面で快適に作業ができるのが魅力。キーピッチも広く、長時間のタイピングでも疲れにくいでしょう。本体サイズが大きいとカバンに収納しづらく、重量も重くなるため頻繁に持ち運ぶのには適しませんが、作業性を重視したい人は大きめのサイズを選ぶと良いでしょう。
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バッテリー駆動時間
外出先でパソコンを使う機会が多いのであれば、バッテリーの駆動時間が長いモデルを選ぶと安心です。パソコンの使い方によっても消費電力は変わってきますが、大学で1日中使用するためには、8時間以上駆動できることを目安に選ぶと良いでしょう。ただし、大容量のバッテリーはサイズや重量も大きくなってしまいます。主な使用場所が自宅と大学のみであれば電源を使用できる可能性も高いため、そこまで容量の大きなバッテリーは必要ないかもしれません。
よくある質問
大学生向けパソコンに関するよくある質問についてQ&A形式で紹介します。
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パソコンはいつ購入すればいい?
大学で使うパソコンは入学前に購入しておきましょう。入学するとすぐに講義が始まるため、ある程度パソコンの操作に慣れておかなければ出遅れてしまう可能性があります。遅くとも3月中には購入し、本格的な大学生活が始まる前にパソコンに慣れておくことをおすすめします。
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文系と理系では
必要なスペックは異なる?基本的には文系と理系でパソコンに求められるスペックに大きな違いはありません。スペックは文系や理系という区分ではなく、パソコンを使ってどのような作業をしたいかによって選ぶ必要があります。文系がレポートや資料の作成、インターネットの閲覧などがメインであるのに対し、理系は実験や研究で専門的なソフトを使う場合があります。学生個人のノートパソコンにそこまで高いスペックが求められるケースはあまりないかもしませんが、場合によっては文系よりも理系の方が高いスペックが必要となることもあるでしょう。
まとめ
大学生向けパソコンの価格相場は10万円前後と言われています。もちろん大学でどのような用途にパソコンを使うのかによって必要なスペックは変わってくるでしょう。ノートパソコンは後からパーツを増設や交換することが難しいため、後々の可能性までよく考えてスペックを選ぶ必要があります。在学中にパソコンを買い替えるとなると余計にコストがかかってしまうため、最初の購入時にある程度スペックに余裕のあるモデルを選ぶことをおすすめします。