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スペック別ゲーミングPCの値段相場
ひとくちにゲーミングPCと言っても、比較的安価なエントリーモデルから数十万円するようなハイエンドモデルまでさまざまなスペックのモデルが存在します。ここでは予算別にゲーミングPCのスペックを分類し、それぞれの特徴について簡単に解説します。
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予算15万円以下のエントリーモデル
エントリーモデルと呼ばれるゲーミングPCなら、予算15万円程度で購入することができます。ゲーミングPCの中ではグラフィックボードなど各パーツの性能が控えめで、その分価格を安く抑えて提供されています。エントリークラスとはいっても画質を落とすことでほとんどの主要なゲームをプレイすることはできるので、お試しで使ってみたいという人や、初めてゲーミングPCを購入する人におすすめなのがこのクラスのモデルです。
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予算15~30万円のミドルレンジモデル
15~30万円のミドルレンジモデルでは、CPUやグラフィックボード、メモリーなど高性能なパーツが搭載されているモデルが多く、フルHDなら高画質で高フレームレートを維持してプレイすることができます。また画質を下げればWQHD~4Kでも快適にプレイできるケースもあるでしょう。動画の編集やゲームの実況・配信などにも耐えうるスペックを備えているため、よりゲームを楽しみたい人や、ゲーム以外の用途でもパソコンを使いたい人におすすめのクラスです。
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予算30万円以上のハイエンドモデル
予算30万円以上のハイエンドモデルになると、CPU、グラフィックボード、メモリーなどの構成が充実しており、最新のゲームでも高画質でプレイできるようになります。基本的にゲーミングPCは価格と性能が比例しますが、このクラスになると価格の上昇に対して性能の上昇幅は小さく、正直な話コスパが良いとは言い難い面もあります。ただ、映像の美しさや動きの滑らかさなどによる没入感の高さは他のクラスでは味わえないものがあり、本格的にゲームを極めたいという人にとっては十分に選ぶ価値のあるクラスです。
ゲーミングPCの値段相場は上昇している
ゲーミングPCをはじめ、CPUやグラフィックボードなどのパーツも近年価格が上昇傾向にあります。5Gの普及やクラウドコンピューティングの普及などによって半導体の需要が増加していることや、コロナ禍で物流や半導体チップの生産が停滞したことなどが主な理由として考えられています。 また、eスポーツの普及などによりパソコンゲームの人気も年々高まっています。ゲーミングPC自体の需要が増加しているにも関わらず、供給が追い付いていないという状況はまだしばらく続きそうです。ゲーミングPCの相場が大きく下がったタイミングで購入しようと考えている人もいるかもしれませんが、まだしばらくは難しいでしょう。
ゲーミングPCの値段は一般的なパソコンよりも高め
普通のパソコンは5~10万円出せばそれなりの性能のモデルを選ぶことができます。一方、ゲーミングPCはエントリーモデルでも10万円以上することがほとんどで、普通のパソコンよりも高価です。なぜゲーミングPCの値段は高いのか、普通のパソコンと比較しながら理由について説明します。
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独立したグラフィックボードを
搭載している最近のパソコンゲームは3Dグラフィックスなど美麗で精細なグラフィックが多用されており、快適にプレイするためには高い処理能力を持ったパソコンが必要です。ゲーミングPCには映像処理に特化したパーツである独立したグラフィックボード(GPU)が搭載されています。一般的なパソコンにもGPUは搭載されていますが、CPUと一体化されている補助的なものであるため、あまり性能は高くありません。負荷の高いゲーム映像をスムーズに処理するためには、独立したグラフィックボードを搭載しているゲーミングPCが必要なのです。
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高性能なCPUを搭載している
CPUはパソコンの頭脳のようなもので、パソコン全体の処理能力を決定づける重要なパーツです。グラフィックに関してはCPUではなくGPUの性能の方が重要になってくるのですが、CPUの性能が低ければ、いくら高性能なGPUを搭載していたとしてもGPUの性能を十分に発揮することができません。ゲーミングPCではGPUをはじめ各パーツの性能をフルに引き出し、高いパフォーマンスを発揮するために普通のパソコンよりも高性能なCPUが搭載されています。
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メモリーやストレージの容量が大きい
メモリーとストレージはよく混同されがちですが、両者の役割は全く異なります。メモリーはデータを短期的に記憶することでスムーズな処理を行うためのパーツ。ストレージはOSや画像、ゲームデータなどを保存しておくためのパーツです。ゲームをプレイする際はパソコンに高い負荷がかかるため、遅延やカクつきを避けるためにも容量の大きなメモリーが必要となります。また、ゲームをインストールする際は十分の空き容量のあるストレージがなければインストールできないため、ストレージに関しても普通のパソコンより容量の大きなものが搭載されていることが多いでしょう。
ゲーミングPC本体以外に必要な周辺機器
ゲーミングPCは基本的に本体のみで販売されています。そのため、実際にパソコンを起動してゲームをプレイするためには、いくつか周辺機器を用意しなければなりません。本体以外に必要な周辺機器はデスクトップ型とノート型で異なりますが、主に次のようなものが必要です。
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モニター
モニターはノート型なら本体と一体化されているため不要ですが、デスクトップ型の場合は必須です。安いモデルなら1万円台からありますが、相場としては3万円前後が目安となるでしょう。モニターを選ぶ際の基準は、サイズやリフレッシュレート、パネルの種類などがあります。既に普通のパソコンを使っていてモニターを持っているという人もいるかもしれませんが、ゲーミングモニターと普通のモニターでは応答速度などのスペックが全然違います。ゲームをプレイするならゲーミングモニターを用意しましょう。
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キーボード
キーボードに関してもノート型では不要ですが、デスクトップ型の場合は必須です。キーボードには有線接続だけでなく無線で接続できるモデルや、「同時押し」に対応しているなど独自の機能が付いているモデルもあります。価格帯も幅広く、一般的なキーボードが1,000円程度で購入できるのに対し、ゲーミングキーボードは5,000円~3万円程度が相場と言われています。
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マウス
一般的なマウスの相場が1,000~3,000円程度であるのに対し、ゲーミングマウスの相場は5,000~2,0000円以上と幅広くなっています。ゲーミングマウスには複数のボタンや高機能センサーなど、ゲームをプレイするのに便利なさまざまな機能が付いています。普通のマウスでもゲームをプレイすることは可能ですが、よりゲームを有利に進めたい人はゲーミングマウスを使いましょう。
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マイクやヘッドホン
ゲーム仲間とボイスチャット機能を使いながらゲームを楽しむには、マイクやヘッドホンがあると便利です。また、ヘッドホンはゲームへの没入感を高めてくれるアイテムとしてもおすすめです。普通のモデルなら5,000円前後で購入可能ですが、ゲーミングヘッドセットには10万円を超えるものも存在します。単に音を出すだけでなく、周囲の雑音をシャットアウトしてくれる機能や、音の聞こえてくる方向を正確に把握できるサラウンド機能など、便利な機能のついたモデルも豊富です。
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配信するならキャプチャーボードも
ゲーム配信をするならキャプチャーボードが必要となるケースもあります。キャプチャーボードとはSwitch、PS5、スマホゲームなどのプレイ画面パソコンに映して配信したり、動画の撮影や編集を行うために必要な周辺機器です。パソコンゲームの実況・配信ならキャプチャーボードがなくても可能ですが、幅広いジャンルに挑戦してみたいのであれば用意しておくと良いでしょう。価格相場は約1~2万円程度です。
ゲーミングPCの選び方
ゲーミングPCにはさまざまな種類があるため、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。ゲーミングPCを選ぶ際は、基本的にはグラフィックボードの性能を中心に選ぶと良いでしょう。ここでは、最低限満たしておきたいパーツごとのスペックや、注意すべき点を踏まえながらゲーミングPCの選び方について解説します。
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ノート型かデスクトップ型か
ゲーミングPCを選ぶ時、まず初めに決めるべきポイントはデスクトップ型にするかノート型にするかという点です。どちらのタイプにもメリット・デメリットはありますが、「持ち運んで外出先で使用するかどうか」を判断の基準とすると良いでしょう。ゲーミングPCとしての性能はノート型よりもデスクトップ型の方が優れているため、持ち運ぶ必要がないのであればデスクトップ型をおすすめします。
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グラフィックボードを最優先
一般的なパソコンとゲーミングPCとの最も大きな違いはグラフィックボードの有無であると言っても過言ではありません。高度な映像処理が必要なゲーミングにおいて、グラフィックボードは重要な役割を持ちます。新しいゲームほどグラフィックボードに求められる性能は高い傾向にあり、エントリークラスのモデルでは数年でゲームの要求スペックに追いつけなくなる可能性があります。長く使い続けたいのであれば、ミドルクラス以上でのモデルを選びましょう。
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CPUはパソコン全体の性能に影響する
CPUはパソコン全体の処理能力に影響します。もしCPUの性能が他のパーツに対して著しく低い場合、CPUの性能に引きずられて他のパーツが十分に性能を発揮できない場合があります。ゲームをプレイする時は膨大な演算が行われ、パソコンにもかかる負荷も大きくなりがちです。快適にゲームをプレイするためには、Core i7もしくはRyzen 7以上の比較的新しい世代のCPUを選びましょう。
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メモリーは16GB以上
メモリーとは、CPUが処理するデータを一時的に記憶しておくためのパーツです。メモリー容量が大きければマルチタスク性能に優れ、一度に複数の処理を実行することができます。ゲームのプレイ時にはパソコンへかかる負荷が大きいため、もしメモリー容量が小さいと動作がカクついたり、時にはフリーズしてしまったりすることもあるでしょう。最低でも16GB以上のメモリーをおすすめします。また、ゲームをしながら実況や配信をしたり、ボイスチャットをしたりするならより大きなメモリー容量があると安心です。
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ストレージはSSDを選ぶ
ストレージにはSSDとHDDの2種類があり、ゲーミングPCには書き込み・読み込み処理速度の速いSSDが搭載されていることが一般的です。ストレージにはシステムファイル以外にも画像やゲームデータなどあらゆるデータが保存されます。ゲームによっては1タイトルで100GBを超えるものもあるため、ストレージは最低でも512GB以上の容量を持つSSDを用意しましょう。複数のゲームをダウンロードしたり、ゲーム動画を編集したりする予定があるなら1TB以上のSSDをおすすめします。
ゲーミングPCを安く購入する方法
ゲーミングPCは高額な買い物となるため、できれば安く購入できるとうれしいですよね。メーカーから新品を購入する場合でも、購入のタイミングやメーカーが実施しているサービスやキャンペーンを利用することで、ゲーミングPCを通常よりも安く手に入れることができるかもしれません。どのような方法があるか紹介します。
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セールやキャンペーンの
タイミングを狙うメーカーによっては定期・不定期で、ゲーミングPCを安く購入することができるセールやキャンペーンを実施していることがあります。例えばLenovoでは、サイバーマンデーセールやブラックフライデーセールなどのセールが開催されることがあり、通常よりも安い価格でゲーミングPCを販売しています。また、公式Webサイトでは「レノボセール会場」として在庫のある製品が割引価格で提供されています。まだほしいモデルが決まっていない人は、セール品の中から気に入った1台を探してみてはいかがでしょうか。
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型落ちして値段の下がったモデルを選ぶ
ゲーミングPCは新しいモデルのパソコンやパーツが登場すると、それまでのモデルは型落ちして値下げされることがあります。型落ちしたからといってすぐに最新のゲームで遊べなくなるというわけではないため、常にハイエンドモデルを使い続けたいという人でなければ、型落ちモデルを選ぶことでゲーミングPCやグラフィックボードなどのパーツを安く購入することができます。コスパ重視の人は型落ち品の購入も検討してみましょう。
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メーカーの買取サービスを活用する
メーカーによっては、パソコンの買い替えに合わせて現在使っているパソコンを買い取ってくれるサービスを実施していることがあります。いらなくなったパソコンを処分する場合、数千円のリサイクル料がかかります。フリマサイトなどで販売するという手もありますが、情報漏えいのリスクもあるので少し怖いですよね。そんな時はメーカーの下取りサービスを使うことをおすすめします。例えばLenovoでは、レノボ・ショッピングで新しいパソコンを購入する場合、現在使っているパソコンの買い取りサービスを実施しています。機種によっては査定額よりも買取金額が増額されるキャンペーンもあるので、気になる人はぜひチェックしてみて下さいね。
ゲーミングPCは高額なものなので、購入してから「こんなはずではなかった」と後悔したくはないですよね。スペックなどを確認することはもちろん大切ですが、それ以外にもゲーミングPCを選ぶ際に気をつけるべき注意点について解説します。
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用途によって必要なスペックは異なる
どの程度のスペックのゲーミングPCが必要かというのは、人それぞれ異なります。最新のゲームを高画質でプレイしたい人にはハイスペックなゲーミングPCが必要ですが、全ての人の希望条件が同じということはあり得ませんよね。プレイしたいゲームによっては要求スペックがそこまで高くないこともありますし、比較的新しいゲームでも画質を下げることでエントリーモデルのゲーミングPCでも十分に楽しめるケースもあります。ゲーミングPCを使ってどんなゲームを遊びたいのかについて考えてみると、自分に最適なスペックを選ぶための判断基準とすることができます。
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安過ぎるモデルには要注意
ゲーミングPCの中には格安と称して相場よりもかなり安い価格で販売されているものもあります。しかし、安いモデルには相応の理由があるはずなので、価格だけですぐに飛びつくのは要注意です。ひょっとしたらゲーミングに必須である独立したグラフィックボードが搭載されていないモデルかもしれませんし、メモリーの容量が小さ過ぎるといったこともあるかもしれません。安いモデルを見つけた時には、本当にゲームをプレイすることができるのかどうか、必ずスペックを確認して判断しましょう。
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中古品は避け新品で購入する
ゲーミングPCは中古品がリサイクルショップやフリマサイトなどで販売されています。たしかに新品で購入するよりも価格が安く魅力的に見えるかもしれませんが、ゲーミングPCに関しては中古品の購入は避けた方が無難です。中古品はパーツの劣化具合を判断することが難しく、購入後いつ故障してしまうか分かりません。メーカー保証も受けられず、修理や買い替えで余計な出費が増えるリスクもあるため、新品で購入することをおすすめします。
おすすめのゲーミングPC3選
ここではLenovoのゲーミングPCの中から、おすすめのモデルを3台紹介します。どの機種にしようか迷っている人はぜひ参考にしてみて下さい。
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Lenovo Legion Tower 5 Gen 8 - グレー
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Lenovo Legion Pro 5 Gen 8 -
オニキスグレー -
Lenovo Legion Tower 5i Gen 8:
スタンダード (RTX 4060Ti)「Lenovo Legion Tower 5i Gen 8:スタンダード」は第14世代のIntel Core i7プロセッサーと、グラフィックボードにはGeForce RTX 4060 Tiを搭載した驚異的なパフォーマンスを発揮するゲーミングデスクトップPC。価格は36万円台と他と比べると高めですが、その分高性能なパーツが搭載されており、多くのゲームを快適にプレイすることができるでしょう。ゲーミングPCにつきまとう排熱問題に関しても、効率的な冷却機能を採用することで対策済み。たとえゲームに熱中してプロセッサーとグラフィックスが高速で動作している時でも、温度の上昇を抑えて正常な動作を維持できるように設計されています。
まとめ
ゲーミングPCのラインアップは豊富で価格帯も幅広いため、どれにしようか迷ってしまいますよね。比較的価格と性能を抑えたエントリークラスから、ハイスペックなパーツを多数搭載したハイエンドモデルまであるため、一概に相場はいくらですと言い切ることはできません。人によって必要なスペックが異なるため、ゲーミングPC全体の平均的な相場というものもあまり参考にならないかもしれません。大切なのは自分に必要なスペックを理解することです。自分が気になるモデルが適正価格なのかどうかを知りたいのであれば、スペックが同等クラスのモデルの相場と比較しましょう。