目 次
ゲーミングPCの基礎知識
「ゲーミングPC」の購入を検討する前に、「ゲーミングPC」のことをしっかり学びましょう。 ゲーミングPCがどのようなパーツで作られているのか。それぞれのパーツがどういった役割を担当しているのか。パーツのランクが上がるとどんなメリットがあるのか。ゲーミングPC向けのパーツの特徴とは? このような基礎知識を知らないまま購入してしまうと、性能が低いゲーミングPCを買ってしまったり、必要以上に高額な出費になってしまったり、せっかくの買い物が失敗に終わってしまいます。 そうならないようにしっかりとゲーミングPCの基礎知識を身につけておくことが大切です。
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「ゲーミングPC」ってどんなパソコン?
「ゲーミングPC」は、パソコン用ゲームを動かすのに適した構成のパソコンのことです。
PC用ゲームといってもその種類はさまざまで、将棋や麻雀などの軽いゲームもあれば、3D映像や高画質技術を多用している本格的なゲームもあります。
軽いゲームなら一般的な事務用PCやスマホでも遊べます。しかし、一般的なパソコン用ゲームはゲーミングPCでなければまともに動きません。ですので、パソコン用ゲームをプレイするにはゲーミングPCが不可欠です。
ゲーミングPCの最大の特徴は、事務用PCに比べて高い性能を持っている点です。高い性能があるからこそパソコン用ゲームを快適に遊べるのです。また、ゲームだけでなく、オンライン会議、画像編集、動画編集、監視、3D設計など、プロが使うような重い業務用ソフトもスムーズに動かすことができます。高い性能を持っているのでゲームも仕事もバリバリこなせる、そんな万能のパソコンがゲーミングPCです。
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CPU
パソコンの頭脳といわれる重要パーツがCPUです。CPUの性能が高いほど、パソコン全体の能力が高くなります。CPUには、デスクトップPC向け、ノートPC向け共に、スマホ・タブレット向けとさまざまな種類があります。デスクトップPC向け・ノートPC向けともに、Intel社の「Core i」シリーズとAMD社の「Ryzen」シリーズが主流で、製品名の末尾の数字が大きいほどランクが高い(=高性能)モデルとなっています。
・Intel社の「Core i」シリーズ
Core i9>Core i7>Core i5>Core i3
・AMD社の「Ryzen」シリーズ
Ryzen 9>Ryzen 7>Ryzen 5>Ryzen 3CPUの性能を示す指標として「クロック周波数」と「コア数」があります。「クロック周波数」は「○○GHz」のように数字で書かれており、 計算速度に影響します。クロック周波数が高いほど計算が早いので高性能です。「コア数」は、いわば指揮官の数のことで、コア数が多いほど複数の作業を同時に実行できます。
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メモリー
CPUの処理しているデータを一時的に保存しておく、「作業デスク」のようなパーツがメモリーです。メモリーは、4GB×2枚や16GB×1枚のように、容量(GB数)と枚数で示されます。ここで重要なのは、枚数ではなく、容量の合計。4GB×2枚=合計8GBよりも、16GB×1枚=合計16GBの方が高性能ですので、必ず容量の合計で判断しましょう。
メモリーの容量(GB数)が多いほど一度に扱えるデータ量が増えるため、ゲーミングPCの処理効率が上がり、ゲームが快適に遊べます。
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SSD
データの書き込みや読み出しを行うデータ保存パーツがSSDです。SSDのポイントは、○○MB/sのように示されるアクセス速度の速さ。書き込み速度や読み出し速度が速ければ速いほど、SSD内部にあるゲームデータへのアクセスが速くなるため、快適にゲームを遊ぶことができます。
ゲーミングPCでは、圧倒的な読み書き速度を誇る「NVMe」対応SSDを採用している場合も多いです。一般的なSATA接続SSDと比べて数倍のアクセス速度があるため、たくさんのデータを使う本格派ゲームを遊ぶ時に体感速度が明確に違ってきます。ですので、できるだけ「NVMe」対応製品を選びましょう。
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HDD
SSDと同様に、各種データの書き込みや読み出しを行うデータ保存パーツがHDDです。HDDの特徴は、大容量モデルでも安く流通していること。SSDと比べると、圧倒的なコストパフォーマンスの良さ(1GB当たりの価格の安さ)を誇ります。ですので、予算が限られている場合でも手軽に大容量モデルを選ぶことができます。
ただし、SSDに比べて読み書き速度が劣りますので、ソフトのインストール先には適しません。ソフトはSSDにインストールし、作成したデータの保存先としてHDDを使うのが理想です。特に、ゲームプレイ動画など大容量データの保存先は必ずHDDにしておきましょう。もし、ゲーミングPCのHDDがいっぱいになってしまっても、増設用の内蔵SSDや外付けHDDを追加購入すれば大丈夫。大容量モデルでも数千円~1万円程度で購入できるのでコスト面でも安心です。
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ビデオカード
ゲーミングPCの心臓ともいえる最重要パーツがビデオカードです。ビデオカードは、パソコンの映像処理や映像表示を担当するパーツです。性能が高いビデオカードを搭載したゲーミングPCでは、パソコンゲームの画質が良くなり、なめらかな動きでスムーズに遊ぶことができます。しかし、ビデオカードの性能が低いと、映像処理の遅延が発生し、画質が粗くなったり、カクカク不安定な描写になってしまいます。このように、パソコンゲームを快適にプレイするためには、高性能なビデオカードが必要不可欠です。
ビデオカードは、NVIDIA社の「GeForce」シリーズとAMD社の「Radeon」シリーズが主流です。「GeForce RTX ○○○○」「Radeon RX ○○○○」のように、製品名にある数字の末尾2~3ケタがランクを示しています。ゲーミングPCでは、ミドルレンジとされる末尾60/600クラスが基本です。例えば、RTX 3060やRX 6600であれば、ほとんどのゲームを標準的な画質でスムーズにプレイすることができます。画質の良さを求めたい人はミドルハイの末尾70/700クラスを、最高画質設定でのプレイや動画編集などを行いたい人はハイエンドの末尾80/800クラスを選びましょう。
ゲーミングPCの目安となるスペック
標準的なゲーミングPCは一体どんなスペックの製品でしょうか。性能が低いと快適に遊べない、でも性能が高いと価格も高くなる、そんな悩みがあるかと思います。性能が足りないのは論外ですが、性能を持て余してしまうのももったいないので、性能と価格のバランスがいい製品がベストです。ここでは、おすすめのゲーミングPCのスペックをご紹介します。
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CPU:Core i5かCore i7
ゲーミングPCの頭脳であるCPUは、性能とコストのバランスにすぐれたCore i5を推奨します。昨今のデスクトップ向けCore i5なら最低でも6コアは搭載していますので、ゲームと何か他の作業を同時に進行しても、動作を遅く感じることはないでしょう。
同時にたくさんの作業をするという人や性能重視の人はCore i7も検討してもいいでしょう。ただ、Core i5と比べると確実に価格は高騰します。本当に8~16コアも必要かどうかを考えてから選びましょう。
なお、AMDのRyzen 5やRyzen 7もコストパフォーマンスにすぐれていますが、ゲーミング性能という面では、シングルスレッド性能が高いintel製品の方がすぐれているので、初心者は素直にCore i5かCore i7を選んでおくのが安全です。
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メモリー:16GBで十分
メモリーは、Windows10やWindows11を快適に使うには8GBが必要といわれています。ゲーミングPCの場合は、余裕をもった16GBが主流となっています。16GBの容量があれば、ブラウザでたくさんのタブを開いたり、複数のアプリケーションを開きながらゲームソフトを起動させても快適に遊べます。最新の本格派タイトルであっても、メモリー16GBがあれば問題なくプレイできるでしょう。
なお、ゲーム実況、動画の生配信、プロ向けソフトを使ったクリエイター作業などをゲーミングPCで行いたいと考えている人は32GB以上を検討しましょう。
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SSD:速度重視
ゲームソフトのインストール先として使用されるSSDは、できるだけ高速な製品を選びたいところです。なぜなら、SSDが高速だとゲームデータの読み込み・書き込みも速くなり、体感速度が上昇して、サクサク快適に遊べるからです。せっかくのゲーミングPCなのに、ロード時間や待ち時間が長いのはストレスに感じてしまいますよね。
高速なSSDかどうかを見抜く方法としては、「NVMe」に対応しているかを調べるのが一番簡単で確実です。「NVMe」は比較的新しい規格であるため、従来のSATA対応モデルに比べて高価ですが、速度は段違いに速いです。SATA対応モデルに比べて容量が少ないということでも悩むかもしれませんが、迷わず「NVMe」モデルを選ぶべきです。快適に遊ぶには、容量より速度を重視して、不足している容量は、HDDにまかせましょう。
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HDD:後付けでOK
ゲーミングPCをどのように使うかにもよりますが、ゲームのセーブデータなどはほとんど容量を使わないので、HDDは後回しにして問題ありません。画像データや動画データが増えてSSDの容量が少なくなってきたら外付けHDDを買い足し、そちらへデータを移すというのが一般的な流れです。外付けHDDは安価なので気軽に買い足すことができます。
一方、仕事などでたくさんデータを使うことが確定している人は、最初から大容量HDDをオプションなどで追加しておきましょう。HDDは大容量モデルも安いので、SSDと比較するとお財布にも優しいでしょう。
なお、HDDはSSDに比べると読み書き速度が遅いので、各種ソフトのインストール先としては不向きです。ソフトやアプリは必ずSSDにインストールするようにしましょう。
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ビデオカード:
GeForce RTX 3060はコスパが高いビデオカードはゲーミングPCの心臓であるため、どれを選ぶかでゲーミング性能が大きく左右されます。上位モデルになるほど価格が大きく上昇するため、最も選ぶのが難しいパーツといえます。中級者~上級者でもどれを選ぶかいつも悩んでしまうパーツの1つでしょう。
そんなビデオカードですが、初心者にとってベストなのは「GeForce RTX 3060」です。「GeForce RTX 3060」は、NVIDIAのミドルレンジモデルで、性能と価格のバランスにすぐれています。目玉は、GDDR6 12GBのビデオメモリーです。ミドルレンジモデルながら大容量メモリーを搭載しているため、ゲームはもちろん、動画編集などの業務用途でも映像描写の遅さで困ることがないでしょう。また、上位モデルと比べて発熱や消費電力も少ないため、冷却用ファンが高回転する時に発生する騒音に悩まされることもなく、快適にゲームを楽しめます。
「GeForce RTX 3060」は、ゲームも仕事もなんでもこなせる万能なお買い得ミドルレンジモデル。おすすめのビデオカードです。
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モニター:
リフレッシュレートは144Hz以上をリフレッシュレートはモニターの性能を表す指標の一つで、画面の見え方に影響します。リフレッシュレートとは、1秒間に画面が更新される回数を表したもので、「ヘルツ(Hz)」の単位で表されます。例えば、144Hzと記載されていれば1秒間に144回の画面が書き換えられることを意味します。リフレッシュレートが高いほど画面の動きが滑らかに見え、反対にリフレッシュレートが低いと動きがカクカクしたように見えることも。ゲームではキャラクターの動きの見え方次第で勝敗が決まってしまうような場面もあります。いくらパソコンの性能が高くても、映像を映し出すモニターのリフレッシュレートが低ければカクついた動きになってしまうため、最低でも144Hz以上のリフレッシュレートのモニターを選びましょう。
ゲーミングPCをコスパ重視で選ぶ時の注意点
ゲーミングPCに求めるスペックは人それぞれで、必要以上に高性能なモデルを選ぶ必要はありません。逆にコストを抑えたいからといって、価格だけで選んでしまっては後悔することになるかもしれません。コスパの良いゲーミングPCを選ぶために気を付けたいポイントについて解説します。
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コスパ重視なら
ノート型よりデスクトップ型以前はゲーミングPCと言えばデスクトップ型一択といっても過言ではないほど、デスクトップ型とノート型の性能差に開きがありました。現在も同じ価格帯であればノート型よりもデスクトップ型の方が性能は高いものの、ノート型の性能も底上げされており、一定以上のスペックのモデルを選べばノート型でも最新のゲームを快適にプレイすることができます。とは言え、やはりノート型はパーツを小型化するためにどうしてもコストを割かれてしまうため、コスパの面ではデスクトップの方が優れています。それぞれに一長一短ありますが、コスパ重視ならデスクトップを選ぶと良いでしょう。
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プレイしたいゲームの
必要スペックを確認する自分にとって最低限必要なスペックを理解していれば、せっかく購入したのにスペック不足で快適に遊べないという事態を避けることができます。また、必要以上に高いスペックのモデルを選んで宝の持ち腐れになる心配もありません。コスパの良いゲーミングPCを選ぶためには、自分に必要なスペックはどの程度なのかを知ることが重要です。もし既に遊びたいゲームが決まっている人は、ゲームの公式サイトで必要スペックや推奨スペックについて確認しましょう。どの程度のスペックのCPUやGPU、メモリーなどが必要なのか記載されているため、ゲーミングPCを選ぶ際の参考とすることができます。
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初心者だからといって
安いモデルを選ぶ必要はないゲーミングPCの性能と価格は、ほぼ比例関係にあります。価格が全てというわけではありませんが、ゲーミングPCにおいては高価なモデルを選べば一定以上のスペックは担保されるでしょう。初めてゲーミングPCを購入する人は、不安もあり安いモデルを選ぼうとしてしまいがちです。しかし、あまりにも安価なモデルを選んでしまっては、ゲームをプレイするのに必要なスペックを満たしていないかもしれません。ある程度高いスペックのゲーミングPCを購入しておけば、新しいパーツやゲームが登場しても、買い替えやパーツの換装をすることなく長い間同じパソコンを使い続けられる可能性があります。買い替えの周期が長くなり結果的にコスパが良くなるため、初心者だからといって安いモデルを選ぶ必要はないのです。
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中古品は避けた方が無難
ゲーミングPCに関しては中古品の購入は避けた方が無難です。ゲーミングPCに搭載されているCPUやGPUといったパーツは消耗品であるため、経年劣化以外にも使い方次第で消耗の度合いが異なります。前のユーザーがどの程度の期間、どのような使い方をしていたかまでは販売者も把握することができないため、ひょっとしたら購入してすぐに不具合が生じてしまう可能性もあります。想定よりも早く修理や買い替えが必要となる場合、余計な出費が増えてしまうのでコスパは良くありません。ゲーミングPCは新品で購入しましょう。
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型落ち品やセールのタイミングを狙う
ゲーミングPCをお得に購入できるタイミングというものがあります。新しいモデルのパソコンやパーツが登場すると、それまでのモデルは型落ちとして値下げされることがあるので、コスパ重視の人はこのタイミングを狙いましょう。また、サイバーマンデーセールやブラックフライデーセールなど、定期・不定期で開催されるセール中に購入するというのも一つの手です。他にもメーカーが在庫を整理したい場合などはセールが開催されるケースもあるようです。例えばLenovoのWebサイトでは「レノボセール会場」として通常よりも安い価格でパソコンが販売されています。選べるモデルは限定されますが、コスパ重視の人はセール品の中から好きな製品を選ぶという選択肢もあります。
値段が安いおすすめゲーミングPC
色々なゲーミングPCを見比べてみたけど、結局どのゲーミングPCを買えばいいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。そんな人のために、安いけど高品質なゲーミングPCをご紹介します。いずれも、大手海外メーカー・レノボの製品で、メーカー直販サイトから直接買うことができるので安心です。また、注文時に構成をカスタマイズできるので、性能と価格を見比べて、好みのパーツを選びましょう。何か分からないことや気になることがある場合は、専門スタッフに電話やチャットで相談できますよ。
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AMD製CPU搭載ゲーミングノートPC
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RTX4060 搭載の
ゲーミングデスクトップPCゲームに最適なパワフルなプロセッサーを搭載した「Lenovo Legion Tower 5」シリーズの第8世代モデルです。
Ryzen 7 7700X、16GBメモリー、512GB SSD(NVMe)、GeForce RTX 4060などを搭載し、価格を抑ているにも関わらず、驚異的なパフォーマンスを発揮するコスパの高いデスクトップ型ゲーミングPC。多数のUSBポートやオーディオポート、イーサネットコネクターなど、ゲームに必要なインターフェースを搭載しており、好みのモニターやマウス、キーボード、ヘッドセットなどの周辺機器を接続して、ゲームを快適にプレイすることができます。価格は約15万円とリーズナブルながら、幅広いゲームをプレイできるスペックを備えたコスパの良い1台です。
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ゲーミングタブレット
エンターテインメント機能とセキュリティー機能を搭載したプレミアムな「Tab P シリーズ」の12.6インチモデルです。
Snapdragon 870、8GBメモリー、256GB ストレージ、Wi-Fi 6、Bluetoothなどを搭載し、処理能力に優れたタブレットとなっています。目玉のSnapdragon 870は、各社の最上級モデルに採用される高性能8コアCPU。タブレットでも快適にゲームをプレイすることができるでしょう。ディスプレイは、AMOLEDを使用し、HDR10+やドルビー・ビジョン対応で鮮やかな高画質。リフレッシュレートも120Hz対応なので、ゲームも動画もなめらかに動きます。価格は約12万円です。