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ノートブック選びでサイズは重要なポイント
ノートブックを選ぶ時、ディスプレイのサイズの選択は非常に重要なポイントです。安易に決めず、よく検討しましょう。 ディスプレイのサイズによって、ノートブックの使い勝手や持ち運びやすさが大きく変わってくるからです。 15.6インチと14インチは、ノートブックの中でも人気の高いサイズです。この2つのサイズは、一見するとそれほど違いがないように思うかもしれません。しかし、持ち運びの頻度、使用する用途などによっては、このわずかな違いが実際の使用に大きく影響します。 購入後も満足してノートブックを使えるように、よく考えてサイズを選びましょう。
15.6インチと14インチのサイズはどれくらい違う?
15.6インチと14インチのノートブックは、大きく違うように感じられるかもしれません。どれくらいサイズに違いがあるのかを、ディスプレイやノートブック本体のサイズで比較してみましょう。
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ディスプレイのサイズを比較
ディスプレイのサイズのインチ数は、対角線の長さをあらわしています。つまり、ディスプレイの縦横比(アスペクト比)が異なると、同じインチ数でも画面のサイズにわずかながら違いが生じます。
ノートブックで主に使われているアスペクト比は、16:9と16:10です。それぞれのディスプレイのサイズは、次の表の通りです。
アスペクト比16:9
横×縦の長さ 15.6インチ 34.5 cm×19.4cm 14インチ 31cm×17.4cm アスペクト比16:10
横×縦の長さ 15.6インチ 33.6cm×21cm 14インチ 30.2cm×18.8cm 15.6インチも14インチも、紙のサイズのA4判(21cm×29.7cm)と比べるとさほど変わらないことが分かります
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ノートブックの本体サイズを比較
ノートブックのサイズはディスプレイだけでなく、枠も含んだ大きさになります。そのため、ディスプレイのサイズだけを比較しても、正確な大きさは分かりません。15.6インチと14インチそれぞれの、Lenovoのおすすめノートブックのサイズを比較してみましょう。
モデル名 ディスプレイのサイズ 本体のサイズ IdeaPad Slim 170 15.6型 15.6インチ(16:9) 約36.02cm×23.6cm ThinkPad T14 Gen 5 14インチ(16:10) 約31.59cm× 22.37cm 比較すると14インチであれば、まだA4判に近い大きさなので、ビジネスバッグであれば問題なく収納できるでしょう。15インチだとバッグのサイズを確認する必要がありそうです。
15.6インチノートブックの特徴
14インチのノートブックと比較するため、15.6インチのノートブックの特徴を見ていきましょう。15.6インチのノートブックだと画面のサイズが大きくなるため、それによるさまざまなメリットがあります。どのようなメリットがあるのでしょうか。
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画面が大きいので文字が見やすい
15.6インチのノートブックの魅力は、何といっても画面の大きさでしょう。14インチと同じ解像度だったとしても、画面が大きければそれだけ文字が大きくなって見やすくなります。Webサイトの閲覧、Excelのシートなど、あらゆるものが14インチよりも見やすく表示されるのです。見やすくするために拡大する必要がないため、作業効率を向上できるでしょう。
さらに、映画やYouTubeなどの動画を見る時は、より迫力のある映像を楽しめるようになります。写真や動画の編集作業では、細かい部分まで見やすくなるため、より精密な作業が可能になります。
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熱によるダメージを受けにくい
ノートブックは狭いスペースに多くの部品を詰め込んでいるため、内部に熱がこもりやすくなります。熱はさまざまなパーツにダメージを与えるおそれがあるため、効率的な熱の排出はノートブックの課題のひとつです。
15.6インチのノートブックは本体サイズが大きいため、内部のパーツの配置に余裕ができ、効率的な熱管理を可能にします。例えば、冷却ファンを大きくする他、ヒートシンクという熱を逃がす部品も、より大きなものを使用できます。これにより、熱を排出する効率が向上し、パソコン内部の温度上昇を抑えられます。
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スペックの高いノートブックにできる
ノートブックは限られたスペースにさまざまなパーツを組み込むため、サイズによっては高熱を発するような高性能のパーツを搭載できないことがあります。しかし、15.6インチのノートブックであれば排熱効率が高いため、自由にパーツを搭載することが可能です。例えば、電力消費量が多くて高温を発するような高性能CPUも、15.6インチでは採用しやすいのです。
その他にも、高性能なグラフィックボードを搭載することもできるため、ゲームを楽しみたい、高画質動画を編集したいといった用途にも対応できます。スペックの高いノートブックを求めるなら、15.6インチが良いでしょう。
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キーボードが入力しやすい
15.6インチノートブックは本体のサイズも大きくなるため、それだけサイズの大きなキーボードを搭載できます。これにより、キーのサイズや間隔を広く取れるため、タイピングの快適さが向上するでしょう。
キーボードのタイピングがしやすくなるだけでなく、15.6インチのノートブックであればテンキー付きのキーボードを選択できます。そのため、表計算ソフトの作業や、経理関係の仕事など、数値入力の多い業務を行いやすくなるのです。
文字の入力のしやすさを優先するのであれば、タイピングのしやすいキーボードを搭載できる15.6インチがおすすめです。
14インチノートブックの特徴
14インチのノートブックは、携帯性と使いやすさのバランスが取れたサイズとして人気があります。その他にも、14インチのノートブックには魅力的な特徴があります。どのような魅力があるのか、14インチの特徴を見ていきましょう。
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サイズがコンパクトで持ち運びやすい
14インチのノートブックの特徴は、携帯性に優れていることです。15.6インチのノートブックと比べると本体サイズが一回り小さくなるため、持ち運びが格段に楽になります。バッグに収納して、気軽にノートブックを持ち運べるでしょう。
モデルにもよりますが、サイズが小さくなったら、それだけ軽量になります。サイズがコンパクトで軽量であれば、ノートブックを持ち運ぶことにストレスを感じず、軽快に活動できるでしょう。毎日のようにノートブックを持ち歩くのであれば、14インチの携帯性の高さは強い味方になります。
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小型のモバイルノートより使いやすい
14インチノートブックは11~13インチ程度のモバイルノートと比べると、使いやすさの面で大きく優れています。モバイルノートは14インチのノートブックよりもコンパクトで軽量なので、持ち運びやすさに強みがあります。しかし、11~13インチという画面のサイズは、作業を行うには小さ過ぎるという問題があるのです。特に長時間の作業をしていると、目に大きな負担がかかるでしょう。
しかし、14インチのノートブックであれば画面が見やすく、作業をしやすくなります。持ち運びやすさと使いやすさのバランスの良さが、14インチのノートブックの特徴といえるでしょう。
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テンキーが不要なら
キーボードが入力しやすいキーボードはノートブックで重要なポイントのひとつです。特に外出先で使用する時は、ノートブックのキーボードを使用するため、入力のしやすさに注意が必要です。
14インチのノートブックでは、テンキー付きとテンキーなしのモデルがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。テンキー付きだとキーのサイズが小さくなるため、やや入力がしにくくなります。その代わり、テンキーがあるので数値の入力はしやすいでしょう。テンキーなしだと数値入力はしにくのですが、キーのサイズが大きく、間隔も広くなるため文字の入力がしやすくなります。
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外出先でも広いスペースが必要ない
ノートブックを広げて作業するには、それなりのスペースが必要になります。カフェの小さなテーブルには、飲み物などさまざまなものが置かれています。こういった限られたスペースでは、サイズの大きなノートブックを広げるのは困難でしょう。
しかし、14インチのノートブックであればサイズが小さいため、それほど広いスペースを必要としません。カフェなどの小さなテーブルでも、ノートブックを広げて作業を行えます。モバイルノートの方が設置はしやすいかもしれませんが、作業のしやすさも含めると14インチのノートブックの方が使いやすいでしょう。
15.6インチと14インチを選ぶポイント
15.6インチと14インチのノートブックは、それぞれに優れた点があるため、どちらかに決めるのは非常に難しいでしょう。どちらかを選ぶ時に注目しておきたいポイントを解説します。
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持ち運ぶ頻度はどれくらい?
ノートブックを15.6インチと14インチのどちらかに選ぶ決め手となるのが、持ち運びの頻度です。ノートブックを使っていても毎日のように持ち運ぶ人、ほとんど屋内で使用する人などさまざまです。
持ち運びの頻度が高い場合、14インチモデルの方がおすすめです。14インチのノートブックは15.6インチと比べて、サイズが小さくてバッグに収納しやすく、また軽量で負担にならないモデルが多いのがポイントです。ほとんど持ち運ばないのであれば、画面の見やすい15.6インチの方が使いやすいでしょう。
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メインのパソコンとして利用する?
購入するノートブックをメインのパソコンとして使用するかどうかは、ノートブックのサイズを選ぶ時の重要なポイントになります。メインマシンとして日常的に使用するのであれば、15.6インチのノートブックの方が適していることが多いでしょう。
15.6インチノートブックの利点は、高性能な部品を搭載できることです。本体サイズに余裕があるため高性能なCPUやグラフィックボードなどを搭載でき、動画編集や3DCGの作成など負荷の高い作業も行えるスペックになります。ただし、ノートブックの価格が高くなることには注意が必要です。
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マルチディスプレイにする?
ノートブックをマルチディスプレイ環境で使用するのであれば、15.6インチと14インチの選択はそれほど重要ではなくなります。外部ディスプレイを接続することで、画面サイズの違いがあまり意味を持たなくなるためです。
マルチディスプレイ環境では、ノートブックの画面は補助的な役割を果たします。主な作業は接続した外部ディスプレイで行い、ノートブックの画面はサブのディスプレイとして使用することが多いです。そのため、画面のサイズではなく持ち運びの頻度や、スペックなどをノートブック選びの基準にしましょう。
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サブマシンとしての
利用が中心になる?ノートブックをサブマシンとして使用する場合、用途によって15.6インチと14インチの選択が変わります。
メインパソコンのサブとして持ち運ぶためのノートブックであれば、サイズのコンパクトな14インチが適しています。14インチのノートブックであれば持ち運びやすく、外出先での作業も行いやすいでしょう。
しかし、作業用のメインパソコンとは別の用途のために、購入するのであれば必ずしも補助的なノートブックである必要はありません。趣味に合わせて性能を重視するのであれば、15.6インチという選択肢もあるでしょう。
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Excelなどの表計算ソフトを使う?
Excelなどの表計算ソフトを使用する機会が多いのであれば、15.6インチのノートブックがおすすめです。15.6インチの大きな画面は、Excelで作業をする時に非常に有効です。
14インチと15.6インチの画面の解像度が同じであれば、表示できる情報量は同じです。同時に表示できるセルの数は、14インチも15.6インチも変わらないのです。しかし、それぞれのセルの見やすさは、画面の大きさの影響を受けます。15.6インチであればセルが大きく表示されるため、それだけ見やすくなるのです。拡大などの手間がかからないため、効率良く作業を行えるでしょう。
違うサイズのノートブックも検討する
ノートブックを選ぶ時に、15.6インチと14インチ以外のサイズの特徴も知っておくと良いでしょう。もしかすると、他のサイズの方が自分の用途に適しているかもしれません。他のサイズが適している用途を紹介します。
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13インチ以下におすすめの用途
13インチ以下のモバイルノートは、高い携帯性が特徴です。モバイルノートは、頻繁に持ち運ぶ人や、外出先での作業が多い人にとって理想的なモデルといえるでしょう。重量はモバイルノートの多くが1kg前後と非常に軽量で、中には1kgを切るモデルもあります。この軽さは毎日のように持ち運ぶ人にとって、負担を大きく軽減してくれるでしょう。
モバイルノートの用途としては、メールチェックやWebサイトの閲覧、書類作成など負荷のかからないものが中心になるでしょう。
ただし、13インチ以下のモバイルノートは画面が小さいため、複雑なExcelのシートを作成したり、画像を加工したりといった作業には不向きです。キーボードも小さくなるため、長時間の入力作業にも向いていません。
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16インチ以上におすすめの用途
16インチ以上のノートブックは、屋内での使用を前提としています。ノートブックに高性能と大画面を求める人に適しているため、特定の用途で大きな威力を発揮するでしょう。
例えば、ゲームがそのひとつです。16インチ以上の画面サイズは、ノートブックのゲーミングPCでよく採用さているサイズです。大画面でゲームを楽しめるだけでなく、高性能なCPUやグラフィックボードを搭載できるため、最新の3Dゲームでも快適にプレイできます。
クリエイティブな用途にも、16インチ以上のノートブックは適しています。動画編集や3DCGの制作、写真編集などの作業では、大画面で細部まで確認しながら作業できるのです。また、高性能のパーツを搭載できるため、負荷の高い処理も高速に行えます。
ノートブック選びはサイズ以外も重要!
画面のサイズはノートブック選びで重要なポイントですが、それ以外にもチェックの必要なポイントがいくつもあります。実際に使った時の快適さにも影響するため、サイズが決まったらこれらのポイントもよく確認しましょう。
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CPUの性能
CPUはノートブックの性能を左右するため、自分の用途に合った性能のものを選択することが重要です。CPUの性能は、次の表のように分けられます。
インテル AMD エントリーグレード Nシリーズ(N100、N95など)、Core i3 Ryzen 3 ミドルグレード Core i5、Core Ultra 5 Ryzen 5 ハイグレード Core i7、Core Ultra 7、Core i9、Core Ultra 9 Ryzen 7、Ryzen 9 大まかですが、グレードごとの主な用途は次のように分かれます。
主な用途 エントリーグレード Webサイトの閲覧、書類作成など一般的な用途 ミドルグレード デザイン、動画編集、ゲームなどやや負荷のかかる作業 ハイグレード 高画質な動画編集、3DCGの制作など負荷の高い作業 用途よりもグレードの低いCPUを選ぶと、作業に時間がかかるおそれがあるため注意が必要です。
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メモリーの容量
メモリーは一時的にデータを保管する役割を担っており、容量が多いほど快適にノートブックが動作します。用途によって求められるメモリーの容量は異なり、大まかには次の表のようになります。
主な用途 8GB メールチェックや書類作成、Webサイトの閲覧など一般的な用途 16GB デザイン、動画編集の他、複数のソフトウエアを起動しての作業 32GB 高画質の動画編集、画像の加工などデータ量の多い作業 メモリー不足は動作が重くなる原因になるため、余裕のある容量にしましょう。16GB以上のメモリーがあれば、多くの用途に対応できるのでおすすめです。
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ストレージの容量
ストレージの容量はノートブックに保存できるデータの量を決める、重要なポイントです。不足するとデータを頻繁に削除するなど、余計な手間がかかります。予算の範囲内でできるだけ大容量のストレージを選びましょう。
ストレージの容量は、次の表が目安になるでしょう。
主な用途 128GB 必要最低限の容量。書類作成に特化するなら余裕がある 256GB 書類作成、写真の保存など一般的な用途であれば足りる容量 512GB 大量の動画データの保存、ゲームのインストールをする場合に必要になる容量 データを大量に保存する予定があれば、256GB以上がおすすめです。
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ディスプレイの解像度
ディスプレイの解像度は、画面に表示される映像の鮮明さや、表示できる情報量に大きく影響します。高解像度になるほど、より細かく美しい映像を楽しめます。
ノートブックで採用されている、主な解像度は次の表の通りです。
解像度の名称 ドット数 フルHD 1920×1080 WUXGA 1920×1200 WQHD 2560×1440 4K 3840×2160 基本的にはフルHDで問題ありません。ゲームや動画視聴などの用途であれば、解像度が高い方が美しい映像で楽しめるでしょう。大型の外部ディスプレイを接続して、高解像度で使用する方法もあります。
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本体の重量
ノートブックの重量は、頻繁に持ち運ぶ人にとっては重要なポイントです。持ち運ぶ頻度が高いのであれば、1.5kg以下のノートブックをおすすめします。1.5kg以下であれば、毎日のように持ち歩いても大きな負担にはなりません。
ノートブックの中には、1kg前後の軽量なモデルもあります。アルミニウムやカーボンなど軽量な素材を使い、サイズに関係なく軽さを実現しているのです。持ち運ぶ頻度が週に1回程度であれば、ここまで軽量なノートブックでなくても良いでしょう。
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バッテリーの駆動時間
ノートブックを頻繁に持ち運び、外出先でも使用するのであれば、バッテリーの駆動時間が重要なポイントです。バッテリー切れに備えて電源ケーブルも一緒に持ち運ぶと、せっかく軽量なノートブックを購入した意味がなくなってしまいます。
外出してどれだけの作業を行うのか、まずはチェックしてみましょう。あまり作業時間が長くないのであれば、一般的な8時間ほどのバッテリーでも対応できるでしょう。ノートブックによりますが、10時間以上も使用できるモデルは少なくありません。
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Microsoft Officeの搭載
Microsoft Officeを搭載済みのノートブックにするかどうかも、購入する時の重要なポイントです。ノートブックと別にMicrosoft Officeを購入するより、最初から搭載されているモデルを購入する方がトータルの価格が割安になるのです。
Microsoft Officeはビジネスや学習のオフィスソフトのスタンダードなので、多くの人が購入することになるソフトウエアです。そのため、最初からMicrosoft Officeを搭載しているノートブックを選ぶのは、価格的に大きなメリットになるでしょう。
Lenovoのおすすめノートブックを紹介!
Lenovoではさまざまなノートブックを発売しており、15.6インチと14インチでも複数のモデルがあります。しかもカスタマイズができるモデルもあるため、より自分に合うノートブックを購入できます。どんなノートブックがあるのか、見ていきましょう。
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カスタマイズで理想のスペックになる
Lenovoの通販サイトの大きな特徴は、カスタマイズができることです。カスタマイズをするには、対応しているノートブックの「カスタマイズする」ボタンをクリックするだけです。あとはCPUやメモリー、ストレージなどを変更して、理想のスペックのノートブックをつくり出しましょう。スペックを変更すると、価格も合わせて変更されるので、予算と相談しながらカスタマイズを進められます。
用途からどんなスペックが必要なのかをよく考えて、市販のモデルでは見つけられない、自分だけのノートブックを手に入れましょう。
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IdeaPad Slim 170 15.6型
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ThinkPad T14 Gen 5