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4Kモニターは必要か?4Kを基本から解説
4Kモニターとは、フルHDの4倍もの解像度を持つモニターのことです。一般的なフルHDのモニターと比べて解像度が高いため、それだけ多くの情報を表示できます。しかし、そこまで高い解像度のモニターは必要なのでしょうか。4Kモニターを基本から解説します。
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フルHDの4倍の圧倒的な高解像度
4Kモニターは一般的なフルHDモニターと比べて、圧倒的に高い解像度が特徴です。モニターでよく使われる解像度を比較すると、次の表のようになります。
フルHD WQHD 4K 解像度 1920×1080 2560×1440 3840×2160 フルHDと4Kを比較すると縦と横の解像度がそれぞれ2倍、つまり解像度は4倍にもなります。人によってはパソコンに複数台のモニターを接続する、マルチモニター環境をつくっているかもしれません。4Kモニターをピクセル数だけで比較するのなら、フルHDのモニターを4台分ならべただけの情報量を1台のモニターで表現できるのです。
また、同じサイズのフルHDモニターと比較した場合、4Kモニターだとピクセルの密度が4倍にもなります。それだけ文字や画像が、精細に表示できるようになるのです。
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対応するHDMI・DisplayPortの
ケーブルが必要4Kモニターを使用する時は、ケーブルの種類に注意が必要です。4Kモニターに接続するケーブルは、HDMIやDisplayPortに接続するのですが、接続できるケーブルが決まっています。同じように見えて、種類によって異なるのです。4Kに対応するケーブルの種類は、次の表の通りです。
HDMI DisplayPort 4K対応ケーブル ハイスピード
Ver.1.4
プレミアムハイスピード
Ver.2.0、Ver.2.0a
ウルトラハイスピード
Ver.2.1DisplayPort 1.2
DisplayPort 1.4
4Kモニターは必要!メリット・利点がたくさん
4Kモニターは解像度の高さから、多くのメリットがあります。モニターの解像度が圧倒的に高くなることで、どのような恩恵を受けられるのか解説します。
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表示できる情報量が多い
4Kモニターは高い解像度が特徴で、これによって多くの情報を表示できるようになります。フルHDモニターに比べて解像度が4倍になるため、より多くのウィンドウを同時に表示させられるのです。例えば、複数のソフトウエアを起動して、それぞれのウィンドウを見ながら作業を進めるような使い方ができるようになります。
表計算やデータ分析など、情報を一度に確認したい場合は特に効果的です。ソフトウエアを複数起動してもウィンドウを切り替える必要がないため、大量のデータを見ながら表を作成できるなど作業効率が大幅に向上するでしょう。
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美しい映像で動画配信が見られる
解像度が高いとそれだけピクセル数が増えるため、それだけ映像が緻密になります。地上波放送はハイビジョン放送が一般的で、十分に美しい映像でテレビ番組を楽しむことが可能です。しかし、4Kモニターであればハイビジョンを超える、高画質映像を表現できます。
動画配信サービスやBlu-rayディスクで4Kの動画を再生すると、服のしわや模様、木々の葉まで鮮明に映し出せるほど緻密な映像を楽しめるようになります。かつて見たことある映画でも4Kだとより映像がリアルになり、新鮮な気持ちで再び楽しめるでしょう。
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A4判をそのまま表示可能
4Kモニターの多くは高い解像度を表現するため、画面サイズの大きいものが一般的です。そのため、A4判の書類を100%の縮尺で表示できるようになります。つまり、実際に印刷した時のイメージのまま、書類作成をすることが可能なのです。しかも、4Kモニターは解像度が高くて文字を美しく表現できるため、印刷に近いイメージで表示できるでしょう。
印刷に近いイメージで作業ができるため、書類作成や校正、資料の見直しを効率的に行えます。また、A4判のレイアウトをそのまま表示できるため、デザイン作業も行いやすいでしょう。
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価格が安くて入手しやすくなった
高価なハイエンドモニターという印象のあった4Kモニターですが、近年では価格が大幅に下がって手に入れやすくなりました。一般的なサイズの27インチ前後のものであれば、5万円以下で購入することが可能です。フルHD4台分の解像度と考えると、4Kモニターはコストパフォーマンスにも優れているといえるかもしれません。
また、各メーカーからさまざまなモデルが発売されているため、多くの選択肢があるのもメリットのひとつです。色の表現力の高い高性能モデル、シンプルで基本的な機能のエントリーモデルなど、使う人に合ったモデルが選べるでしょう。
4Kモニターは不要!デメリットも少なくない
非常に魅力的なメリットのある4Kモニターですが、一方でいくつかのデメリットがあることも見逃せません。4Kモニターを購入する時は、メリットばかりでなく、デメリットも踏まえて購入を検討しましょう。
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文字が小さくて見にくい
4Kモニターは解像度が高くなるため、それだけ文字が小さく見えにくくなります。フルHDと同じサイズの4Kモニターの場合、標準サイズで表示させると目に見える文字の大きさが4分の1になってしまうのです。これだけ文字が小さいと、目に大きな負担がかかるでしょう。
ただし、設定を変更すれば、メニューなどの文字サイズを大きくできます。文字のサイズは大きく見やすくできるものの、それだけ画面に表示できる情報量は少なくなってしまいます。つまり、4Kの高い解像度を、活かせなくなってしまうおそれがあるのです。
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ゲームで4Kは高性能グラボが必要
4Kモニターでゲームを高解像度で楽しむには、高性能なグラフィックボード(グラボ)が必要になります。4Kでゲームを楽しもうとすると映像処理の負荷が大きく、美しく表示するには十分な処理能力が求められます。フルHDであれば性能に問題のないグラボでも、4Kだと4倍の映像処理能力が必要になってしまうのです。
特に美しい映像を4Kモニターで表現するには、高価な高性能のグラボが欠かせません。グラボの性能が不足する場合は、解像度をフルHDにまで下げる必要があるでしょう。しかし、そうすると、4Kモニターのメリットを活かせません。
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フルHDより価格が高い
4KモニターはフルHDよりも価格が高くなります。フルHDモニターであれば、1万円台で購入できるものもありますが、4Kモニターだとそこまで安いモデルはありません。価格はかなり安くなってはいるものの、フルHDと比べるとまだ高価です。また、4Kモニターの中でもリフレッシュレートが高くゲームに適したモデルや、色の表現力が高いクリエイター向けのモデルになるとかなり高価になります。
そのため、4Kモニターの購入を検討する時は、解像度の高さとモニターとしての性能の高さを比較することが大切です。
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サイズが大きくて設置場所がない
4Kモニターは解像度の高さを活かすため、画面サイズの大きなものが一般的です。27インチ以上の大型のモニターであれば、あまり拡大しなくても読みやすいサイズの文字を表示できるでしょう。問題はサイズの大きなモニターは、広い設置スペースが必要になることです。デスクが小さかったり、スペースが限られていたりすると、4Kモニターを設置するのは難しいかもしれません。
また、モニターのサイズが大きくなると、全体を見渡せるように目を離す必要もあります。狭いスペースに4Kモニターを無理に設置しても、かえって作業効率を悪くしてしまうおそれがあるのです。
4Kモニターがおすすめの人
デメリットもあるため、4Kモニターは全ての人におすすめではありません。しかし、4Kモニターを選ぶことで、業務効率が劇的に向上する人もいます。どういった人に4Kモニターがおすすめなのかを紹介します。
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大量の資料を表示する
ビジネスパーソン大量の資料を扱うビジネスパーソンにとって、高解像度の4Kモニターは非常に便利です。高解像度のおかげで一度に複数のウィンドウを開いて、Excelの表やPDFの資料を同時に表示して見られるようになります。これにより、表やグラフの作成、データ分析、書類作成など多くの業務を効率的に行えるようになるでしょう。特に画面サイズの大きなモニターであれば、印刷イメージに近い状態で作業できるのも4Kモニターの便利なところです。
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デザイン、イラストなどの
クリエイター高解像度の4Kモニターは、デザインやイラスト制作を行うクリエイターにおすすめです。解像度が高ければ拡大しなくても細部まで表示できるため、全体のイメージを把握しながら作業を進められます。いちいち拡大・縮小する手間を省けるため、集中力を保ったまま作業が続けられるのは大きなメリットです。
また、フルHDのモニターだと正確に表示できなかった部分も、4Kであれば精密に表示できるため、仕上がりイメージに近い状態で確認できるでしょう。
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高性能ゲーミングPCを
所有するゲーマー4Kモニターは解像度が高いため、ゲームで遊ぶのであればそれだけ性能の高いパソコンが必要になります。非常に高価なゲーミングPCになるかもしれませんが、4Kモニターでのゲーム体験は大きな魅力です。4Kの高解像度によってゲームのグラフィックがより詳細かつリアルに描写されるため、没入感が高まります。
特に一人称視点のゲームでは、まるでその世界の中にいるような感覚になれるでしょう。ゲームをいま以上に楽しむなら、4Kモニターの導入は検討したいところです。
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高画質で映像を楽しみたい映画ファン
Blu-rayディスクや動画配信サービスでは、既に4Kの高画質動画を提供しています。新作映画だけでなく、かつての名作映画を4Kで美しくよみがえらせたものもあります。細部までくっきりと見えるため、これまでの映像体験とは別次元の楽しみ方ができるでしょう。映画ファンであれば、4Kモニターは積極的に購入を検討したいところです。しかも、4Kの動画を再生するだけであれば、それほど高性能なパソコンは必要ありません。
4Kモニターを購入する時のポイント
4Kモニターを購入する気分が盛り上がってきたら、どういったポイントを抑えておくべきか把握しておきましょう。自分の用途に合った4Kモニターを選ぶことで、満足のできるパソコン環境を実現できるのです。
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サイズは大きめ27インチ以上
4Kモニターを選ぶ時、画面のサイズは27インチ以上が目安になります。4Kの解像度は非常に高く、小さなサイズのモニターでは文字やアイコンが小さく、見にくく感じることがあります。27インチ以上のサイズであれば文字や画像がくっきりと表示されるため、作業を行う時の目の負担を軽減できるのです。
また、画面が大きいほど複数のウィンドウを同時に開いても見やすく、快適に作業を行えます。解像度が高いだけだと4Kのメリットを実感しにくく、ある程度以上の画面サイズが必要になるのです。設置スペースに余裕がある人は、大きめの4Kモニターをおすすめします。
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パネルは視野角の広いIPS
4Kモニターを選ぶ時は、液晶パネルの種類にも注意が必要です。液晶パネルとはモニターで映像を映し出す部品のことで、大きく分けてTN型、VA型、IPS型の3種類があります。
● TN型
省電力でコストが安い。高いリフレッシュレートを実現できる。視野角が狭く、角度によって色の見え方が変わる
● VA型
コントラストが高く、美しい映像を表現できる。特に黒の表現力が高い。視野角がTN型より広い
● IPS型
他の液晶パネルより価格が高い。視野角が広いため、見る角度によって色の見え方が変わりにくい
パソコンのモニターとして使うのであれば、視野角が広く、どの角度から見ても画面の隅々まで鮮明に表示されるIPSパネルがおすすめです。
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余裕があればHDR・
高リフレッシュレート購入予算に余裕があるのなら、より高性能な4Kモニターを検討しても良いでしょう。特にHDR対応や高リフレッシュレートのモデルは、用途に合っていれば高い満足感を得られます。
HDRに対応するモニターは、明るさを幅広く表現できるようになります。従来のモニターでは表現できなかった暗いところも見えるため、映像がよりリアルに感じられるでしょう。リフレッシュレートは1秒間に表示できる映像のコマ数のことで、数値が高いほど動きがなめらかになります。モニターの価格は高くなりますが、それだけリアルで快適な映像体験ができるでしょう。
4Kモニターを接続するパソコンの注意点
4Kモニターを購入する時は、接続するパソコンにも注意が必要です。いま使われているパソコンであれば、ほとんどで4Kモニターを接続できるでしょう。しかし、快適に使うのであれば、いくつかの注意点を抑えておく必要があります。
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マルチモニターは映像端子を確認
パソコンを4Kモニターに接続する場合、映像端子にHDMI、DisplayPort、USB-Cのいずれかが必要になります。特にノートブックで4Kのマルチモニター環境を実現する時は、端子の数が重要です。HDMIポートがひとつ、USB-Cポートがひとつという構成がノートブックでは一般的で、USB-Cポートはその他の用途にも使われることがあるためです。USBハブを用意して、USB-Cとモニターを接続できるようにする必要があるでしょう。また、4Kモニターが、USB-Cの接続に対応しているかどうかも確認して下さい。
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ノートブックはメモリー16GB以上
ノートブックで4Kモニターを接続する場合、メモリー容量にも注意が必要です。多くのノートブックでは、メインメモリーとビデオメモリーが共有されています。メモリー容量が8GBだと不足することがあり、ノートブックの動作が遅くなったり不安定になったりするおそれがあります。そのため、メモリー容量は16GB以上が理想的です。
16GB以上のメモリーを搭載したノートブックなら、4Kモニターを接続しても快適な動作を保てるでしょう。これにより、マルチタスクやデザイン作業もスムーズに行えます。
レノボのおすすめパソコンを紹介!
レノボでは多くの高性能パソコンをリリースしており、4Kモニターを接続しても快適に使えるでしょう。中でも快適に使えるモデルを厳選して、おすすめのノートブックを紹介します。買い替えを検討している人は、ぜひチェックしましょう。
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カスタマイズで
自分に合ったパソコンにできるレノボの通販サイトの特徴は、メモリーやストレージの容量などさまざまなスペックをカスタマイズできることです。そのため、もう少しメモリーがほしい、Microsoft Officeを搭載しているモデルが良いなど、さまざまな自分のニーズに応えたパソコンを購入できます。
購入方法はカスタマイズのベースになるパソコンを選んで、「カスタマイズする」のボタンをクリックするだけです。自分にぴったり合ったパソコンがほしいのなら、レノボで選ぶのがおすすめです。
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ThinkPad X1 Carbon
Gen 13 Aura EditionThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionの魅力は、1kgを切るほど軽いノートブックでありながら、高いスペックを持っていることです。どこへ持ち運んでも負担にならないだけでなく、オフィスや自宅へ戻ってからも、メインパソコンとして使えるだけの性能を持っています。
高いスペックによってストレスなく外出先で作業を行い、自宅では4Kモニターと接続して快適な作業を行うといった使い方ができます。
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ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragon
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragon
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonは、CPUにSnapdragonを搭載した、Copilot+ PCのノートブックです。Copilot+ PCはインターネットに接続することなく、Windows のAI機能を利用できるパソコンのことで、AI機能の活用で企画立案や書類作成などをサポートしてもらえます。低消費電力設計で長時間のバッテリー駆動が可能なため、外出先でも安心して使用できます。