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BTO パソコンって何!?どんなメリットがある?
自分好みにカスタマイズできることが魅力の BTO パソコンですが、詳しいことが分からない人もいるでしょう。BTO とはどのようなパソコンなのか、基礎的な部分から解説します。
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「BTO」とは?
BTO とは「Build-to-order」の略で、日本語に訳すと「受注生産」という意味になります。プロセッサー・メモリー・ストレージなどのハードウエア、OS・Microsoft Office などのソフトウエアを自分好みに変更できるのが最大の魅力です。
Lenovo 社を含む一部のパソコンメーカーは BTO のことを「CTO (Configuration-to- Order または Customize-to-order) 」と呼んでいます。一般的には BTO で通っているので、この記事では同義としています。
・BTO:注文を受けてから標準製品を生産する
・CTO:注文内容に応じて製品仕様を変更して生産する -
BTO パソコンのメリットは?
自分に必要なものを追加したり不要なものを削ったりが可能で、「自分好み」のパソコンに構成できることが最大のメリットです。例えば「メモリー・ストレージ容量は少なくていいが、CPU だけは高性能にしたい」「ストレージの容量を減らして価格を抑えたい」といった希望も実現できます。他にも以下のようなメリットがあります。
・目的に合ったパソコンを購入できる
・性能に対してコストが安い
・自作より安くなることもある
・万が一でも動作保証がついている
・パソコンの知識がなくてもカスタマイズできる● 目的に合ったパソコンを購入できる
「最新のゲームをプレイしたい」「動画や画像の編集をしたい」など、パソコンを使ってやりたいことは人それぞれです。目的によって必要なスペックは異なるため、既に製品として販売されているパソコンでは人によってはオーバースペックとなったり、逆にスペック不足となったりで思うような使い方ができない場合があります。BTOなら自分に必要な性能や機能を選んで自由にカスタマイズできるため、目的に合ったスペックのパソコンを手に入れることが可能です。
● 性能に対してコストが安い
「カスタマイズで個別に対応してもらうのだから、BTOは価格も高いのではないか」と考えている人も多いのではないでしょうか。たしかにカスタマイズでハイスペックなパーツばかりを選んでいると、金額は高くなってしまいます。しかし、必要なスペックに絞ってメリハリを付けてカスタマイズすれば、家電量販店などでパソコンを購入するよりもコスパが良くなる場合があります。
BTOでは任意のパーツについてグレードを上げたり下げたりすることができるため、どこに重点を置くかを購入者が決めることができます。不要なパーツにかかるコストを削減し、必要なスペックを高めることで、市販のパソコンよりも高コスパなパソコンを手に入れることができるでしょう。
● 自作より安くなることもある
製品として販売されているパソコンを購入するよりも、自作の方が安く済むと言われることがあります。しかし、場合によっては自作や既製品よりも、同スペックのBTOパソコンの方が価格が安くなるケースもあります。まず、多くのBTOメーカーは実店舗ではなくWebサイトから注文する方式を取っています。そのため店舗の維持費や人件費などのコストを抑えることが可能です。また、メーカーは一度に大量のパーツを注文するため、パーツの購入単価を抑えることができ、製造コストも安く済むことがあります。
● 万が一でも動作保証がついている
パソコンのパーツには規格があり、規格に合ったパーツを選ぶ必要があります。また、たとえ規格に適合していようともパーツには相性問題があり、せっかく組み立てても全く動作しなかったり、動作したとしても本来の性能を発揮できなかったりといったケースもあります。自作の場合は自分で動作検証を行う必要があり、もし不具合が発生したら自分で問題箇所を特定し、パーツの交換などで対応しなければなりません。時間もコストも必要な自作と比べると、BTOは購入後に問題が発生してもメーカーが適切に対応してくれるので安心です。
● パソコンの知識がなくてもカスタマイズできる
ほとんどのBTOメーカーでは、利用目的別などであらかじめ基本構成が用意されています。決められた選択肢の中から選択するだけでカスタマイズできるため、あまりパソコンに詳しくない人でも注文できるのがBTOの魅力の一つ。基本構成のままでも十分に使用可能な性能となっているはずですが、せっかくBTOで注文するなら多少はカスタマイズしてみたいですよね。パーツの役割やスペックの見方などについて少し調べておくと、より自分の目的に合ったカスタマイズができるようになります。
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BTO パソコンの注意点
BTOでパソコンを注文する前に、知っておきたい注意点がいくつかあります。よく分からないまま注文して失敗することのないよう、ここで紹介する内容については留意しておきましょう。
● 出荷まで時間がかかることがある
BTOパソコンは、注文してから製品が到着するまでに時間がかかることがあります。注文を受けてからカスタマイズを行うため、即日出荷されることはほとんどないと考えて良いでしょう。納期はメーカーによって異なりますが、注文の内容が特殊でパーツの取り寄せが必要になる場合などは、通常よりも納期が延びる場合があります。
● 現物を見ずに注文することになる
BTOパソコンは基本的にWebサイトから注文します。事前にイメージ画像を見ることはできるかもしれませんが、実際のサイズ感やケースの色合いなどは製品が到着するまで確認することができません。もちろんパーツの種類やグレードなどは指定通りのものが組み込まれますが、安い買い物ではないため、初めてBTOでパソコンを注文する人の中には少し不安に感じる人もいるかもしれません。
● 多少はパソコンに関する知識が必要
BTOパソコンは選択肢の中から好きなパーツを選ぶだけなので、初心者でも簡単にカスタマイズすることができます。とは言え、パーツに関する知識が全くない状態ではどのパーツを選べば良いか判断することは難しいでしょう。自分に合ったパソコンを手に入れるためには、パソコンを使って何をしたいのか、またそのためにはどの程度のスペックが必要なのかといった最低限の知識はあった方が良いでしょう。
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BTO パソコンの購入方法
BTO パソコンは、メーカーの直販サイトより購入できます。専門のアドバイザーと相談することも可能なので「BTO が初めてで不安」という人でも安心です。
BTOパソコンメーカーの選び方
多くのBTOメーカーやショップがあるため、どこで注文すれば良いか決められないという人もいるかもしれません。ここでは、注文するメーカーを選ぶ際のポイントについて紹介します。
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商品数
取り扱っている商品の種類や数は、当然ながらメーカーごとに異なります。メーカーによってはノートパソコンを扱っていない場合や、デスクトップでも選べるタイプやパーツが限られている場合があります。一般的には小規模メーカーよりも大手メーカーの方が商品数が多いため、より希望に近い商品を見つけやすいでしょう。
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価格
同じスペックのパソコンであっても、メーカーによって販売価格は異なります。メーカー同士が価格競争していることや、メーカーによって得意とする分野が異なり、製造原価が異なるためです。また、同じスペックのパソコン同士を比較しているように見えても、実はメーカーによって採用しているパーツや本体の性能が異なるという場合もあります。同じ名称パーツであってもグレードの違いによって価格差が発生していることもあるため、安いからという理由だけでメーカーを選ぶのは避けた方が良いかもしれません。
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カスタマイズの柔軟性
メーカーによってカスタマイズできる項目や、選べるパーツの種類は異なります。ひとくちにBTOと言ってもパーツを一から指定するものや、選択肢の中からパーツを選ぶだけといった簡単なものまでさまざまです。選択肢の幅が広く、柔軟なカスタマイズが可能であれば自分好みのパソコンに仕上げやすいですが、求められる知識も多くなります。初めてBTOでパソコンを注文するという人は、基本構成が用意されているメーカーを選ぶと良いでしょう。
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サポート
自作と違って保証が付いてくるのもBTOの魅力です。BTOで提案される基本構成やカスタマイズ可能なパーツは、メーカーやショップが検証した構成となっています。そのため、規格の適否や相性問題についてはほとんど心配ないでしょう。それでも初期不良や、使っているうちに何か不具合が発生することはあるかもしれません。そんな時、メーカーのサポートを受けるためにも補償内容や期間については事前に確認しておきましょう。
BTO ノートブックのおすすめ用途
BTO パソコンが自分に向いているのか分からない場合は、パソコンの利用目的で判断しましょう。特に以下のような使い方を予定している人は、 BTO パソコンに向いていると言えます。
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ゲームをする人
パソコンでゲームをする場合に重要となるのが、画面を描く「GPU (グラフィックボード) 」とパソコンの頭脳にあたる「CPU」の性能です。
CPU 内蔵のグラフィックスで不安な場合でも、カスタマイズで高性能な NVIDIA® GeForce® シリーズに変更できる機種もあります。さらに、GPU の性能に合わせた CPU を選択すれば、ボトルネックの発生も避けられるでしょう。
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動画編集やゲーム配信を行う人
YouTube などの動画編集やゲームプレイの配信といった負荷が高い作業では、CPU・GPU の性能が重要です。さらには、メモリー・ストレージの容量も多く要求されます。
カスタマイズでメモリーやストレージの容量を多めにしておくと、より安定した編集・配信環境が得られるでしょう。
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楽曲制作を行う人
パソコンを使った作曲や編集では、CPU とメモリーが大きく影響します。性能が高い CPU と多くのメモリーがあれば、トラック (音) やエフェクト (効果) をより多く重ねることが可能です。
予算に余裕がある場合は、ツールをたくさん置くためにディスプレイの解像度も高めにしておくと良いでしょう。大画面モニターを外付けするのであれば、外部ディスプレイ出力の解像度も要チェックです。
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BTO であれば自分好みの
パソコンが自由に作れるBTO を活用すれば自分に必要なスペックを備えたノートブックが手に入るでしょう。CPU を強化したり、メモリーやストレージを増やしたり、専用グラフィックスを選択したりなど選択は自分次第です。これらが自由にカスタマイズできるのは、BTO パソコンならでは特権と言えます。
BTOノートブックのおすすめカスタマイズポイント
BTO のカスタマイズオプションは、どのように選べば良いのでしょうか。そのポイントを見ていきましょう。
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OS
パソコンを動かす上で欠かせない Windows OS には、家庭向けの「Home」と、ビジネス向けの「Pro」があります。両者の違いはセキュリティ機能やリモートデスクトップなど、いくつかの機能が追加されるというものです。個人でパソコンを使用する場合はHomeで問題ありません。もし法人として使用する場合や、個人利用でもデータ保護機能などの高度なセキュリティが求められる用途の場合は、BTOでWindows 11 Pro を選択しましょう。
また、BTOではOSのインストールされていないモデルを注文できることがあります。パソコンの買い替えなどで既にOSを持っている場合は、OS無しのモデルを選ぶことで費用を安く抑えることも可能です。
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CPU
CPUはパソコン全体の性能を大きく左右します。主なCPUはIntel製とAMD製の2種類があり、どちらを選んでも大丈夫です。IntelのCore iシリーズやAMDのRyzenシリーズが人気で、末尾の数字が大きいものほど高性能であることを意味します。CPUの性能が高ければパソコンの処理能力が向上するため、ゲームやクリエイティブ用途など負荷の高い使い方をする場合は、比較的新しい世代の「コア」や「スレッド」数の多いものを選びましょう。
また、CPUを選ぶ際は他のパーツとの性能のバランスも重要。CPUだけが他のパーツと比べて高過ぎる、または低過ぎる性能とならないよう注意しましょう。
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GPU
GPUとは、パソコンでグラフィックを処理するために必要な演算用のプロセッサです。一般的なパソコンではCPUとGPUが一体型となっているケースが多く、中にはGPUを外付けした拡張ボードであるグラフィックボードを搭載したパソコンもあります。簡易なグラフィック処理、例えばメールやWebサイトの閲覧程度であればCPUと一体化されたGPUで十分処理できるのですが、3D映像が多用されているゲームをプレイする場合や、動画や画像などを編集したい場合は一体型のGPUではスペック不足となることがあります。
ゲーム用のパソコンをBTOでカスタマイズする場合は、NVIDIA社の「GeForceシリーズ」やAMD社の「Radeonシリーズ」などのグラフィックボードを選ぶと良いでしょう。グラフィックボードがあることによって、ゲーム以外の用途でも映像の描画がスムーズになり、高解像度のディスプレイがさらに見やすくなります。
ノートパソコンは購入後にグラフィックボードを増設することが難しいため、カスタマイズの選択がある場合は慎重に検討しましょう。
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メモリー
メモリーはアプリやデータを一時的に保存するためのパーツです。容量が大きいほど、よりたくさんアプリやデータを同時にサクサクと動かすことができます。メモリーはパソコンのあらゆる処理に影響するため、容量が大きいに越したことはありません。しかし、BTOにおいてはメモリーはカスタマイズで金額が大きくなりやすい項目の一つです。メモリーの容量が大きいからといって困ることはありませんが、予算と相談しながら適切な容量のメモリーを選びましょう。なお、一部のノートパソコンでは、メモリーがオンボード (基盤にハンダ付け) となっている製品もあるので要注意です。
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ストレージ
ストレージはデータを保存しておくためのパーツです。SSDとHDDの2種類があり、SSDは価格が高いものの読み込み・書き込み速度が高速で、HDDは比較的安価で大容量のモデルが多いといった特徴があります。また、最近はSSDの上位互換であるNVMe SSDという規格もあり、こちらはより高速な処理が可能です。BTOで選べる場合はNVMe SSDを検討してみると良いでしょう。
SSDとHDDを両方搭載し、用途によって使い分けるといったデュアルストレージも人気。OSなどのシステムはSSDにインストールし、動画や画像ファイルなどはHDDに保存するという使い方なら、コストを抑えつつ両者の良い点を生かすことができます。
失敗しない BTO ノートブックの選び方 3 選
ノートブックはデスクトップパソコンに比べると、後から変更できない要素があります。後悔しないための選び方を 3 つほどご紹介します。
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用途を考える
ノートブックを使って何をしたいのかをしっかり考えましょう。そうすることにより、必要なスペックがある程度見えてきます。アプリやゲームに必要なスペックを参考に検討してみて下さい。
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ノートブックの種類を決める
ノートブックにもさまざまな種類があります。CPU や GPU の性能重視の場合は、「ゲーミングパソコン」「モバイルワークステーション」がおすすめです。
持ち運びやすさ重視の場合は、13~14 インチの「モバイル型ノートブック」がおすすめです。自宅での Web 閲覧や Microsoft Office ソフト利用がメインであれば、15.6 インチ程度が適しています。
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セールやキャンペーンを
行っている会社を選ぶ少しでもお得にノートブックを手に入れたいのであれば、パソコンメーカーが実施するセールやキャンペーンをチェックしてみましょう。「分割払いの金利無料」「スペックのアップグレード無料 (値引き) 」など、色々なキャンペーンがあります。
特に、四半期末 (3 月、6 月、9 月、12 月) や、入学・卒業といったライフステージ変化のタイミングでセールが行われています。
BTOパソコンに関するよくある質問
ここでは、BTOに関する疑問についてQ&A形式で解説します。
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自作とBTPはどちらがおすすめ?
自作はパーツ選びから組み立て作業まで全てを自分で行うため、完全にオリジナルなパソコンを作ることができます。パソコンに関する豊富な知識や組み立て技術、また強いこだわりを持っている人は自作が向いているでしょう。一方、BTOは専門的な知識や技術が無い初心者からベテランまで、誰でも簡単に自分の目的に合ったスペックのパソコンを手に入れることができます。自作が趣味であるという人は別ですが、大半の人はパソコンを作ることではなく、使うことが目的のはずです。特に初心者の人にとっては、時間やコストを節約できるBTOをおすすめします。
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デスクトップとノートはどちらが良い?
BTOで好きなスペックを選んで購入しても、パソコンを使っていくうちにやりたい作業が増え、スペック不足を感じることがあるかもしれません。そんな時、デスクトップなら後からパーツの追加や交換で性能をグレードアップすることが可能です。
一方、ノートは購入後にパーツを変更することが難しく、購入時点の性能のまま使い続けることになるでしょう。後々の拡張性やコスパの良さで選ぶならデスクトップがおすすめです。しかし、ノートには持ち運びできるという利点があります。いつでもどこでも気軽に使うことができ、使わない時は収納しておけるのはノートならではの魅力です。
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10万円程度の予算でも購入できる?
予算10万円で購入できるBTOパソコンもあります。BTOというとアップグレードに目がいきがちですが、不要な機能をダウングレードして価格を抑えることができるのもBTOの魅力です。パソコンの用途がWeb会議や動画の閲覧、SNSの更新作業程度であれば、あまりハイスペックなパソコンは必要ないかもしれません。ライトユーザーや初心者にとっては既製品のパソコンはオーバースペックとなることもあるため、BTOで予算を抑えて購入するという選択肢もあります。
コスパ最強のBTOなら
Lenovo(レノボ)にお任せ!
BTOなら誰でも簡単に自分に合った性能のパソコンを手に入れることができます。メーカーによってはノートパソコンのBTOを扱っていない場合もありますが、必要なスペックが明確な人は既製品を購入するよりもコスパが高くなる場合もあるのでおすすめです。 Lenovo の公式 Web サイトでは、ビジネス向けの「ThinkPad」やゲーミングパソコンの「Legion」を中心に BTO できるノートブックを多数取りそろえています。OS はもちろん、CPU やメモリーなどカスタマイズオプションが充実している点も魅力です。 セールやキャンペーンも随時開催しているので、ぜひチェックしてみて下さい。