目 次
パソコンのデータ消去はなぜ必要なのか
パソコンを破棄したり中古ショップに譲渡したりする際にはデータ消去が必須です。パソコン内のデータは個人情報の宝庫といっても過言ではありません。 通常のファイル削除では完全に消去したことにならず、データ復活は容易なのです。悪意のある第三者によるデータ流出を避けるために、パソコンはデータ消去後に処分しましょう。
-
個人情報が流出するリスクがある
パソコンを処分する際、データを残したままだと大切なデータが流出するリスクがあります。
住所録や会員情報、パスワード、オンラインショッピングの履歴、クレジットカード番号などの個人情報は、通常のファイル削除操作だけでは完全消去ができません。
写真や動画などのデータも、特殊なソフトを使えば簡単に復活させることが可能です。個人情報を悪用されることを防ぐために、パソコンを処分する前にデータを確実に消去する必要があります。
-
訴訟問題や罰則の危険性がある
仕事用に使用していたパソコンを処分する際、データ消去の処置が甘いとデータ流出させてしまう危険性があります。
データ流出により職場や取引先の企業に損害を与えたり、それをきっかけに訴えられたりする可能性も否めません。場合によっては、罰則や刑事上の責任を負うことになる可能性もあります。
いいかげんな業者がデータ消去を依頼されたにもかかわらず、適切な措置を怠りデータ流出した事例もあり、パソコンの破棄や譲渡には慎重にならなければいけません。
-
ハードディスクにデータは残っている
パソコン内に保存している個人的な画像や決済情報、仕事に関する財務情報、顧客情報などすべての記録はハードディスクに保存されています。
パソコンが動かない、画面が映らないからそのまま破棄しても問題ないと考える方もいますが、たとえパソコンが故障していたとしてもハードディスクが無事ならデータは残っているのです。
そのため、パソコンを手放した後に、第三者によってハードディスクだけを取り外しデータを抜き取られるリスクはゼロだとは言い切れません。
パソコンのデータを消去する 4 つの方法
いよいよパソコンを手放すことになったら、データの消去をしましょう。単純に OS の再インストールをすれば OK ……とはいきません。 特にパソコンを売却したり破棄したりする場合は、しっかりとデータを消去してからにすべきです。その方法を紹介します。
-
Windows10 の標準機能を使う
Windows10 には、データのワイプ (消去) 機能が標準で付いています。パソコンの売却をする場合を含めて、他の人に譲る場合は以下の手順で初期化を行うと、しっかりとデータが消去できます。
1.Windows の「設定」を開く
2.設定の検索で「回復」を検索して出てくる「回復」をクリック
3.「この PC を初期状態に戻す」項目にある「開始する」をクリック
4.再設定オプションを選択する画面が出てきたら「すべて削除する」をクリック
5.ドライブのクリーニング (データ削除方法) 方法を選択する画面が出てきたら「ファイルを削除してドライブのクリーニングを実行する」をクリック
6.画面の指示に従うこの方法を使うと、データの削除後にダミーデータを書き込んで再度削除することで、データのサルベージ (復刻) を困難にしてくれます。ただし、この初期化方法は数時間かかる場合があります。
パソコンを破棄してしまう場合は、特に漏らしたくないデータを全部削除し、アプリをアンインストールした上で以下の手順を取る方法もあります。
1.Windows キーを押しながら R キーを押す
2.出てきた画面でキーボードから「cmd」と入れて Enter キーを押す
3.コマンドプロンプトが出てきたら「ciper / w:c:」と入力して Enter キーを押す
4.しばらく待ち、結果が表示されたらウィンドウを閉じる
5.「回復」機能を使って Windows を初期化する -
データ消去ソフトを使用する
Windows の標準機能でも十分なデータ消去は可能です。しかし回復 (OS の再インストール) 領域も含めて完全にデータ削除したいという場合は、市販のデータ消去ソフトを使うとより安心できます。
このようなソフトを使うと OS の再インストール領域も消えてしまうので、パソコンを譲渡する場合は、消去の実行前に必ず「回復ドライブ」または「リカバリーメディア」を作成しましょう。
-
ストレージを物理的に破壊する
パソコンを破棄する場合、HDD や SSD を取り出して物理的に壊してしまうと手っ取り早いです。手持ちのハンマーなどたたき壊してください。HDD の場合は、内部の円盤を物理的に破壊します。SSD の場合は、すべてのチップを破壊してください。
ただし、最近の HDD は頑丈で、ハンマーでは壊しきれない場合もあります。そのような場合は、取り出した HDD を専門業者に送付し破壊してもらうのがおすすめです。
業者に破壊を依頼する場合は「破壊 (消去) 証明書」を交付しているところがよいでしょう。
-
電磁消去を行う
HDD の場合、簡易的かつ確実なデータ消去方法として、強力な磁力を与えてデータを完全に消し去ってしまう「電磁消去」もあります。
ただし、電磁消去を確実に行うにはかなりの磁力が必要なので、破壊する場合と同様に専門業者に依頼するとよいでしょう。業者によっては、電磁消去した上で物理破壊するコースもあります。
パソコンデータ消去ソフトの選び方
先述のデータ消去ソフトを使う場合、やみくもに選ぶと後悔することがあります。以下の点に注意して選ぶようにしましょう。
-
確実性を高めたいなら
「ブート機能付き」がおすすめデータ消去ソフトの中には、OS 自体の消去に対応していないものもあります。ソフトの入った CD や DVD、USB メモリから起動する機能を備えるものを使えば、OS も含めてデータを完全消去ができます。ただし、パソコンに対する知識がある程度要求されます。
-
データ消去のセキュリティレベル
をしっかり確かめようパソコンなどのデータ消去には規格が存在します。企業や団体で使っていたパソコンのデータ消去をする場合は、少なくとも米国国防総省が定める「DoD5220.22-M」手順に準拠したソフトを選びたいところです。
ただし、高度なデータ消去ほど時間がかかることだけは心に留めておきましょう。
-
データを消せる台数や回数
をよく確かめるデータ消去ソフトは、一般的に「利用できるパソコンの台数」「消去できる回数」に制限があります。ライセンス (利用許諾) 条件がどうなっているか、チェックしてから購入するようにしましょう。
パソコンのデータ消去で注意すべきこと
データ消去の重要性が分かったら、その前にバックアップを取っておくことも忘れずに。完全消去するとデータは二度と戻ってきません。こちらではバックアップを取る方法と、消去と間違えやすい「初期化」について解説します。
-
初期化するだけではデータを
完全消去できないパソコンの初期化をすればデータが完全に消えて出荷時の状態に戻すことができるのでは?と考える方もいますが、それは間違いです。
初期化は確かに蓄積されたデータや保存したファイルが削除されますし、OS やセキュリティソフトもすべてリセットされ、表面上はパソコン購入時の状態に戻ります。しかし、特殊な復元ソフトを使えば、リセットしたデータや記録は簡単に復活可能になるのです。
初期化しただけでは情報漏洩リスクは高いままであることを覚えておきましょう。完全なデータ消去を行うには、これまで解説してきた方法で確実に消去してください。
-
データのバックアップを取る
データを完全消去する前には、必要なデータのバックアップを取っておきましょう。バックアップには以下のような方法があります。
・データ移行ツールを使用する
パソコン内のデータ、インストールしたソフト、ネットワーク設定などを丸ごとバックアップできる便利なツールです。・外付け HDD や USB メモリに移動する
必要なデータだけをネットワークがない環境でも保存・移動できます。・クラウドストレージを利用する
写真や動画、各種ファイルをクラウドに保管し移動する方法です。最近は堅牢なセキュリティを持つクラウドが多く比較的安心です。・Windows10 のバックアップ機能を使う
Windows10 には標準でバックアップ機能が搭載されています。下記の手順でバックアップと復元を行いましょう。
1.スタートボタンから「Windows システムツール」を開き「コントロールパネル」をクリックする
2.「システムとセキュリティ」を開き、「バックアップと復元」を選択する
3.外付け HDD や CD などにデータを保存する
4.新しい PC に保存した HDD などを接続する
5.コントロールパネルの「システムとセキュリティ」を開く
6.「バックアップからファイルを復元」から「ファイルの復元」を選択しデータを移行する
まとめ
パソコンの買い替えを考える際に避けて通れないのが古いパソコンの処分。廃棄するとしても中古として売るにしても内部データの消去は必須です。データ消去を怠ると個人情報流出など重大な事故につながるリスクがあることを考え、適切な方法で完全消去をしましょう。 新しいパソコンをお求めならレノボがおすすめです。年間を通して開催されるセールやクーポン利用で、お得に購入できるチャンスがあります。 Windows11 無料アップグレード対応モデルをはじめ、人気のスリム型ノートパソコンやゲーミングにも最適なデスクトップモデルなど、価格以上の満足をお約束します。レノボの新しいパソコンでライフスタイルに変化を起こしてみませんか。
ノートブック ノートブック デスクトップ デスクトップ セール会場 セール会場