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パソコンがフリーズしたときの簡単な対処法
パソコンがフリーズしてしまったとき、強制終了ボタンに手を伸ばすのはまだ早いです。まずは簡単にフリーズが解けるかどうか試してみましょう。そもそもフリーズしていない状態かもしれません。フリーズを解くための方法を、簡単にできることから順を追って解説します。
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本当にフリーズしているか確かめる
まずは本当にフリーズしてしまったのかどうかの確認です。フリーズした際にあわてて強制終了と再起動をする方も多いですが、これはおすすめできない方法です。詳しくは後述しますが、強制終了の前にそもそも本当にフリーズしたのか確かめましょう。
- ワイヤレスキーボードやマウスの接続が切れた:実はよくある事例です。劣化している場合は故障の可能性もあります。
- プログラムの処理に思ったより時間がかかっている:重い作業や古いパソコンで起こります。パソコンのアクセスランプが点滅していれば「処理中」という意味なので、しばらく待ってみましょう。
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タスクマネージャーでタスクを終了する
起動中のタスクが不具合を起こしている可能性がある場合は、タスクを終了させます。
特定アプリが反応しない場合
1. 同時に [Crtl + Alt + Delete] を押し、タスクマネージャーを起動
2. 「プロセス」タブの「アプリ」を選択
3. フリーズしたアプリを右クリックし「タスク終了」を選択マウスとキーボードだけは動かせる場合
1. タスクマネージャーから起動中のアプリをすべて終了する
2. 1 ができない場合は、Windows キーからシステムを再起動する -
サインアウトをする
普段は [Win + X] でシャットダウンまたはサインアウトを選択しますが、効かない場合や、そのアプリが悪さをしているか分からないときは前述のタスクマネージャーからサインアウトができます。
アプリをすべて強制終了させるため、再起動より立ち上がりが早い方法です。同時に [Crtl + Alt + Delete] を押してサインアウトを試みてください。
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周辺機器を外してみる
パソコンにつないでいる周辺機器が原因でフリーズすることもあります。ファイルなどを外付けハードディスクにコピーしている最中にフリーズが起こる場合は、これらの機器を取り外してみましょう。
また、光学ドライブの開閉でフリーズが解かれることもあるため 1 度試してみてください。後述しますが、デバイスドライバが原因である場合があります。
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特定のソフトだけなら再起動する
フリーズしているのがWindowsではなく、使用中のソフトだけであれば、症状的にはそれほど深刻ではありません。まず、完全にフリーズしているかどうかを確かめるため、しばらく放置しましょう。時間をおいても状況が変わらない場合は、ソフトは完全にフリーズしていると考えられます。
タスクマネージャーを使って、フリーズしているソフトだけを終了させてみましょう。タスクマネージャーを使ってもソフトを終了できないときは、Windowsそのものを再起動してください。この際、保存できるデータはできる限り保存しましょう。
再起動すれば、フリーズしていたソフトも問題なく動作することが多いです。
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まったく反応がない場合は強制終了する
これまでの方法を試しても全く動かない場合は強制終了をします。電源ボタンを押したまま画面が暗転するまで 4~5 秒待ちましょう。その後はできれば 5 分程度時間をおいて再起動します。
作業中のデータは消えますが、諦めましょう。強制終了は、何をやっても動かない状態のときに行う最後の手です。できれば使いたくない方法ですね。
要注意!パソコンがフリーズしたときの間違った対処法
フリーズすると焦ってしまい、つい強制終了や電源コードに手を伸ばしそうになります。強制終了するのは簡単ですが、大切なデータの消失やパソコンの故障につながらないよう注意が必要です。
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安易な強制終了
強制終了は、これまで解説したさまざまな対処をしてみても解決できなかった場合の最終手段です。ボタンひとつで完結するため簡単な方法ですが、安易な強制終了は避けましょう。
ハードディスクが起動中の状態で強制終了すると、データが破損したりパソコンが起動しなくなったりするリスクがあります。フリーズした原因を突き止めてできるだけパソコンに負荷がかからないような使い方を心がけましょう。
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電源コードを抜く
フリーズの際にいきなり電源コードを抜いてはいけません。強制終了ボタンすら効かないときに行う手段が、電源コードを引き抜いて電源を落とす方法です。
供給電力が突然途絶えるため、強制終了以上にパソコンの故障リスクがあります。実行する際は、故障する覚悟をして行ってください。
もっとも、ここまで酷いフリーズを起こしてしまうパソコンは、すでに買い替えの時期が来ている可能性があります。
パソコンがフリーズする原因とは
フリーズの原因はさまざまで、季節要因やユーザーに責任がなく自分では対処のしようがない場合もあり得ます。原因によって症状が異なりますので、本記事を参考にフリーズの理由を探り出し、対策を講じるようにしましょう。
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熱がこもっている
パソコンは 40 度以上の環境は想定外です。内部ファンで冷却できるレベルを超えると、熱暴走が起こりフリーズすることがあります。
内部にホコリが溜まっている、排気口が塞がれている場合は掃除と換気をよくします。冷却スタンドの使用もおすすめです。温度が上がる部屋に置いたり直射日光があたったりする環境は避けましょう。
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メモリが不足している
メモリはパソコンで作業する「テーブル」のようなものです。動画編集やパソコンゲームではより広いテーブルを必要とするため、メモリ搭載量が小さいと処理が遅れフリーズする原因になります。
動画編集やオンラインゲームなどパワーの必要な使い方をしたい場合、メモリの増設をするか、新しくパソコンを買い替えることで解決しましょう。
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アプリケーションに不具合が発生している
特定のアプリ自身の不具合が理由で、フリーズすることがあります。パソコンの OS 更新後、アプリのアップデートが遅れている場合などに発生する不具合です。特定アプリ起動時のみフリーズするなら、この可能性が大きいかもしれません。
自動更新されていないなら手動でアプリをアップデートするか、思い切ってアプリを削除してしまいましょう。
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ウイルスに感染している
ウイルス感染やマルウェア感染もフリーズするひとつの要因になります。ウイルスによっては、アプリや OS を壊して正常な起動を妨げ、メモリなどに負荷をかけるものもあります。
ウイルス感染があるかどうかの確認はタスクマネージャーから見ることができます。身に覚えのない負荷が大きいプログラムがないか、不要なサービスが働いていないかなど確認しましょう。
まずウイルスを侵入させない体制を作ることが大事ですが、もし感染してしまった場合は、ウイルス対策ソフトで駆除することが必須です。
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システムファイルが破損している
パソコンを起動してすぐにフリーズする場合は、システムファイルが壊れている可能性があります。これは、プログラム更新の失敗、落雷や急な停電などによるシステムの破損、デバイスドライバの不具合などが考えられます。
この場合は、以下手順のシステムファイルチェッカーツールを試してみましょう。
1. Windows を右クリックし「Windows PowerShell (管理者)」を選択
2. sfc / scannow と入力して Enter キーを押す
3. システムファイルチェッカーツールが実行される。不具合のあるレジストリが見つかれば自動修復される
4. 「検証 100% が完了しました」の表示が出たら終了 -
ストレージが劣化している
ストレージは大量のデータを保管し、必要に応じてデータを取り出す役割をしています。そのため、ストレージが劣化して一連の動作が滞ると、フリーズしたように見える、または指示された動作を行えずにフリーズすることがあります。
パソコンを何年も使っているうちに、保管されているデータが断片化して取り出しにくくなるほか、ストレージそのものが劣化して性能が低下し、指示どおりの動作ができなくなるのです。
特にハードディスクはSSDと比べて劣化しやすいため、性能低下によるフリーズを起こしやすい傾向があります。
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周辺機器が対応していない
仕事などの必要性から使用し続けていた、古い周辺機器がフリーズの原因になってしまうこともあります。周辺機器によってはWindowsがずっとサポートを続けていたものの、アップデートを機会に対象から外れてしまうことがあります。
古い周辺機器はいまのパソコンを想定しておらず、サポートし続けるのにも限界があるのです。サポートから外れた周辺機器は、何らかの影響をパソコンに及ぼし、フリーズの原因になってしまうのです。
新しい製品に買い替えるほか、そのまま周辺機器を使い続けるために古い環境を維持し続けるなどの対策が必要になります。
パソコンをフリーズさせないための対策
フリーズの原因に則して再発しないように対処しましょう。フリーズから復帰、もしくはパソコンを再起動したら以下の対策を取り、フリーズの原因をつぶします。問題を抱えたまま放置することなく、早期に解決することが大切です。
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作業環境の見直しをする
パソコンに熱がこもったり、故障しやすくなったりしないようにするためには、通気性がよく高温ではない環境で作業をする必要があります。
- パソコンを気温の高低差がある部屋に置かない
- 直射日光のあたる場所、湿気のある場所に置かない
- 定期的にファンや吸排気口からホコリを取り掃除をする
- 専用の冷却ジェルシートや冷却台を利用する
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ソフトウェアと
ドライバソフトをアップデートするWindows10 のソフトウェアは「スタート」→「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」でシステム更新を実行します。
デバイスドライバは「スタート」→右クリックで「デバイスマネージャー」を起動し、デバイスの一覧からそれぞれを右クリックして「ドライバーソフトウェアの更新」を行いましょう。
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不要なソフトはアンインストールする
古いソフトをインストールしている場合、それによってWindowsが影響を受けることがあります。それによりフリーズを起こす危険性はゼロではありません。どうしても業務に必要なソフトであれば、使い続けられるように環境を維持する必要があるでしょう。
また、もう使用していない不要なソフトであれば、アンインストールすることをおすすめします。インストールしたまま使ってないソフトでも、Windowsの設定に影響を与えるなどしているため、フリーズに無関係とは限らないのです。使わなくなったソフトは、積極的にアンインストールしましょう。
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ウイルスチェックを行う
ウイルス対策ソフトがインストール済みであれば、定義ファイルをアップデートした後、パソコン全体をチェックします。ソフトが「期限切れ」なら延長手続きを行いましょう。
未インストールの場合は、まず市販ソフトの無料体験版 (おおむね 30 日間) をダウンロードして対処します。問題解決後、ソフトの購入手続きを行いましょう。
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デフラグを行う
HDD が断片化していると、データの読み出しや書き込みに時間がかかって処理がもたつき、フリーズすることがあります。
デフラグを起動するにはタスクバーの検索ボックスに「デフラグ」と入力して「ドライブのデフラグと最適化」から HDD を選び、「最適化」を実行しましょう。ただし、SSD はデフラグの必要性はありません。
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OS を再インストールする
上記の対策でもフリーズが続くときは、OS の再インストールを行います。出荷時の状態に戻し、少しずつ必要なアプリや周辺機器を追加します。ドライバなどは最新バージョンをインストールしましょう。
ひとつずつ追加していけば、フリーズの原因を特定できるかもしれません。初期化を実行する前にはデータをバックアップしておきましょう。
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メモリを増設する
メモリ不足によってフリーズしてしまう場合には、メモリを増設すればフリーズを防止できます。ただし多少専門知識が必要になり、またグレードのよいメモリはその分高価です。
度々フリーズが起こる場合は、メモリだけでなく全体的なスペックが足りない可能性もあるため、パソコン自体を新しく買い替える方がコスパがよいこともあります。
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パソコンの買い替えを検討する
パソコンがフリーズするのは作業内容に対してスペック不足であったり、パソコンが古かったりという原因があります。フリーズが起こるようなパソコンでは快適な作業環境とはいえません。
今は大丈夫でも、いずれ再起動が不可能になり大切なデータを消失してしまうリスクも大きいため、早めにパソコンの買い替えを検討することをおすすめします。
まとめ
パソコンの経年劣化は避けられず、データが蓄積し重くなるにつれてフリーズする機会も多くなります。フリーズする前にできる対処法を試してみて、それでもスムーズに作業ができないときはパソコンの買い替え時期かもしれません。 レノボでは用途やスペックに合わせて自分だけの 1 台をカスタマイズできます。CPU にパワーが欲しい、メモリを大きくしたい、高速大容量 SSD を付けたい……すべて叶います! 今のパソコンがフリーズしがちである、パフォーマンスの低下を感じるなど、少しでも買い替えをお考えの方は、ぜひ一度レノボの直販サイトをご覧ください。高スペック高コスパのパソコンを取り揃えてお待ちしております。