目 次
仕事用パソコンは用途を明確にすると選びやすい
仕事用のパソコンを選ぶ時にまず行うべきことは、パソコンを使ってどういったことをしたいのか、つまり用途を明確にすることです。パソコンにはさまざまなものがあり、スペックや機能も多種多様です。これらの中から自分に合った1台を見つけるには、用途をはっきりさせることが非常に重要なのです。 例えば、書類作成でワードやエクセルをメインに使用しているのであれば、高性能なグラフィックボードや大容量のメモリーは必要ないでしょう。しかし、デザインや動画編集などのクリエイティブな作業が中心であれば、高性能なCPUやグラフィックボード、大容量のメモリーを搭載するハイスペックなパソコンが必要となります。このように用途を明確にすることで、必要なパソコンが明らかになるのです。
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ノートブックとデスクトップパソコン、
どっちが良い?パソコンを選ぶ時に多くの人が直面する最初の選択肢は、ノートブックとデスクトップパソコンのどちらにするかです。それぞれにメリット、デメリットがあり、簡単には決められないでしょう。どちらかを選ぶにはそれぞれの特徴を理解し、自分の用途に合わせて考えることが重要です。
ノートブックパソコンの最大の特徴は持ち運びができることで、カフェや移動中など、さまざまな場所で作業ができます。バッテリーで動作するため、電源がない場所でも使用できます。
一方、デスクトップパソコンは、高い性能と拡張性を求める人に適しています。持ち運びができない代わりに、ノートブックよりも高いスペックを備えられるのです。最終的には自分の仕事のスタイルや必要とするスペックを考慮して、最適な選択をしましょう。
仕事用パソコンを選ぶ時の基本ポイント
仕事用のパソコンを選ぶ時は、スペックの基本を抑えておくことが大切です。スペックの良しあしはパソコンの快適さを大きく左右するため、最低でも知っておきたいことをまとめました。購入前の参考にして下さい。
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【OS】Windows? MacOS?
ChromeOS?パソコン選びではOSの選択も重要なポイントです。OSはパソコンの基盤となるソフトのことで、ソフトの多くはOS上で動作する仕組みになっています。
基本的に他のスタッフなどが使用しているOSに合わせますが、その必要がなければ自分で選ぶことになります。OSは Windows が世界標準ともいえる状況になっているため、Windows を選ぶのが最も無難で、確実です。
OSは大きく分けると、次の種類があります。
Windows 世界で最も普及しているOSで、ビジネスシーンでは標準化している。リリースされているソフトが多く、さまざまなニーズに対応できる MacOS Appleのパソコンだけで動作する。クリエイティブ系のユーザーからの支持が高いもの、Windows ほどソフトが充実していない ChromeOS Googleのサービスと連携して使用するため、基本的にインターネットの接続環境が必要。性能の低いパソコンでも動作する -
【CPU】ミドルグレードが無難
CPUはデータの処理を担うパーツで、パソコンの基本的な性能を決定づけるパーツです。そのため、高性能なCPUを搭載していると、性能の高いパソコンと考えられます。仕事用パソコンを選ぶ際には、CPUの基本や性能を理解し、自分の用途に合ったものを選ぶことが重要です。
書類作成を中心としたビジネス用途であれば、最高スペックのCPUを選ぶ必要はありません。書類作成、表計算、スライド作成、メールのやり取りなど、一般的なオフィス作業では、エントリーグレードのCPUでも間に合うでしょう。より快適さを重視するのであれば、ミドルグレードがおすすめです。
CPUのグレードの比較
インテル AMD ハイグレード Core i9
Core i7Ryzen 9
Ryzen 7ミドルグレード Core i5
Core i3Ryzen 5
Ryzen 3エントリーグレード インテルプロセッサー Athlon -
【メモリー】16GB以上が目安
メモリーはデータを一時的に保管するスペースとしての役割を果たし、容量が大きければ大きいほど保管できるデータ量が増えて、動作が快適になります。逆にメモリーの容量が少ないと、CPUが処理するデータをその都度、ストレージへアクセスして取り出す必要があるため、それだけ処理に時間がかかります。パソコンを快適に使うには、メモリー容量が重要なポイントになるのです。
メモリーの容量は16GB以上が目安です。書類作成中心であれば8GBで足りますが、複数の作業と並行して行おうとすると、途端にメモリーが不足してしまいます。必要であれば、32GB以上も検討しましょう。
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【ストレージ】SSDで256GB以上
ストレージはデータを保管するパーツのことで、SSDやHDDといった種類があります。最近ではアクセスの高速なSSDの人気が高く、また普及にともなって価格も下がってきているため、あえてアクセス速度の遅いHDDを選ぶ必要はありません。衝撃にも強いので、ノートブックであればSSDを選びましょう。
ストレージの容量は、256GBもあれば十分です。OSとソフト、作成したデータの保存領域と考えると、256GBでもかなり余裕のある人が大半でしょう。動画や写真などのデータを保管するスペースが必要であれば、512GBのSSDがおすすめです。
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【サイズ】
モバイルパソコンならサイズが重要仕事用パソコンにノートブックを選ぶ時は、モニターのサイズが重要な要素となります。モニターのサイズは、ノートブックの携帯性や画面に表示できる情報量に大きく影響するためです。ノートブックのモニターのサイズは13インチ、14インチ、15インチ、16インチが主流です。
持ち運ぶ頻度が多く、外出先でノートブックを使用する人は、14インチ以下がおすすめです。A4判ほどのサイズの製品が多く、ビジネスバッグに収納して持ち運べるでしょう。それ以上のサイズになると、頻繁に持ち運ぶにはあまり向きません。
持ち運びよりも見やすさを重視するなら、15インチ以上がおすすめです。画面サイズが大きいため文字が見やすくなり、作業効率が向上します。
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【解像度】
情報量が増えて書類作成がはかどる!モニターはサイズだけでなく、解像度も重要なポイントです。パソコンに採用されている解像度はさまざまですが、だいたい表のものが採用されています。
名称 解像度 フルHD 1920×1080 WUXGA 1920×1200 WQHD 2560×1440 4K 3840×2160 基本的にフルHDで問題はありませんが、解像度がそれ以上になればそれだけ多くのウィンドウを表示できるため、作業効率が向上します。4KであればフルHDの4倍の情報を表示できるため、複数のWebサイトを表示させながら書類を作成することも可能です。
ただし、解像度が高いとそれだけデータ量が増えることに注意が必要です。データの処理に時間がかかる、メモリーを大きく消費するなどのデメリットがあります。また、解像度が高過ぎると、文字が小さくなって読みにくくなるため、文字を拡大して表示することもあります。
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【重量】1.5kgと1kg どっちを選ぶ?
仕事用のパソコンとしてノートブックを購入する時は、重量にもこだわる必要があります。あまりにも重いと日常的に持ち運べなくなるためです。一般的に持ち運ぶノートブックの重量は、1.5kgといわれています。1.5kg以下であれば日常的に持ち運べる重さなのです。
逆に1.5kgを超えるノートブックは、たまになら良いのですが、重すぎて日常的な持ち運びには適していません。
また、ノートブックには、1kgを切るようなより軽量な製品もあります。毎日のように持ち運ぶのであれば、1kgを切るノートブックがおすすめです。わずか500gの違いですが、それでも体にかかる負担を大きく軽減します。ただし、軽量なノートブックは高価なので、よく検討しましょう。
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【インターフェイス】
たくさんあると便利!購入するのなら、USBポートやHDMI、DispayPortなど、外部機器へ接続するポートが豊富なノートブックが便利です。キーボードやマウス、外部モニターなど、接続するものはさまざまです。インターフェイスが豊富なら、それだけ自由にノートブックを使えるようになります。
USBポートはマウスやキーボード、外付けストレージなど、多くの周辺機器を接続するために欠かせません。特にUSB Type-Cはデータの転送速度が速いため、大容量データのやり取りが必要な人にとって、作業効率を大きく向上させるでしょう。
ところが、薄型、軽量なノートブックだと、物理的にスペースが限られてしまうため、インターフェイスの数が少ないことがあります。購入前によく確認しておきましょう。
仕事を快適にする、その他のチェックポイント
CPUやメモリーはパソコンの基本スペックを決める重要な要素ですが、それ以外にもチェックしたいポイントがあります。仕事用のパソコンを選ぶ時に注目しておきたい、その他のチェックポイントを紹介します。
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【キーボード】
テンキー付きなら数字入力が楽にキーボードの良しあしは疲労の溜まり具合に大きく影響するため、自分に合ったものかどうかチェックしておきましょう。特に長時間の作業になる時は、タイプミスをしやすいキーボードはストレスを感じるでしょう。
エクセルで数字を入力する機会が多ければ、テンキーの有無にも注目して下さい。テンキーがあると数値入力は格段に楽になるものの、多くのノートブックにはテンキーがありません。物理的にテンキーを配置するスペースがないためです。テンキーが必要であれば、キーボードもチェックしておく必要があります。
コンパクトさを優先するのであれば、テンキーだけのキーボードをUSB接続する方法もあります。
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【バッテリー】
長時間駆動なら出先でも安心バッテリーの駆動時間は、外出先でパソコンを使用する機会が多い人にとって、非常に重要なポイントです。長時間駆動のバッテリーであれば、外出した時に電源の確保に困ることなく、安心して作業を続けられます。いま販売されているパソコンには、10時間以上の長時間駆動が可能な製品も少なくありません。外出先でノートブックを使用したい人は、バッテリーの駆動時間を忘れずにチェックして下さい。
ただし、動画編集のように負荷の高い作業は、それだけ電力を必要とするためバッテリーの駆動時間が短くなることもあります。そういった負荷のかかる作業を行う時は、長時間駆動のバッテリーであっても、電源ケーブルを用意しておきましょう。
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【GPU】映像系の作業にはグラボが必須
GPUとは映像処理を専門的に行うプロセッサーのことで、多くはCPUに内蔵されています。書類作成を中心とした仕事であれば、映像処理の能力はそれほど重視しないため、CPU内蔵のGPUで問題ありません。
しかし、映像処理に負荷のかかる動画編集や3DCG、CAD、ゲームなどを行う時は、CPU内蔵のGPUでは処理能力が足りません。そのため、より高性能なGPUを搭載した、グラフィックボード(グラボ)が必要になります。
しかし、高性能なグラボを搭載したパソコンは価格が高くなる他、消費電力量が増えることに注意しましょう。また、バッテリーの駆動時間が短くなることに注意が必要です。
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【モニター】
マルチモニターで作業の快適さアップマルチモニターとは複数のモニターをパソコンに接続し、画面を広く使えるようにした環境のことをいいます。ノートブックを使用している人でも、外部モニターを接続することで、広々とした画面で作業を行えるようになるのです。複数のソフトやウィンドウを同時に表示させた時の作業がしやすいため、ノートブックだけの時よりも作業効率や快適さを大きく向上させられるでしょう。
ひとつの画面で行っていた作業を複数の画面に分散させられるため、書類を作成しながら、もうひとつの画面で参考資料を表示させたり、メールをチェックしたりといった使い方も可能になります。ノートブックのモニターの狭さに悩んでいる人は、マルチモニターの導入がおすすめです。
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【光学ドライブ】
あると便利!古いデータの活用にも光学ドライブとはCDやDVDなどのディスクメディアの読み込み、書き込みのできる装置のことです。かつてはほぼ全てのパソコンに搭載されていましたが、ソフトや音楽はダウンロード、データもクラウドストレージにアップロードできるようになったことで必要性が薄れています。いま販売されているパソコンだと、光学ドライブのない方が一般的かもしれません。
しかし、古いデータや資料がCD-ROMやDVD-ROMに記録されていることが多ければ、光学ドライブがあった方良いでしょう。パソコンに光学ドライブを搭載するのではなく、必要に応じて外付けの光学ドライブを接続することで、同様の機能を補うことも可能です。
用途別|仕事用パソコンの選び方
仕事用のパソコンといっても、人によって仕事の内容はさまざまです。オフィスや自宅で書類作業を行う人がいれば、外出先へ頻繁に持ち運ぶ人もいるでしょう。どのような使い方をするのか、用途別にパソコンの選び方を紹介します。
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書類作業中心なら作業のしやすさを重視
書類作業が中心の人にとって、パソコン選びで最も重要なのは作業のしやすさです。作業場所がオフィスや自宅で、ほとんど移動することがなければ、サイズが大きめのノートブックがおすすめです。大きなディスプレイは長時間の書類作成でも目が疲れにくく、また作業がしやすいというメリットがあります。また、サイズが大きいと同時にキーボードも大きくなるため、作業もしやすくなるでしょう。
書類作業中心であれば、それほど高性能なパソコンは必要ありません。しかし、処理の重さがストレスにならないよう、ミドルグレード以上のCPUを搭載し、メモリー容量の多いパソコンを選びましょう。スペックの良さも、作業のしやすさに大きく影響します。
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出先の作業が多い人は
モバイル性がポイントオフィスや自宅ではなく、出先で作業することが多い人は、ノートブックのモバイル性が重要なポイントとなります。ノートブックのサイズは13インチ前後がおすすめです。13インチ前後であればバッグに入れてもかさばらず、それほど負担を感じずに持ち運ぶことが可能です。重量も1.5kg以下、できれば1kg前後の製品なら、一日中持ち歩くこともできるでしょう。それに加えて、バッテリーの駆動時間が10時間を超えるノートブックを選ぶことで、外出先でも安心して作業を行えます。
ただし、モバイル性の高いノートブックは、価格が高くなる傾向があります。どれほどモバイル性にこだわるかは、予算との兼ね合いも重要です。
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セカンドパソコンなら
コスパ重視がおすすめメインで使用するパソコンではなく、セカンドパソコンを選ぶのであれば、コストパフォーマンスを重視しましょう。メインで使用するパソコンが既に高性能なら、セカンドパソコンは必ずしも高性能である必要はありません。メインのパソコンができないことを、セカンドパソコンが補うことを重視して下さい。
例えば、メインパソコンがデスクトップパソコンなら、セカンドパソコンは持ち運びのしやすいノートブックの方が適しています。スペックの高さよりも、価格が安く、外出先で作業がしやすいことが大切です。バッテリーの駆動時間の長い、外出先や移動中でも長時間使用できる製品の方が適しているかもしれません。
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性能重視なら
デスクトップパソコンで決まり快適に作業を行える性能の高さを重視するなら、デスクトップパソコンが最適です。作業を行う場所がオフィスや自宅に限られているのなら、ノートブックである必要がなく、デスクトップパソコンの方が効率的です。ただし、設置スペースを確保する必要があります。
デスクトップパソコンの最大の魅力は、性能の高さです。同じ価格帯のノートブックと比較すると、より高性能なCPU、大容量のメモリーを搭載できます。これにより、作業をストレスなく、快適に行えるようになるでしょう。複数のソフトを起動していてもメモリー不足がなく、処理もスムーズに進むため、ストレスなく仕事に打ち込めます。モニターの大きさも快適さをアップする要素になるでしょう。
Lenovoのおすすめパソコン
Lenovoのパソコンのラインナップは非常に豊富で、さまざまなビジネスシーンに対応できるパソコンを提供しています。用途を明確にして、自分にぴったり合ったパソコンを探してみましょう。まずはおすすめのパソコンをチェックしてみて下さい。
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